フォーカスゴールドのレベルと使い方|青チャートとどっちがいい?
フォーカスゴールドのレベルと基本情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | Focus Gold(フォーカスゴールド)数学I+A/II+B+C/III+C |
| 出版社 | 新興出版社啓林館 |
| 構成 | マスター編(例題+Step Up+章末問題)→ チャレンジ編 → 実践編 |
| 例題のレベル表示 | 星(*)1〜4の4段階 |
| 対応レベル | 教科書基礎〜難関大二次まで1冊でカバー |
| 位置づけ | 網羅系(橋渡し問題集)。チャート式と同じSTEP1 |
マスター編の中身|例題・練習・Step Up・章末問題
マスター編は次の要素で構成されています。それぞれ役割が違うので、全部を同じ熱量でやる必要はありません。
- 例題(星1〜4):解法パターンの本体。最優先で仕上げる
- 練習:例題の直下にある類題。例題が○なら飛ばしてよい。×だった例題の確認用に使う
- Step Up・章末問題:節末・章末の応用演習。志望校と残り時間次第の「おかわり」
この構造を知らずに1ページ目から全問解こうとすると、分厚さに飲まれて確実に挫折します。背骨は例題。それ以外は例題の理解度を確かめる道具と考えてください。
星の数とレベルの目安
フォーカスゴールドの例題には星(*)が1〜4個ついていて、難易度が一目でわかるようになっています。
- 星1:教科書の基本レベル。計算練習と定義の確認
- 星2:教科書の応用〜定期テストレベル。共通テストの土台
- 星3:入試標準レベル。国公立二次・MARCHの頻出問題
- 星4:入試応用レベル。難関大で差がつく問題
目安として、星3までを自力で解ける状態になれば、地方国公立・MARCHの合格ラインに乗ります。星4まで仕上がれば難関大の標準問題に対応できる実力です。
星レベル別・志望大学の対応目安
星の数がそのまま「どの大学を狙えるか」の目安になります。自分の志望校に必要な星のレベルを最初に把握しておくと、「どこまでやるか」で迷わなくなります。
| 仕上げる範囲 | 対応できる大学の目安 |
|---|---|
| 星1〜2を完璧に | 共通テストで戦う土台が完成。日東駒専・産近甲龍レベル |
| 星3まで完璧に | 地方国公立・MARCH・関関同立の合格ライン |
| 星4まで完璧に | 難関国公立・早慶の標準問題に対応 |
| 星4+合格問題集 | 旧帝大・医学部レベル(フォーカスゴールド単体では完結しない) |
注意したいのは、星4まで仕上げても「フォーカスゴールドだけで難関大に受かる」わけではないことです。網羅系はあくまで解法パターンの辞書。その後に合格問題集での演習と過去問対策が必要になります。
マスター編の完走が最優先
フォーカスゴールドはマスター編・チャレンジ編・実践編の3部構成ですが、受験で最重要なのはマスター編の例題です。竹内個別では、チャレンジ編・実践編には進まず、マスター編を完走したら合格問題集(後述の272など)に移ることを推奨しています。分厚い1冊の後半で消耗するより、レベル別に設計された次の問題集へ進む方が計画として速いからです。
青チャートとどっちがいい?【結論:どちらでもいい】

「フォーカスゴールド 青チャート どっち」は毎年必ず聞かれる質問です。竹内個別の答えははっきりしています。どちらでもいい。学校で配られたものを使ってください。
数学の網羅系参考書は、収録されている問題そのものに大差がありません。どちらも教科書レベルから入試標準までを網羅し、どちらも完走すれば同じ実力がつきます。参考書のわずかな違いを気にするより、1冊を最後までやり切ることの方が100倍重要です。
それでも違いを知りたい人へ
| 観点 | フォーカスゴールド | 青チャート |
|---|---|---|
| 出版社 | 新興出版社啓林館 | 数研出版 |
| 問題数(数学I+A) | 約900問 | 約1,000問 |
| 到達点 | 旧帝大・早慶レベル | 旧帝大・早慶レベル |
| 例題のレベル表示 | 星1〜4 | コンパス1〜5 |
| 収録範囲の傾向 | 章末〜チャレンジ編で発展まで厚い | 例題数が多く定番 |
| 解説 | 別冊解答が丁寧との定評 | 定番だが簡潔な箇所も |
