金沢大学医学部の配点と対策|二次で生物が選べない
金沢大学医薬保健学域医学類を志望するなら、配点より先に確認すべきことがあります。二次試験の理科が、物理と化学に固定されているという点です。要項には「『物理基礎,物理』と『化学基礎,化学』」と書かれています。選択ではなく、両方が必修だということですね。配点表を眺める前に、まずここを確認してください。共通テストの科目だけ見ていると気づけない条件です。
つまり生物選択では金沢を受けられません。共通テストでは物理・化学・生物・地学から2科目を選べるので、共テの科目だけ見ていると気づきにくい部分です。医学部志望で生物を選んでいる受験生は一定数いますが、金沢の二次にはその選択肢がありません。金沢を受けたいなら、物理を選びましょう。科目選択がそのまま出願資格に関わってくるということですね。
これは志望校選びの話であると同時に、高1・高2の科目選択の段階から効いてくる話でもあります。高3になってから気づいても、そこから物理を一から積み上げるのは負担が大きくなります。この記事では令和9年度入学者選抜要項から配点を整理したうえで、対策の中身をお伝えします。竹内個別は大学受験全般に対応するオンライン個別指導塾です。配点の読み解きと方針の解説としてお読みください。
この記事でわかること
- 金沢大学医学類の共通テスト・個別テストの配点(大学公式)
- 二次試験で生物が選べないことが、科目選択にどう影響するか
- 共テ:二次が1対2.21という比率と、二次で求められる正確性
- 金沢の過去問が「良問」として他大学志望者にも使われる理由
- 口述試験300点と、その対策の時期
金沢大学医学部の配点【大学公式】
以下は金沢大学が公表している数字です(出典:金沢大学「令和9年度入学者選抜要項」)。前期日程の募集人員は77人で、医学類全体の入学定員は111人(予定)です。まず共通テストから確認していきます。二次の比重が高い大学なので、共通テストと個別テストを分けて見ていきます。まず全体像を押さえてください。募集人員の内訳は学生募集要項で確認してください。
共通テストは6教科8科目・950点
共通テストの配点は国語200点・地歴公民100点・数学200点・理科200点・外国語200点・情報Ⅰ50点で、合計950点です。理科は物理・化学・生物・地学から2科目を選択できます。共通テストの段階では、生物を選んでも問題ありません。理科の選択肢がここでは広いという点を覚えておいてください。二次との差がここから生まれます。
| 教科 | 配点 | 共テ内の比率 |
|---|---|---|
| 国語 | 200 | 21.1% |
| 地歴公民 | 100 | 10.5% |
| 数学 | 200 | 21.1% |
| 理科 | 200 | 21.1% |
| 外国語 | 200 | 21.1% |
| 情報Ⅰ | 50 | 5.3% |
| 合計 | 950 | 100% |
国語・数学・理科・外国語が各200点で同率という、素直な配点になっています。地歴公民は1科目100点のみです。情報Ⅰは50点で、琉球・広島の100点と比べると軽めの扱いになります。ここまでは他の国公立医学部と大きく変わりません。二次の比重が高いぶん、共通テスト単体の配点にクセはありません。違いが出るのは個別テストのほうです。
個別テストは3科目と口述試験で2,100点
個別テストは数学600点・理科600点・外国語600点・口述試験300点の合計2,100点です。そしてこの理科が、物理と化学に固定されています。要項の記載は「『物理基礎,物理』と『化学基礎,化学』」で、選択ではありません。共通テストで生物を選んだ人にとっては、ここが分かれ目になります。まず配点を確認してください。
| 科目 | 配点 | 二次内の比率 |
|---|---|---|
| 数学 | 600 | 28.6% |
| 理科(物理・化学) | 600 | 28.6% |
| 外国語 | 600 | 28.6% |
| 口述試験 | 300 | 14.3% |
| 合計 | 2,100 | 100% |
数学の出題範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cです。口述試験は「勉学意欲と資質、医師としての適性等を判断するための多面的試問」と要項に書かれています。この扱いについては後ほど整理します。3科目が各600点で同率という点も押さえておいてください。どれかで崩れると取り返しにくい構成です。理科の条件については次の項で詳しく整理します。
科目ごとに合算するとこうなります
