慶應義塾大学医学部の配点と対策|併願は慎重に決める

慶應義塾大学医学部医学科の入試は、第1次試験500点(理科200点・数学150点・外国語150点)で1次の合否が決まり、第2次試験の小論文と面接を含めて最終合否が判定されます。ただし第2次試験の配点は公表されていません。要項に書かれているのは「第1次試験および第2次試験の成績により総合的に判定します」という一文だけです。

そして竹内個別が最も伝えたいのは、配点の中身よりも「そもそも受けるかどうかを慎重に決めるべき大学」だということです。国公立志望の受験生が慶應を併願することには意味があります。実際、名古屋大学・東北大学・九州大学あたりを受ける人が慶應も併願するというのはよく聞く話ですし、京都大学や東京大学の医学部を目指す層にも併願する人がいます。そのレベルの受験生が受ける大学だということですね。

一方で、偏差値があまりにもかけ離れている場合は話が変わります。共通テストが終わってから国公立二次試験までの1日の価値は、非常に高いからです。その1日を、答え合わせのできない試験に使うのか。それとも答え合わせができる志望校の過去問対策に使うのか。適当に受けて受かる大学ではありません。この記事では2026年度の一般選抜要項から配点を整理したうえで、その判断の中身をお伝えします。竹内個別は大学受験全般に対応するオンライン個別指導塾です。配点の読み解きと方針の解説としてお読みください。

この記事でわかること

  • 慶應義塾大学医学部の1次・2次の科目別配点(大学公式)
  • 第2次試験の配点が公表されていないことの意味
  • 私立最難関に必要な対策レベル
  • 国公立志望者が併願すべきかどうかの判断基準
  • 学費2,200万円と成績上位10名への奨学金

配点から必要な得点は見えても、そこに届くまでに何をどの順で何時間やるかは別の話です。参考書ごとの所要時間と目標正答率まで入ったロードマップを無料でお配りしています。

慶應義塾大学医学部の配点【大学公式】

第1次試験は500点、理科が40%

まず配点を確認します。以下は慶應義塾大学が公表している一般選抜要項に基づく数字です(出典:慶應義塾大学「2026年度 一般選抜要項」)。募集人員は66名で、うち1名は2026年度から新設された栃木県地域枠です。国公立と違って共通テストは課されないため、この試験の得点だけで合否が決まります。1日で3科目を受験する日程になっています。

第1次試験(三田キャンパス)合計500点

時限教科配点時間
第1時限理科(物理・化学・生物から2科目、各100点)200点10:00〜12:00(120分)
第2時限数学150点13:20〜15:00(100分)
第3時限外国語150点15:45〜17:15(90分)

第2次試験(日吉キャンパス・第1次試験合格者が対象)は、小論文が9:00〜10:00の60分、その後に調書記入と面接が行われます。面接は原則として受験番号順で、最終の面接終了予定時刻は17:00です。順番によっては待ち時間が長くなるため、昼食と飲み物の持参が必要になります。第1次試験と第2次試験でキャンパスが異なる点にも注意してください。会場を間違えないよう、事前に経路を確認しておきましょう。

科目別の比率を見ると、理科が200点で40%、数学と外国語がそれぞれ150点で30%ずつになります。理科の比重が最も高い構造で、これは東邦大学の1次試験(450点中 理科44.4%)とも似た設計です。理科2科目で合否が動きやすいということですね。私立医学部では理科の比重を高く置く大学が少なくありません。理科の完成度がそのまま1次突破に効いてくると考えてください。

▶ 関連記事:東邦大学医学部の配点と対策|基礎学力50点は1次では使われない

第2次試験の配点は公表されていません

面接と小論文の扱いは3パターンある

慶應の入試で特徴的なのが、第2次試験の扱いです。多くの大学は面接や小論文に何点が配分されているかを要項に明記します。信州大学のように150点と示す大学もあれば、岡山や京都のように「配点なし」と明示する大学もあります。ところが慶應の書き方はそのどちらとも違います。この違いは対策の優先順位に直結するので、まず原文を確認してください。

> 第1次試験の総合点により、第1次試験の合否を判定します。最終合否は第1次試験および第2次試験の成績により総合的に判定します。 > (出典:慶應義塾大学「2026年度 一般選抜要項」)