| 学校採用 | 採用校が多い | 市販で入手しやすい |
| 独学のしやすさ | 途中式が丁寧でやや進めやすい | 解説が合わないと停滞しやすい |
表のとおり、レベル範囲も到達点もほぼ同じです。完走後に解ける問題のレベルに差はありません。「フォーカスゴールドの方が解説が丁寧」という違いはありますが、それも好みの範囲です。
▶ 関連記事:チャート式の色別レベル比較|白・黄・青・赤はどれを選ぶ?使い方も解説
繰り返しますが、この差で合否は決まりません。「隣の芝生が青く見えて買い替える」のが一番の失敗パターンです。参考書のミスは1〜2ヶ月の損で済みますが、買い替えを繰り返して計画が崩れると1〜2年単位の損になります。
実際、竹内個別に相談に来る生徒にも「青チャートからフォーカスゴールドに乗り換えるべきですか」という質問は多いのですが、乗り換えて成績が上がった例はほぼありません。上がるのは「今の1冊の○×管理を始めた生徒」です。参考書を変えたい気持ちが出てきたときは、たいてい今の1冊の進め方に問題があるサインだと考えてください。
買い替えを検討していい唯一のケース
フォーカスゴールドの例題(星1・2)で手が完全に止まる場合は、網羅系の分厚さ自体が負担になっています。この場合は青チャートに変えても同じことが起きるので、より薄い基礎問題精講に切り替えて全範囲を先に1周する方が有効です。
▶ 関連記事:基礎問題精講のレベルと使い方|青チャートとの違いを塾講師が解説
フォーカスゴールドの正しい使い方|網羅系の鉄則

1問にかける時間は5〜10分まで
網羅系参考書の目的は「解法パターンを頭に入れること」です。わからない問題を30分考え込むのは、この段階ではやってはいけません。5〜10分考えてわからなければ解答を読み、解法を理解してから自力で再現できるか試す。このサイクルで全範囲を完走することが最優先です。
じっくり考える訓練は、次の合格問題集の段階でやります。段階によって「正しい解き方」が違うことを知っているかどうかで、同じ参考書でも伸びが大きく変わります。
具体的な進め方5ステップ
竹内個別で実際に指導している網羅系参考書の進め方です。フォーカスゴールドでも青チャートでも手順は同じです。
- ステップ1:範囲と期限を決める。「数IAのマスター編例題を8週間で」のように、章単位ではなく冊単位で締切を設定する
- ステップ2:例題を1問5〜10分で解く。手が止まったら粘らず解答を読む。この段階は「考える訓練」ではなく「解法を頭に入れる作業」
- ステップ3:解答を閉じて自力で再現する。読んで理解した気になるのが一番危険。その場で白紙から解き直せて初めて○
- ステップ4:○×を例題番号の横に記録する。×だけが2周目の対象。記録がないと2周目に全部やり直すはめになる
- ステップ5:×が消えたら章末で腕試し。時間に余裕がなければ章末は飛ばして次の章へ。全範囲の完走が常に最優先
1日10例題のペースを守れば、数IAのマスター編は2ヶ月前後で1周できます。ペースが守れないときは、1問にかける時間が長すぎるサインです。「わからない問題で悩む時間」は網羅系では成長につながりません。逆に1日3例題しか進まない計画だと、数IA・IIB・IIIを回し切る前に受験本番が来てしまいます。参考書は「何をやるか」より「どのペースで回すか」で結果が決まる、と覚えておいてください。
○×管理の具体的なやり方
周回の効率は○×管理で決まります。やり方は単純で、例題番号の横に日付と○×を書くだけ。「4/10 ×」「4/25 ○」のように履歴を残すと、自分の定着スピードも見えてきます。
ここで重要なルールが1つ。○の基準は「解けた」ではなく「次も確実に解ける」です。計算ミスで答えが合わなかった問題、解法は浮かんだが途中で詰まった問題は、迷わず×にしてください。基準を甘くすると、2周目以降の周回が「できる問題の再確認」になって時間だけが溶けていきます。
まとめノートは作るべきか
作らなくていいです。フォーカスゴールド自体が最高のまとめノートだからです。気づきがあれば本の余白に直接書き込む。間違えた原因や公式の前提条件をその例題のすぐ横にメモしておけば、周回のたびに自分専用の注意書きが目に入ります。ノート作りは勉強した感覚が得られる割に得点につながりにくい、典型的な「作業」です。丁寧にまとめる時間があるなら、1問でも多くの例題再現に使ってください。
例題だけでいい?