共通テストと個別テストを足すと、総合3,050点の内訳が見えてきます。合否を決めるのはこの数字なので、共通テスト単体の比率と混同しないよう注意してください。二次の比重が高いぶん、共テの文系科目は軽くなります。同じ科目でも、共テ内で見るか総合で見るかによって位置づけが変わります。時間配分を決めるときは合算した数字を使ってください。
| 科目 | 共テ | 個別 | 合計 | 総合比 |
|---|---|---|---|---|
| 数学 | 200 | 600 | 800 | 26.2% |
| 理科 | 200 | 600 | 800 | 26.2% |
| 外国語 | 200 | 600 | 800 | 26.2% |
| 口述試験 | — | 300 | 300 | 9.8% |
| 国語 | 200 | — | 200 | 6.6% |
| 地歴公民 | 100 | — | 100 | 3.3% |
| 情報Ⅰ | 50 | — | 50 | 1.6% |
| 合計 | 950 | 2,100 | 3,050 | 100% |
数学・理科・外国語が各800点で完全に同率、3科目だけで2,400点=総合の78.7%を占めます。一方で国語200点・地歴公民100点・情報50点を合わせても350点、総合の11.5%にとどまります。理系3科目に大きく寄った設計だということですね。この3科目の完成度が、そのまま合否に直結します。文系科目の比重が小さいのは、二次に国語がないためです。
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二次試験に生物がありません
改めて整理します。金沢の二次試験の理科は、『物理基礎,物理』と『化学基礎,化学』です。「と」でつながれているとおり、選択ではなく両方が必修になります。物理と化学の2科目を解くことが、出願の前提だということですね。出願にあたって最初に確認すべき条件になります。共通テストの科目とは条件が違うので、分けて確認してください。
一方、共通テストでは物理・化学・生物・地学から2科目を選べます。この差が見落としの原因になります。共通テストの科目一覧だけを見て「生物でも大丈夫」と判断してしまうと、二次の欄で条件が変わっていることに気づけません。配点表は必ず個別テストの欄まで読んでください。募集要項の科目欄は、共通テストと個別テストで別々に読んでください。
竹内個別としてお伝えしたいのは、シンプルなことです。金沢を受けたいなら、物理を選びましょう。生物選択のまま金沢を志望校に据えることはできません。逆にいえば、物理を選んでさえいれば、この条件は何の障害にもならないということです。条件を満たしてさえいれば、あとは配点どおりに積み上げるだけです。早い段階で決めておけば、迷いようのない条件です。
高1・高2の科目選択の段階から効きます
この制約が重いのは、理科の選択が高1・高2の段階で決まってしまうからです。学校のカリキュラム上、途中から変更するのは簡単ではありません。高3になって志望校を金沢に固めようとしたときに、理科の選択が合っていないという事態が起こり得ます。高3になってから修正するのが難しい部類の条件だということですね。科目選択は志望校選びより先に来る決定だということですね。
そこから物理を一から積み上げるのは、時間的にかなり厳しい選択になります。物理は最初の理解に時間がかかる科目で、短期間で仕上げるのが難しいからです。他の科目の仕上げと並行して進めることを考えると、負担は相当なものになります。高3の限られた時間のなかで、新しい科目を一から始めるのは現実的ではありません。
だからこそ、志望校の候補が漠然としている段階でも、二次の理科の条件は確認しておく価値があります。医学部を目指すなら、物理・化学の組み合わせのほうが受験できる大学の幅は広くなります。金沢に限らず、二次で物理を必須にしている大学は他にもあるからです。選択できる大学の幅が変わってくる、という視点で考えてください。
▶ 関連記事:【大学受験】物理の勉強法8選|偏差値40台から医学部合格した全手順

共テ:二次は1対2.21。二次の正確性が問われます
竹内個別がこれまで配点を整理してきた医学部と並べると、金沢の位置がはっきりします。同じ「国公立医学部」でも、共通テストと二次の比重には大きな開きがあります。この比率が変われば、いつ何を始めるべきかという計画そのものが変わってきます。二次比率の高い大学ほど、二次対策の着手を早める必要があります。志望校を絞り込む段階で必ず確認してください。
| 大学 | 共テ:二次 |
|---|---|
| 秋田 | 1 : 0.67 |
| 琉球 | 1 : 0.8 |
| 香川 | 1 : 0.97 |
| 高知 | 1 : 1.05 |
| 信州 | 1 : 1.2 |
| 神戸 | 1 : 1.26 |
| 北海道 | 1 : 1.67 |