つまり1次の合否は500点満点で決まりますが、最終合否については小論文と面接に何点が配分されているのかが分かりません。これまで竹内個別が配点を整理してきた大学と比べると、第3のパターンにあたります。信州大学のように面接150点と明示する大学もあれば、岡山・京都・神戸のように「配点なし」と明示する大学もあります。慶應はそのどちらでもなく、配点そのものが示されていないという状態です。

この場合、竹内個別の判断はシンプルです。配点が公表されていない以上、そこまでしっかり対策する必要はありません。どれだけ時間をかければ何点返ってくるのかが分からないものに、限られた時間を大きく投じるのは合理的ではないからです。投資に対する回収が見積もれない、という言い方もできるでしょう。同じ時間を学科に使えば、1次突破の確率は確実に上がります。

もちろん何もしなくてよいという意味ではありません。小論文も面接も実施される以上、形式に慣れておく程度の準備は必要です。ただし学科試験の完成度を落としてまで小論文に時間を割く、という判断にはならないということですね。1次試験を突破しなければ第2次試験に進めない、という順番も忘れないでください。

難問対策は必要。私立ならではの突飛な問題も出ます

竹内個別は大学のレベルに応じて、難問への向き合い方を3段階に分けて考えています。同じ「医学部」でも必要な到達点は大学によってかなり違うため、一律の対策をすると足りないかやりすぎるかのどちらかになるからです。志望校が決まった段階で、自分がどの段階を目指すのかを確認しておく必要があります。慶應義塾大学は最上位の段階、つまり難問対策が必要な大学にあたります。

大学のタイプ方針
香川・東邦・岡山・鳥取など典型問題を100%取り切る。難問対策は不要
神戸・信州難問対策は不要だが、難問が解けるレベルまで進める
慶應・京都・旧帝大難問対策が必要。上級問題精講レベルまで

そのうえで慶應には固有の難しさがあります。私立なので、結構突飛な問題も出てきます。国公立の入試問題が比較的オーソドックスな形式を保つのに対し、私立は出題の自由度が高いぶん、見たことのない形式に当たることがあるということですね。純粋な難易度に加えて、この予測しにくさが対策を大変にします。何が出るか読み切れない試験だと考えておいてください。

では何を基準に準備すればよいのか。竹内個別の答えは、旧帝大の対策をイメージして進めることです。使う問題集のランクを1〜2段階上げ、標準レベルで止まらずその先まで積み上げる。応用問題に取り組む過程で典型問題が完成していく、という積み上げ方になります。到達すべき学力の高さは旧帝大と同水準だと考えてください。

ただし順番は守ってください。土台ができていない段階で上級問題集に手を出しても、解説を読んで理解した気になって終わるだけです。時間だけが消費され、標準レベルの穴も埋まりません。標準の完成度を上げていった先に到達する水準であって、最初から難問だけを解く話ではありません。上のレベルを扱えるようになれば、下のレベルは相対的に易しく感じられるようになります。

▶ 関連記事:京都大学医学部の配点と対策|二次国語150点をどう扱うか

国公立志望者の併願先として、実際に機能しています

「国公立志望なのに慶應を受ける意味はあるのか」という疑問を持つ方もいるかもしれません。学費の差もありますし、そもそも私立最難関に手を出す余裕があるのか、という不安もあるでしょう。国公立の対策で手一杯だという受験生も多いはずです。竹内個別の答えは、併願する意味は全然ありますというものです。実際の受験生の動きを見ても、そう言えます。

実際によく聞くのは、名古屋大学・東北大学・九州大学あたりを受ける受験生が、慶應も一緒に併願するというパターンです。さらに京都大学や東京大学の医学部を目指す層にも、慶應を併願する人がいます。私立最難関という位置づけどおり、そのレベルの受験生が受ける大学だということですね。逆に言えば、その層と同じ土俵で競うことになります。

学費の面でも、慶應は私立医学部のなかでは有利な部類に入ります。後述するとおり6年間で2,200万円と、私立では安いほうです。しかも成績上位者には大型の奨学金制度もあります。国公立を目指していた受験生が私立を1校だけ押さえるとしたら、選択肢に入りやすい大学だといえるでしょう。学費を理由に私立を避けてきた層にとっても、検討の余地がある条件です。

ただし——ここからが本題です。併願する意味があることと、あなたが併願すべきかどうかは別の問題になります。「慶應を併願する人がいる」という事実は、あなたが受けるべき理由にはなりません。誰かにとって合理的な選択が、自分にとっても合理的とは限らないからです。判断には別の基準が要ります。次の項で、その基準を具体的にお伝えします。