まず例題だけで全範囲を回してください。Step Upや章末問題は、志望校のレベルと残り時間次第の「おかわり」です。例題を完走していない状態でStep Upに手を出すと、進度が遅れて全範囲が終わらないリスクの方が大きくなります。
何周すればいい?
「何周」という発想より、解けなかった問題だけを絞り込んで潰す方が効率的です。1周目に○×をつけ、2周目以降は×だけを解き直す。全問○になった時点でその章は卒業です。周回数はその結果にすぎません。
「何周しても伸びない」ときの原因
例題の解き方を覚えたのに模試で解けない場合、解説の「答えの書き方」だけを暗記して、「なぜその公式を選んだのか」という思考プロセスが抜けています。竹内個別ではこれを「裏の思考回路」と呼び、個別指導で最も重視しているポイントです。解説を読むときに「なぜこの解法を思いついたのか?」「この公式の前提条件は何か?」を自問するだけでも、定着率は大きく変わります。
具体例を挙げます。「この問題に絶対値が出てきたから場合分けする」で止まるのが表面的な理解です。そうではなく「絶対値の中身の正負で式の形が変わるから、場合分けで全パターンを網羅する必要がある」と、解法を選んだ判断の根拠まで言語化する。ここまで掘り下げると、初見の問題でも「条件からどの解法を選ぶべきか」を自分で判断できるようになります。
実際、数学の偏差値を42から62まで伸ばして岐阜大学看護学部に合格しためいさんも、最初は「解説を読めばわかるけれど自力では解けない」状態でした。裏の思考回路を意識してから模試の得点が安定して伸びています。数学が1桁点から大逆転したなのさんも同じで、パターン暗記から思考回路の理解に切り替えたことで初見問題への対応力が一気に上がりました。
いつまでに終わらせるか
- 国公立・私立とも受験学年の夏前までに、数IA・IIB+Cのマスター編(例題)を完走しているのが理想です
- 理系の数IIIは学校進度が遅れがちなので、授業を待たず先取りで進めてください。数IIIを取り切れない現役生が多いからこそ、ここで差がつきます
- 高1・高2は定期テストごとに該当範囲の例題を仕上げていけば、受験学年で慌てずに済みます
期限から逆算した計画の立て方そのものに不安がある場合は、勉強計画の立て方|入試日から逆算する5ステップも合わせて読んでおくと、フォーカスゴールドをどのペースで回すか決めやすくなります。
共通テストにフォーカスゴールドは必要?
必要です。ただし使う範囲が変わります。共通テストの数学は誘導つきの形式が特徴ですが、土台になっているのは星1〜2レベルの典型解法です。ここが反射で出てこない状態で共通テスト対策の問題集に進むと、「解説は理解できるのに時間内に解き終わらない」という壁に必ずぶつかります。
順番としては、フォーカスゴールドの星1〜2(余裕があれば星3)を仕上げてから、共通テスト形式の演習に移るのが最短です。形式対策(時間配分・誘導の乗り方・計算ミス対策)は網羅系では身につかないので、専用の対策が別に必要になります。
▶ 関連記事:共通テスト数学の対策|失点パターン別の勉強法と8割超えの5ステップ
文系のフォーカスゴールド活用法
文系だから薄い参考書に変えるべき、ということはありません。数学の勉強法自体は文系も理系も変わらないからです。変わるのは他科目との時間配分だけ。文系は英語・国語・社会に時間を割く必要があるため、数学にかけられる総時間から逆算して「どこまでやるか」を決めます。
目安として、共通テストのみで数学を使う文系は星1〜2を完璧に。国公立二次や早慶で数学を使う文系は星3まで。文系数学は範囲が数IA・IIBに限られるため、理系より完走のハードルが低く、仕上げたときの得点貢献は非常に大きくなります。数学を得点源にできる文系受験生は、それだけで大きなアドバンテージです。
いつから始める?学年別の使い方

フォーカスゴールドは「受験期に始める参考書」ではなく、配られた瞬間から受験まで使い続ける参考書です。学年ごとに使い方が変わります。
高1・高2:定期テストを利用して例題を貯金する