| 岡山 | 1 : 2 |
| 広島 | 1 : 2 |
| 金沢 | 1 : 2.21 |
| 京都 | 1 : 3.6 |
| 東北 | 1 : 4 |
金沢は1対2.21で、二次寄りの部類に入ります。総合3,050点のうち個別テストが2,100点、68.9%を占める計算です。岡山・広島の1対2をさらに上回ります。二次で問われる力が、合否のほとんどを決めるということですね。計画を立てるうえでは、二次対策の着手を早める判断につながります。高2のうちから二次を意識した積み上げが要る水準です。
ただし、共通テストの扱いが変わるわけではありません。共通テストは、医学部志望として普通にやるべき水準をやってください。二次比率が高いからといって共通テストを軽視する理由にはならないからです。竹内個別が医学部志望の生徒に一貫してお伝えしている方針は、金沢でも変わりません。出願先が共通テストの結果で決まるという構造は、どの大学を志望していても同じだからです。
そのうえで金沢に固有の話をすると、二次試験の正確性がかなり問われます。総合の68.9%を占める試験で、しかも数学・理科・外国語が各600点で同率です。どの科目でも崩れられないということですね。得意科目で埋め合わせる余地が、構造的に小さくなります。1科目の失点を他で吸収しにくい配点です。本番で崩れない状態まで、各科目の精度を上げてください。
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難問対策はA。ただし金沢の問題は「良問」です
金沢の二次試験に、難問対策は不要です。竹内個別の判断では、典型問題を100%取り切れる状態を作ることが目標になります。上級問題精講のような難関大向けの問題集まで進める必要はありません。この判断は過去問の水準から出しているものです。配点の形と、出題の難易度は分けて考える必要があります。出題される問題の質については、このあと別に説明します。
竹内個別はこれまで整理してきた医学部を、二次試験で求められる到達度によって3段階に分けています。同じ医学部でも必要な到達点は大学ごとにかなり違うため、一律の対策をすると足りないかやりすぎるかのどちらかになるからです。志望校がどの段階に入るかで、使う問題集のレベルが変わってきます。この判断を早い段階で固めておくと、教材選びで迷う時間が減ります。
| 段階 | 内容 | 該当する大学 |
|---|---|---|
| A | 典型問題を100%。難問対策は不要 | 香川・東邦・岡山・鳥取・秋田・高知・琉球・福岡・金沢 |
| B | 難問対策は不要だが、難問が解けるレベルまで仕上げる | 神戸・信州・広島 |
| C | 難問対策が必要。上級問題精講レベルまで | 京都・慶應・北海道 |
金沢はAに入ります。ただし「簡単だから対策が要らない」という意味ではありません。むしろ逆で、金沢の問題は良問が多いというのが竹内個別の見方です。奇をてらった出題がなく、必要な力を素直に測ってくる問題が並びます。出題の質と、必要な対策量は別の話だということですね。対策の水準はAでも、取り組む姿勢は変える必要があります。
どれくらい良問かというと、金沢を志望していない受験生でも、演習用の教材として金沢の過去問を使うことがあるくらいです。難易度がちょうどよく、典型問題の完成度を確認するのに適しているからですね。他大学の対策として金沢の問題が選ばれる、ということ自体が質の高さを示しています。癖のある出題を嫌う指導者にも選ばれる理由がここにあります。
だからこそ、金沢を志望するならしっかり対策する価値があります。過去問が良問であるということは、そこで測られる力がそのまま実力だということです。小手先の対策が効きにくいぶん、積み上げた分が素直に得点になります。過去問演習の価値が高い大学だと考えてください。過去問を解く時間が、そのまま実力の確認になります。
▶ 関連記事:医学部受験の対策と勉強法|典型問題100%が合格の鍵

数学・理科・外国語が各800点。苦手が作れません
総合3,050点のうち、数学・理科・外国語が各800点で完全に同率です。3科目だけで2,400点、総合の78.7%を占めます。個別テストに限れば各600点で、こちらも同率になります。3科目のあいだに優劣がないということですね。配点の形が、そのまま対策の方針を決めることになります。どこから手をつけるかを決めるうえで、この均等さが効いてきます。
この構造は神戸大学と同じです。竹内個別は神戸の記事で「3科目均等で苦手が作れない」とお伝えしました。金沢もまったく同じ論法が当てはまります。得意な1科目で稼いで他を埋める、という組み立てが成立しにくい配点だからです。3科目とも取り切る前提で計画を組んでください。配点の形が同じなら、対策の考え方も同じになります。