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判断の軸は「共通テスト後の1日を何に使うか」です

共通テスト後の1日を何に使うか

慶應を受けるかどうかを考えるとき、竹内個別が最も重視するのは時間の使い方です。合格可能性が何%あるか、という話だけではありません。受験するという行為そのものが、他に使えたはずの時間を消費するからです。願書を出す時点では見えにくいコストだといえるでしょう。この観点はあまり語られませんが、直前期ほど重くなります。

前提として、共通テストが終わってから国公立二次試験までの期間、その1日の価値は非常に高いという事実があります。この時期は、志望校の過去問を解き、採点し、どこで失点したかを分析して修正する——という改善のサイクルを回す期間だからです。基礎を作る時期はすでに終わり、実戦での精度を上げる段階に入っています。1日で得点が動く時期でもあります。だからこそ、1日の使い方が結果を左右します。

ここで比べてみてください。答え合わせのできない試験に1日を使うのか。それとも、答え合わせができる志望校の過去問対策に1日を使うのか。同じ1日でも、そこから得られるものはまったく違います。前者は結果が出るまで何も分かりませんが、後者はその日のうちに弱点が見つかります。この比較が、併願を決める実質的な判断軸になります。

慶應の入試を受けるということは、その日1日を試験に使うということです。しかも受けた結果がどうだったのかを自分で確認する手段がありません。合格率が低いのであれば、その1日は得点力の向上には直接つながらないことになります。一方で志望校の過去問対策なら、トライして、エラーして、改善していくというステップを踏めるわけですね。この差が、二次試験当日の得点に効いてきます。

だからこそ、竹内個別の結論はこうなります。偏差値があまりにもかけ離れている場合、慶應を受けることは対策の時間も、過去問対策の時間も、試験を受けている時間そのものも無駄になります。慶應の過去問に取り組む時間、試験当日、そして移動や宿泊まで含めれば、失われるのは1日では済みません。出願するかどうかは慎重に考えなければいけない大学です。

適当に受けたら絶対に受からない大学だと考えてください。合格の可能性が現実的にある位置にいるなら併願する意味は十分にあります。しかしそうでないなら、その1日を志望校の対策に使うほうが合格に近づきます。「記念受験」という言葉がありますが、直前期にその余裕はありません。受けること自体が目的化していないかを確認してください。

なお、この判断は模試の判定だけで決めるものでもありません。慶應の過去問を実際に解いてみて、どの程度戦えるのかを確認するのが最も確実です。時間を計って1年分を解き、採点してみてください。そこで手も足も出ないようであれば、本番で挽回できる可能性は高くないでしょう。逆に一定の得点が取れるなら、併願する価値は十分にあります。判断材料は自分の答案の中にあります。

学費は6年間2,200万円。上位10名には800万円の奨学金

学費は6年で2200万円、上位10名は800万円給付

私立医学部を検討するうえで学費は避けて通れません。慶應義塾大学医学部の学費は、入学金を含めて6年間で2,200万円です(出典:慶應義塾大学「2026年度 一般選抜要項」栃木県地域枠の貸与額の記載より)。東邦大学の2,580万円と比べると380万円安く、私立医学部のなかでは安いほうに入ります。私立最難関でありながら学費は抑えめ、という位置づけですね。

さらに慶應には独自の奨学金制度があります。学費の総額だけを見て判断すると、この部分を見落とすことになります。私立医学部を比較するときは、学費のランキングだけでなく奨学金制度もあわせて確認してください。大学によって条件も金額もまったく違うからです。慶應の制度は規模が大きいほうに入ります。要項には次のように記載されています。

> 医学の将来を担う成績優秀な学生を支援する目的で、医学部の一般選抜成績上位者10名程度に、第1学年〜第4学年の各年度で継続的に1人あたり年間200万円(総額800万円)を給付する大型奨学金を2015年度に創設しました。

「慶應義塾大学医学部人材育成特別事業奨学金」という制度で、これを受給できれば実質的な負担は1,400万円まで下がる計算になります。国公立の学費が6年間で約350万円であることを踏まえても、差はかなり縮まるでしょう。給付候補者には合格発表日に通知されます。ただし授業料等を延納した場合は受給資格を失うという条件があるため、該当した場合は手続きの期限に注意してください。