定期テストの試験範囲に合わせて、該当章の例題を仕上げていくのが最も効率的です。テスト勉強がそのまま受験勉強の貯金になります。この積み重ねができている生徒は、受験学年で数学に苦しみません。特に高2の終わりまでに数IA・IIBの例題が一通り回っていると、理想的なスタートラインに立てます。
高3・浪人生:期限を切って一気に完走する
受験学年から仕切り直す場合は、夏前までにマスター編の例題完走が目標です。間に合わないと感じたら、全章を星3までに絞ってでも完走を優先してください。前半の章だけ星4まで完璧で後半が白紙、が最悪のパターンです。浪人生は現役時代の○×記録があれば×だけの周回から再開でき、大きなアドバンテージになります。
4th Editionと5th Editionの違い|買い直すべきか
5th Editionは現行課程に対応した最新版です。数学Cの復活に伴い、ベクトルや複素数平面などの単元配置が現行入試に合わせて再編されています。書店で新しく買うなら迷わず5th Editionを選んでください。
一方、兄姉や先輩から4th Editionを譲り受けた場合、「買い直すべきか」が問題になります。判断基準はシンプルで、自分が受験する課程と一致しているかだけです。現行課程の受験生が旧課程版を使うと、単元の抜けや配置ズレで計画が狂うため、買い直しをおすすめします。逆に同じ課程なら版の細かな違いを気にする必要はありません。
フォーカスゴールドSmartとの違い
Smartはフォーカスゴールドの姉妹版で、収録レベルを入試の基礎〜標準までに絞ったコンパクト版です。通常版の分厚さが「全部やらなきゃいけない圧」になってしまう生徒には、Smartの方が完走しやすいという利点があります。
学校でSmartを配布されている場合の考え方は2つです。共通テスト中心・中堅大志望なら、Smartを完璧にすれば十分に戦えます。難関大志望なら、Smartを完走した後に合格問題集で演習量を補う設計にしてください。Smartだから不利ということはなく、むしろ「薄い1冊を完璧にしてから次へ」は竹内個別が推奨する進め方そのものです。
逆に、通常版を持っているのにSmartを買い足す必要はありません。範囲を星1〜2に絞れば、通常版はSmartと同じように使えます。
名物「コラム」は読むべきか
フォーカスゴールドには、数学の背景や発展的な考え方まで踏み込んだコラムが多数収録されており、「コラムが面白い」と評判の参考書でもあります。数学が好きな人にとっては、この本を選ぶ理由の1つになるほど質の高い読み物です。
ただし受験の得点効率という観点では、コラムは例題より優先されるものではありません。竹内個別では「勉強しても点数が伸びにくい勉強」を趣味の時間と呼んでいますが、コラムの読み込みはまさにそれに当たります。休憩時間の楽しみとして読むのは大歓迎。例題を差し置いて読み込むのは本末転倒です。
フォーカスゴールドで挫折する3パターンと対策

パターン1:分厚さに圧倒されて序盤で止まる
網羅系参考書の挫折で最も多いのがこれです。原因は「全部やろうとする」こと。対策は、最初から範囲を絞ることです。志望校別の早見表で見たとおり、全員が星4までやる必要はありません。「自分は星3までを完走する」と決めるだけで、体感の分厚さは半分になります。
パターン2:1問に時間をかけすぎて進まない
真面目な生徒ほど陥りやすいパターンです。網羅系の段階で1問30分考えるのは、時間の使い方として間違っています。5〜10分で解答を見ることに罪悪感を持たないでください。じっくり考える訓練は、次の合格問題集の段階で嫌というほどやることになります。
パターン3:例題の解き方を「覚えた」のに模試で解けない
解説の手順は追えるのに初見の問題になると手が出ない場合、「なぜその公式を選ぶのか」という着想の部分が抜けています。解説には答えの書き方は載っていますが、それを思いつくまでの思考プロセスは載っていません。竹内個別がこの「裏の思考回路」を個別指導の核にしているのは、ここが独学で最も詰まりやすいポイントだからです。
志望校別の進め方早見表
「フォーカスゴールドをどこまでやるか」は志望校で決まります。全員がチャレンジ編まで進む必要はまったくありません。自分の行き先から逆算して、やらない範囲を決めることが計画の第一歩です。