具体的に何が起こるかというと、苦手科目を1つ抱えたまま本番を迎えると、その穴を埋める場所がありません。3科目が同率なので、他で取り返そうとしても同じだけの上振れが必要になります。得点の上限を上げるより、下振れの幅を狭めるほうが効く配点だということですね。苦手が1つあるなら、そこから手をつけるのが最短になります。
そして金沢では、この3科目が総合の78.7%を占めます。国語・地歴公民・情報を合わせても11.5%しかありません。理系3科目の完成度が、そのまま合否に直結する設計になっています。苦手が1つあるなら、それを消す作業から始めてください。文系科目でカバーするという発想が成立しない配点だといえます。3科目を均等に仕上げれば、総合点の大部分が安定します。
▶ 関連記事:神戸大学医学部の配点と対策|3科目均等で苦手が作れない
配点から必要な得点は見えても、そこに届くまでに何をどの順で何時間やるかは別の話です。参考書ごとの所要時間と目標正答率まで入ったロードマップを無料でお配りしています。
口述試験は300点。対策は共通テスト後で構いません
金沢の個別テストには口述試験300点が含まれます。総合3,050点の9.8%にあたります。要項には「勉学意欲と資質、医師としての適性等を判断するための多面的試問を行います」と書かれています。一般的な面接に近い位置づけだと考えてください。配点としては小さくありませんが、対策の優先順位は別に考えます。学科試験とは別の観点で評価される試験です。
要項にはもうひとつ、医師の適性を欠くと判断された場合には学力検査の成績に関わらず不合格となることがあるという条項もあります。ただしこれを過度に気にする必要はありません。通常の受け答えができていれば、この条項に引っかかることはないと考えてください。条件として存在することだけ知っておけば十分です。学力で合格圏に入っていれば、まず問題にはなりません。
したがって竹内個別の方針は他の大学と同じです。口述試験の対策は共通テストが終わってからで構いません。志望校が確定しないと中身を組み立てられないためです。共通テストの結果を見て出願先が変わることは普通にあります。確定していない大学の面接練習に、共通テスト前の時間を使うのは効率が悪いということですね。配点が300点あっても、この順番は変わりません。
学科試験で合格圏に入ることが先で、口述試験はそのあとに準備する。この順番は金沢でも変わりません。ただし志望動機と、医師を目指す理由を自分の言葉で説明できる状態は作ってください。共通テスト後からの準備でも、そこまでは十分に間に合います。志望動機と、医師を目指す理由の2つが説明できれば十分です。共通テスト後からの準備でも間に合います。
▶ 関連記事:医学部の面接対策|よく聞かれる質問10選と回答の方向性を解説
情報Ⅰは50点。短期集中で仕上げます
金沢の情報Ⅰは共通テストで50点です。共テ950点の5.3%、総合3,050点では1.6%にあたります。琉球・広島の100点と比べると軽めで、二次比率が高いぶん総合での影響はさらに小さくなります。大学によって扱いが大きく違う科目なので、比較して位置づけを確認してください。二次の比重が高いぶん、総合での影響はさらに小さくなります。
| 大学 | 情報Ⅰ | 総合比 |
|---|---|---|
| 琉球 | 100点 | 5.6% |
| 広島 | 100点 | 3.3% |
| 秋田 | 50点 | 5.0% |
| 高知 | 50点 | 2.6% |
| 金沢 | 50点 | 1.6% |
| 北海道 | 15点 | 1.8% |
扱いは他の大学と同じで、短期集中で仕上げてください。情報Ⅰは範囲が限られているため、投じた時間が得点に変わりやすい科目です。年間を通じて時間を割く対象ではありません。数学・理科・外国語の下で構いません。優先順位は数学・理科・外国語の下で構いません。共通テスト直前期にまとめて仕上げる形で間に合います。
ただし手つかずのまま本番を迎えることは避けてください。総合1.6%とはいえ、50点は落とせば取り返す場所を探すことになります。範囲が絞られている科目なので、共通テスト前の短期間で十分に仕上がります。優先順位を下げることと、放置することは別だということですね。範囲が絞られている科目なので、短期間で十分に仕上がります。
2段階選抜は3倍程度。普通に仕上げれば通ります
金沢では、志願者数が募集人員に対する予告倍率(3倍程度)を超えた場合に、共通テストの成績による第1段階選抜が行われることがあります。募集77人なら単純計算で志願者231人が基準です。竹内個別が整理してきた大学のなかでは、広島と並んで厳しい水準になります。実施の有無は年度によって変わるため、出願前に確認してください。