竹内個別は東邦大学の記事で、「学費が高い以上、簡単に私立の併願を勧めることはない」とお伝えしました。慶應についてもその原則は変わりません。学費が安いから受けましょう、という話にはならないということです。ただし学費が私立のなかで低めであること、そして上位合格なら奨学金があることは、判断材料として押さえておく価値があるでしょう。最終的にはご家庭の事情も含めて決めることになります。

▶ 関連記事:私立医学部の学費ランキング【2026年・全31校】安い順と国公立との差

栃木県地域枠が2026年度から新設されました

2026年度から、慶應義塾大学医学部に一般選抜(栃木県地域枠)が新設されました。募集人員66名のうち1名がこの枠になります。栃木県内の医療・医学のさらなる充実に向けて、高度医療を実践し医学研究を牽引する人材を確保することが目的だと要項には記載されています。新設されたばかりの制度なので、情報が出そろっていない点にも注意してください。

制度の内容は、卒業後に栃木県が指定する公的医療機関等で修学資金の貸与を受けた期間の1.5倍の期間勤務するというものです。6年間の貸与を受ければ9年間の勤務が必要になる計算ですね。在学中は栃木県から修学資金(入学金を含む学費相当分、6年間で2,200万円)が貸与され、勤務期間の満了によって返還が免除されます。学費の負担という点では大きな制度だといえるでしょう。

出願資格には注意が必要です。要項では「合格した場合、入学を確約できる者」と定められており、さらに栃木県内の高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者(または卒業見込み)か、出願時の住民票上の住所が栃木県内の者であることが求められます。つまり全国から誰でも出願できる枠ではありません。該当するかどうかを先に確認してください。

竹内個別が地域枠について伝えているのは、本当に医師になるという覚悟が決まっていて、その土地で働くことを後で後悔しないと言い切れるなら問題ないということです。そこまで覚悟が固まっていない場合は、一般枠で入ることを考えたほうがよいかもしれません。ただし確実に医師になるという目的に対して、地域枠は非常に有利な選択肢でもあります。実際に竹内個別からも、地域枠を使って医学部に入学した生徒がいます(慶應義塾大学ではなく他大学です)。

慶應義塾大学を目指すなら、優先順位はこうなります

ここまでの内容を整理します。配点と選抜条件から逆算すると、対策の優先順位は次のようになります。慶應の場合、他大学と違って「対策をどうするか」の前に「受けるかどうか」という段階があるのが特徴です。ここを飛ばして対策から入ると、時間の配分を誤ることになります。私立最難関という位置づけゆえに、出願の判断そのものが戦略になるということですね。順番を意識して読んでください。

  • まず「受けるかどうか」を慎重に決める。適当に受けて受かる大学ではない
  • 1次500点を突破することが最優先。理科40%・数学30%・外国語30%
  • 難問対策は必要。旧帝大の対策をイメージして問題集のランクを上げる
  • 小論文・面接は配点非公表。形式に慣れる程度で十分
  • 理科2科目の完成度を上げる。1次で最大の200点

このうち最も重要なのが1つ目です。慶應は「受ければ受かるかもしれない」という発想で出願する大学ではありません。共通テスト後の1日は、志望校の過去問を解いて改善するために使える貴重な時間です。しかも慶應の対策自体も、他大学にそのまま転用できるものではありません。その1日を投じるだけの合格可能性があるかどうかを、冷静に判断してください。

逆に、その位置にいるのであれば併願する価値は十分にあります。名古屋大学・東北大学・九州大学、あるいは京都大学・東京大学の医学部を目指す層が実際に併願している大学です。学費も私立のなかでは低めで、上位10名なら奨学金もあります。国公立が不合格だった場合の受け皿として、現実的に機能する選択肢になるでしょう。

実際に基礎から順番に積み上げて結果を出した例もあります。竹内個別で英検2級に合格したひとみさんは、単語→文法→解釈→長文という順番で英語を組み立て、偏差値49から57まで伸ばしました(2025年度・当塾在籍生)。慶應のように上級レベルまで積み上げる必要がある大学ほど、土台づくりを早く終えておく重要性は増します。

配点から必要な得点は見えても、そこに届くまでに何をどの順で何時間やるかは別の話です。参考書ごとの所要時間と目標正答率まで入ったロードマップを無料でお配りしています。

FAQ

Q1. 慶應義塾大学医学部の配点は?

A. 第1次試験は500点満点で、理科200点(物理・化学・生物から2科目、各100点)・数学150点・外国語150点です。第2次試験は小論文(60分)と面接ですが、配点は公表されていません。要項には「第1次試験および第2次試験の成績により総合的に判定します」とのみ記載されています。募集人員は66名です。

Q2. 小論文と面接の対策はどこまで必要ですか?