| 志望レベル | フォーカスゴールドでやる範囲 | その後 |
|---|---|---|
| 共通テストまで(文系私立など) | マスター編の例題 星1〜2中心 | 共通テスト対策問題集・過去問へ |
| 地方国公立・MARCH | マスター編の例題 星3まで完走 | 過去問演習へ(272は不要なことも多い) |
| 難関国公立・早慶・地方医学部 | マスター編の例題 星4まで完走 | 272(新数学スタンダード演習)→過去問 |
| 東大・京大・上位国公立医学部 | マスター編を高2のうちに完走 | 272では足りず上級問題精講へ |
理系は数IIIの進度が最大のボトルネックになります。学校の授業完了を待っていると演習時間が確保できないため、マスター編の数IIIだけは先取りで進めてください。ここを取り切れるかどうかが、現役合格と浪人の分かれ目になりやすいポイントです。
フォーカスゴールドの前後ルート

- 前: 教科書。例題星1・2で詰まるなら基礎問題精講に切り替え
- 後: 272(大学への数学 新数学スタンダード演習)などの合格問題集 → 過去問
- 東大・京大・上位国公立医学部: 272では足りないため上級問題精講へ
竹内個別は「気を衒わず王道ルートを愚直に完走する」ことを最短距離と考えています。フォーカスゴールドはその王道の1冊目として、チャート式と同格の信頼できる参考書です。
竹内個別の3ステップカリキュラムでの位置づけ
竹内個別では、合格までの数学を3つのステップに分けて設計しています。フォーカスゴールドはこのうちステップ1にあたります。
- ステップ1:橋渡し問題集(フォーカスゴールド・青チャートがここ)基礎〜標準レベルの解法パターンを一通り身につける段階
- ステップ2:合格問題集(272など)志望校レベルの問題を時間を測って解き、得点力を鍛える段階
- ステップ3:過去問演習志望校の過去問を年度ごとに解き、合格点に届く実力に仕上げる段階
完走速度がそのまま合否に効く
マラソンに例えるなら、フォーカスゴールドは最初の30km地点までの走り込みにあたります。ここでペースを落とすと、残りの区間(合格問題集・過去問)に時間が足りなくなる。完走速度を上げることが、そのまま合格率の向上につながります。
偏差値40台から東京学芸大に合格したSくんも、特別な参考書は使っていません。学校で配られたものを正しい順番で完走しただけです。ほかの合格者の話は実績者の対談一覧にまとめています。
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FAQ
Q1. フォーカスゴールドと青チャートはどっちが難しいですか?
A. ほぼ同レベルです。星3までは青チャートのコンパス4前後までと同水準で、チャレンジ編まで含めるとフォーカスゴールドの方がやや発展的な内容まで収録されています。ただしマスター編の例題を使う受験勉強の範囲では、難易度差を気にする必要はありません。
Q2. フォーカスゴールドはどんな人向けですか?
A. 学校でフォーカスゴールドを配布された全ての高校生です。教科書基礎から難関大レベルまで1冊でカバーするため、偏差値40台から難関大志望まで対応できます。市販で新たに買う場合も、青チャートとどちらを選んでも問題ありません。
Q3. 4th Editionと5th Editionの違いは何ですか?
A. 5th Editionは現行課程(数学C復活など)に対応した最新版です。現役高校生は学校配布の5th Editionを使えば問題ありません。旧版を譲り受けて使う場合は、課程の違い(ベクトルが数Cへ移動など)に注意が必要です。
Q4. 例題だけでいいですか?
A. まず例題だけで全範囲を完走してください。Step Up・章末問題・チャレンジ編は志望校レベルと残り時間次第で、竹内個別ではマスター編完走後は272など次の問題集へ進むことを推奨しています。
Q5. 何周すればいいですか?
A. 周回数を決めるのではなく、解けなかった問題を絞り込んで全問○になるまで潰すのが正解です。結果的に苦手分野は3〜4周、得意分野は1〜2周に落ち着くのが普通です。
Q6. フォーカスゴールドSmartとの違いは何ですか?