ただし、この数字を過度に気にする必要はありません。普通に仕上げていれば普通に通るからです。足切りを意識して共通テストの目標を立てるのではなく、医学部志望として必要な得点率を取りに行けば、結果として通過します。足切りラインは目標ではないということですね。足切りを意識するより、必要な得点率を素直に取りに行くほうが確実です。
そのうえで、共通テストが重要であることは変わりません。二次比率が2.21と高くても、共通テストの結果で出願先が変わるのが医学部受験の実情だからです。竹内個別が「共通テストが最優先」とお伝えしている理由はそこにあります。金沢を第一志望にしていても、この方針は同じです。出願先が決まらなければ、二次対策の方向も定まらないからです。
ここで竹内個別が繰り返しお伝えしているのは、倍率を見ても意味がないということです。倍率は毎年変動しますし、志願者の学力層まではわかりません。見るべき数字は次の3つの層に分かれます。倍率が下がった年に受かりやすくなるとは限りません。前年の数字を出願の根拠にしないでください。
| 見る数字 | 位置づけ |
|---|---|
| 倍率 | 見ない。年による変動が大きく、学力層がわからない |
| 合格最低点 | 下限。ここを目標にすると、ぎりぎり下に落ちる |
| 合格者平均点 | 目標。ここを狙って初めて安全圏に入る |
合格最低点を目標に据えると、ほぼ確実にその少し下に落ちます。得点は当日のコンディションで揺れるからです。目標は合格者平均点に置いてください。金沢のように二次比率が高い大学では、二次でどれだけ正確に取り切れるかがそのまま結果になります。二次比率の高い金沢では、二次でどれだけ正確に取り切れるかがそのまま結果になります。
金沢大学を目指すなら、優先順位はこうなります
ここまでの内容を整理します。配点と選抜条件から逆算すると、対策の優先順位は次のようになります。金沢は理系3科目に大きく寄った配点で、しかも二次の比重が高い大学です。以下は総合3,050点という配点を前提にしたものだと考えてください。
- 理科は物理・化学で確定。二次で生物は選べない
- 金沢を受けたいなら物理を選ぶ。科目選択は高1・高2の段階の話
- 数学・理科・外国語が各800点で同率。苦手を1つも残せない
- 二次の正確性が問われる。総合の68.9%が個別テスト
- 共通テストは医学部志望として普通にやる。軽視する理由にはならない
- 難問対策は不要。ただし金沢の過去問は良問なので演習の価値が高い
- 口述試験300点の対策は共通テスト後から
- 情報Ⅰ50点(総合1.6%)は短期集中で
このなかで最初に確認すべきなのが、上から2つ目です。理科の選択が合っていなければ、他のすべてが意味を持ちません。金沢を志望校の候補に入れるなら、物理を選択している必要があります。高3になってから気づくと、そこから物理を積み上げるのはかなり厳しくなります。出願の前提条件なので、ここだけは早い段階で確定させてください。
次に重いのが、苦手科目を作らないことです。数学・理科・外国語が各800点で同率という配点は、得意科目で埋め合わせる余地が小さいことを意味します。得点の上限を上げるより、下振れの幅を狭める作業のほうが効きます。苦手が1つあるなら、そこから手をつけてください。3科目とも取り切る前提で計画を組んでください。
そして過去問の使い方です。金沢の問題は他大学志望者が演習用に使うほどの良問が並びます。裏を返せば、そこで測られる力がそのまま実力だということです。小手先の対策が効きにくいぶん、積み上げた分が素直に得点になります。竹内個別では最初の計画相談会で、科目選択の確認から全体の方針を決めていきます。解いた手応えが、そのまま合格可能性の目安になります。
FAQ
Q1. 金沢大学医学部は生物選択でも受験できますか?
A. 二次試験では受験できません。個別テストの理科は「『物理基礎,物理』と『化学基礎,化学』」で、選択ではなく両方が必修です。共通テストでは物理・化学・生物・地学から2科目を選べるため見落としやすい部分ですが、二次の欄で条件が変わります。金沢を志望するなら物理を選択してください。理科の選択は高1・高2の段階で決まるため、早めの確認が必要です。
Q2. 金沢大学医学部の配点で最も重い科目は何ですか?
A. 数学・理科・外国語が各800点で完全に同率です。総合3,050点のうち3科目で2,400点、78.7%を占めます。次いで口述試験300点(9.8%)、国語200点(6.6%)、地歴公民100点(3.3%)、情報Ⅰ50点(1.6%)です。理系3科目に大きく寄った配点で、この3科目の完成度がそのまま合否に直結します。
Q3. 共通テストと二次はどちらが重いですか?