A. 配点が公表されていない以上、そこまでしっかり対策する必要はないというのが竹内個別の判断です。どれだけ時間をかけて何点返ってくるかが分からないものに、限られた時間を大きく投じるのは合理的でないためです。ただし形式に慣れておく程度の準備はしてください。学科の完成度を落としてまで小論文に時間を割く判断にはなりません。

Q3. 難問対策は必要ですか?

A. 必要です。慶應は京都大学や旧帝大と同じ段階にあたり、上級問題精講レベルまで積み上げる必要があります。さらに私立なので突飛な問題も出るため、予測しにくさという難しさが加わります。竹内個別は旧帝大の対策をイメージして進めることを勧めています。ただし最初から難問だけを解くのではなく、標準の完成度を上げた先に到達する水準です。

Q4. 国公立志望ですが、慶應を併願する意味はありますか?

A. 意味は十分にあります。実際、名古屋大学・東北大学・九州大学あたりを受ける受験生が慶應も併願するというのはよく聞く話です。京都大学や東京大学の医学部を目指す層にも併願する人がいます。学費も私立では低めで、上位10名には奨学金もあります。ただし併願する意味があることと、あなたが併願すべきかは別の問題です。次のQ5を確認してください。

Q5. 併願するかどうかの判断基準は?

A. 共通テスト後の1日を何に使うかで考えてください。この時期は志望校の過去問を解いて改善するサイクルを回せる、価値の高い時間です。答え合わせのできない試験に1日を使うのか、答え合わせができる過去問対策に使うのか。偏差値がかけ離れている場合、対策の時間も試験当日も無駄になります。適当に受けて受かる大学ではありません。

Q6. 学費はいくらですか?

A. 入学金を含めて6年間で2,200万円です。東邦大学の2,580万円より380万円安く、私立医学部のなかでは安いほうに入ります。さらに一般選抜の成績上位者10名程度には、第1学年〜第4学年の各年度で年間200万円(総額800万円)が給付される奨学金があります。受給できれば実質1,400万円まで下がります。

Q7. 奨学金の条件は何ですか?

A. 「慶應義塾大学医学部人材育成特別事業奨学金」は一般選抜の成績上位者10名程度が対象で、給付候補者には合格発表日に通知されます。ただし入学金等の支払期限までに費用を納め、入学手続締切日までに手続情報を登録・確定する必要があります。授業料等を延納した場合は受給資格を失うので注意してください。

Q8. 栃木県地域枠とは何ですか?

A. 2026年度から新設された枠で、募集人員66名のうち1名です。卒業後に栃木県が指定する公的医療機関等で、修学資金の貸与を受けた期間の1.5倍の期間勤務することが条件になります。6年間の貸与なら9年間の勤務です。出願資格は「合格した場合、入学を確約できる者」で、栃木県内の高校卒業者または住民票が栃木県内の者に限られます。

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まとめ

慶應義塾大学医学部医学科の第1次試験は500点満点で、理科200点(40%)・数学150点(30%)・外国語150点(30%)という配分です。理科の比重が最も高くなります。第2次試験は小論文と面接ですが、配点は公表されていません。そのため竹内個別は、形式に慣れる程度で十分だと考えています。

対策のレベルとしては、難問対策が必要な最上位の段階にあたります。私立なので突飛な問題も出るため、純粋な難易度に加えて予測しにくさという難しさが加わります。旧帝大の対策をイメージして問題集のランクを上げることになりますが、順番は守ってください。標準の完成度を上げた先に到達する水準です。

そして最も重要なのが、受けるかどうかの判断です。国公立志望者が慶應を併願することには意味があり、実際に名古屋大学・東北大学・九州大学、京都大学・東京大学の医学部を目指す層が併願しています。学費も私立では低めで、上位10名には奨学金もあります。しかし偏差値がかけ離れている場合は、対策の時間も試験当日も無駄になります。

判断の軸は共通テスト後の1日を何に使うかです。答え合わせのできない試験に使うのか、答え合わせができる志望校の過去問対策に使うのか。前者は結果が出るまで何も分かりませんが、後者はその日のうちに弱点が見つかります。この差が二次試験当日の得点に効いてきます。適当に受けて受かる大学ではないということを、出願前に確認してください。

著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)

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