A. Smartはフォーカスゴールドの内容を絞った軽量版で、入試基礎までのレベル構成です。難関大を目指すなら通常版、日常学習+共通テスト中心ならSmartでも対応できます。学校配布がSmartで難関大志望の場合は、演習量を次の問題集で補ってください。
Q7. 1周するのにどのくらい時間がかかりますか?
A. 1問5〜10分ペースでも、例題だけで数百時間規模になります。だからこそ「いつまでに・どこまでやるか」の計画が重要で、全範囲を終わらせる計画なしに1問ずつ丁寧に進めるのが一番の失敗パターンです。
Q8. フォーカスゴールドはいつから始めるべきですか?
学校で配布されたその日からです。高1・高2は定期テストの範囲に合わせて例題を仕上げていき、受験学年は夏前までにマスター編の例題完走を目指してください。受験期に入ってから初めて開くのが一番苦しい使い方です。
Q9. 数学が苦手でもフォーカスゴールドを使えますか?
星1・2の例題から進めれば使えます。ただし星1・2でも手が完全に止まる場合は、教科書の理解に戻るか、より薄い基礎問題精講で全範囲を先に1周する方が挫折しにくいです。分厚い網羅系を無理に使い続けることが目的ではありません。
Q10. フォーカスゴールドだけで大学受験は戦えますか?
地方国公立・MARCHレベルまでなら、マスター編の完成度次第で戦えます。ただしどのレベルでも過去問演習は必須で、難関国公立・医学部は272や上級問題精講など合格問題集を挟む必要があります。網羅系は「土台を作る参考書」であり、それだけで受験が完結する参考書ではありません。
Q11. フォーカスゴールドと基礎問題精講、どちらを先にやるべきですか?
フォーカスゴールドが手元にあるなら、フォーカスゴールドの星1〜2から始めてください。あえて基礎問題精講を推奨はしません。強いて理由があるとすれば、なぜか薄い参考書の方がモチベーションが湧く場合です。これは論理ではなく気持ちの問題で、その場合は基礎問題精講の方が進みがよくなります。終わったらフォーカスゴールドの星3からスタートしてください。
Q12. 解説を読んでもわからない問題はどうすればいいですか?
まず、その問題の前提となる星1〜2の例題に戻ってください。基礎が抜けていると上位レベルの解説が理解できないのは当然です。それでもわからない場合は独学の限界かもしれません。先生や塾に質問して「なぜその解法を選ぶのか」まで聞くと、一気に理解が進みます。
Q13. チャレンジ編(巻末の難問)もやるべきですか?
東大・京大・医学部志望でない限り、チャレンジ編は不要です。チャレンジ編に時間を割くよりも、マスター編の星1〜4を確実に完走し、272や過去問に進む方が合格に直結します。
まとめ|差がつくのは参考書選びではなく「完走」
フォーカスゴールドは、青チャートと並んで受験数学の王道を支える網羅系参考書です。重要なことは3つだけ。学校で配られたものを使う、例題を星3まで完走する、終わったら次の問題集へ進む。参考書の比較検討に使う時間を、1問でも多くの例題に使ってください。数学以外も含めて受験全体の進め方を俯瞰したい場合は、大学受験の勉強法を総まとめ|科目別・時期別に合格戦略を解説も参考にしてください。
最後に、今日から実行できるチェックリストを置いておきます。
- 志望校に必要な星のレベルを決めた(全部やらない)
- 「いつまでにどの範囲を終えるか」の期限を決めた
- 1問5〜10分ルールを守る(悩む時間は次の段階で)
- 例題番号の横に○×と日付を記録している
- 2周目以降は×だけを解き直している
竹内個別では、フォーカスゴールドを使った一人ひとりの完走計画と、「裏の思考回路」を鍛える個別指導を行っています。数学の計画に不安がある方はお気軽にご相談ください。
監修:竹内壮志(竹内個別 塾長)
名古屋大学工学部卒。2020年より受験指導を開始し、累計500名以上を指導。国公立医学部医学科4名(岐阜大・滋賀医科大・札幌医科大・大分大)、旧帝大2名(大阪大・九州大)をはじめ、5年間で60名以上の合格実績。
著者:尾崎侑絃(竹内個別 戦略室・講師)
岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持。センター試験87%、岐阜大学医学部医学科前期試験合格。受験勉強法の発信でSNSフォロワー3万人。



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