A. 二次です。共テ950点・個別2,100点で比率は1対2.21、総合に占める割合は共テ31.1%・二次68.9%となります。岡山・広島の1対2をさらに上回る二次寄りの配点です。ただし共通テストの扱いが変わるわけではありません。医学部志望として普通にやるべき水準は変わらず、共通テストの結果で出願先が変わるのが実情だからです。
Q4. 二次試験に難問対策は必要ですか?
A. 不要です。典型問題を100%取り切ることが目標になります。ただし「簡単だから対策が要らない」という意味ではありません。金沢の問題は良問が多く、志望していない受験生でも演習用に過去問を使うことがあるくらいです。奇をてらった出題がないぶん、測られる力がそのまま実力になります。過去問演習の価値が高い大学です。
Q5. 口述試験の配点と対策の時期を教えてください。
A. 個別テストで300点、総合3,050点の9.8%です。勉学意欲と資質、医師としての適性等を判断する多面的試問と要項に書かれています。医師の適性を欠くと判断された場合は学力に関わらず不合格となる条項もありますが、過度に気にする必要はありません。対策は共通テスト後で構いません。志望動機と医師を目指す理由は説明できる状態にしてください。
Q6. 情報Ⅰの配点はどれくらいですか?
A. 共通テストで50点です。共テ950点の5.3%、総合3,050点では1.6%にあたります。琉球・広島の100点と比べると軽く、二次比率が高いぶん総合での影響はさらに小さくなります。短期集中で仕上げてください。ただし手つかずのまま本番を迎えることは避けてください。範囲が絞られているので、共通テスト前の短期間で十分に仕上がります。
Q7. 2段階選抜の条件は何ですか?
A. 志願者数が募集人員に対する予告倍率(3倍程度)を超えた場合、共通テストの成績による第1段階選抜が行われることがあります。募集77人なら単純計算で志願者231人が基準です。ただし過度に気にする必要はありません。医学部志望として必要な得点率を取りに行けば、結果として通過します。足切りラインを目標にしないでください。
Q8. 共通テストの文系科目はどれくらい重要ですか?
A. 総合では軽くなります。国語200点(6.6%)・地歴公民100点(3.3%)・情報Ⅰ50点(1.6%)で、合わせても11.5%です。二次比率が1対2.21と高いため、総合に占める割合が小さくなります。ただし共通テストの結果で出願先が変わるため、共通テスト自体の得点率は落とせません。総合での比率と、出願判断への影響は分けて考えてください。
▶ 関連記事:山口大学医学部の配点と対策|共テの比重が最も高い
まとめ
金沢大学医薬保健学域医学類で最初に確認すべきなのは、配点よりも二次試験の理科が物理と化学に固定されているという点です。要項には「『物理基礎,物理』と『化学基礎,化学』」と書かれており、選択ではなく両方が必修になります。生物選択では受験できません。選択ではなく、両方が必修だという点を見落とさないでください。
共通テストでは物理・化学・生物・地学から2科目を選べるため、共テの科目一覧だけを見ていると見落とします。金沢を受けたいなら、物理を選びましょう。そして理科の選択は高1・高2の段階で決まるため、志望校が固まっていない時期から確認しておく価値があります。理科の選択は高1・高2の段階で決まるため、志望校が固まっていない時期から確認しておく価値があります。
配点は共テ950点・個別2,100点で、比率は1対2.21。総合3,050点の68.9%が二次で決まります。数学・理科・外国語が各800点で完全に同率で、3科目だけで総合の78.7%です。神戸大学と同じく苦手を1つも残せない配点だということですね。二次の正確性がかなり問われます。二次で問われる正確性が、そのまま結果を左右します。
二次試験に難問対策は不要ですが、これは「対策しなくていい」という意味ではありません。金沢の問題は良問が多く、志望していない受験生でも演習用に過去問を使うことがあるくらいです。奇をてらった出題がないぶん、そこで測られる力がそのまま実力になります。過去問演習の価値が高い大学だと考えてください。積み上げた分が素直に得点になる試験だということですね。
口述試験300点の対策は共通テスト後で構いません。2段階選抜は3倍程度ですが、普通に仕上げていれば普通に通ります。足切りを目標にせず、医学部志望として必要な得点率を取りに行ってください。配点は大学ごとに違い、二次で課される科目すら変わります。志望校の候補が固まってきたら、必ず入学者選抜要項で個別テストの科目まで確認してください。偏差値表には現れない情報が、そこにあります。
著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)


