リードα化学の使い方とレベル|わかりにくいときは解説ではなく教科書に戻る
リードα化学は、わかりにくくはありません。「解説が薄いから別の参考書に変えたほうがいい」という判断は、多くの場合もったいない選択になります。学校で配られたものをそのまま使い切るほうが、結果的に早いからです。
そもそも化学は、教科書を読み込むことが最も大事な科目です。問題が解けなかったとき、解説を読むだけで済ませてしまうと、化学の力は伸びません。必要なのは教科書を調べ直し、ボロボロになるまで読み込む作業のほうです。この記事では、リードα化学のレベル感と使い方、そして詰まったときにどこへ戻るべきかをお伝えします。
この記事でわかること
- リードα化学の解説は自習に耐えるのか、どの大学まで対応できるのか
- わからないときに解説ではなく教科書を読む理由
- 理論分野だけが例外になる理由と、補い方
- リードα化学だけで足りるのか/セミナー化学・リードLightとの違い
- いつまでに終わらせればいいのか
リードα化学はわかりにくい?
結論から言えば、解説は豊富ではありませんが、自習には耐えます。「わかりにくい」と言われる理由ははっきりしていて、解説の分量が市販の参考書に比べて少ないからです。ただしそれは、教科書と併用する前提で作られている教材だからでもあります。単体で完結する本ではない、という理解が出発点になります。

解説が薄いのは事実
リードα化学の解説は、答えに至る筋道を最短で示す書き方になっています。市販の参考書のように「なぜそうなるのか」を丁寧に噛み砕いてはくれません。ここでつまずいて「自分には合わない」と感じる高校生は多いはずです。実際、その感触自体は間違っていません。ただし、これは欠点というより設計思想の問題です。教科書傍用問題集は、教科書に書かれている内容を前提にして作られています。
教科書で説明済みのことをもう一度書かないのは、当然といえば当然でしょう。解説だけを読んで理解できないのは、読む側の力不足ではなく、そういう作りだからです。竹内個別で見ている生徒でも、ほとんどが学校でリードα化学を配られています。そのうえで自習を回せている生徒は珍しくありません。解説の薄さは、使い方でカバーできる範囲の問題だといえます。
解答が配られているかを最初に確認する
まず確認してほしいのが、別冊解答が手元にあるかどうかです。学校によっては解答を配らず、授業で答え合わせをする方針を取っている場合があります。この状態では自習が成立しません。問題を解いても正誤が判定できないからです。解答が配られていない場合、最初にやるべきは先生に相談することです。自習用に借りられないか、あるいは購入できないかを確認してください。
ここを解決しないまま「リードαは使いにくい」と結論を出すのは、判断が早すぎます。なお「リードα化学 解答 PDF」といった調べ方をする高校生もいますが、この探し方はおすすめしません。出どころのわからない解答は版が古く、問題番号がずれていることがあるからです。三訂版・四訂版・新課程版と改訂を重ねている教材なので、自分の手元の版と一致しない解答を使うと、かえって混乱します。
市販ルートで解答付きの版を手に入れる方法もありますが、学校が意図的に配っていない場合もあります。まずは学校に確認するのが順番として正しいでしょう。ここは数分で解決する話なので、後回しにしないでください。
「わかりにくい」の正体は教科書を読んでいないこと
解説を読んでも腑に落ちないとき、多くの場合の原因は解説の質ではありません。教科書の該当箇所を読んでいないことです。化学は用語の定義と原理の理解が土台にある科目で、そこが曖昧なまま問題演習に入ると、どんな解説を読んでも理解が積み上がりません。つまり「リードαの解説がわかりにくい」と感じている状態は、多くの場合「教科書の内容が入っていない」というサインです。
ここを取り違えて別の参考書を買っても、同じところで止まります。解決すべき場所が違うからです。このあと詳しく説明しますが、リードα化学を使ううえで最も大事なのは、わからないときに教科書へ戻る習慣を作ることになります。これができるかどうかで、同じ問題集を使っていても伸び方がまったく変わります。
リードα化学のレベルはどのくらい?
リードα化学は基礎から始まりますが、案外レベルの高い問題も入っています。基本問題だけの教材だと思って侮ると、後半で手が止まります。到達点を正しく把握しておくことが、計画を立てるうえで重要になります。

地方国公立の一部の問題まで対応できる
竹内個別の実感としては、リードα化学を仕上げれば地方国公立の一部の問題までは対応できます。共通テストレベルはもちろん、二次試験でも標準的な出題であれば手が届く範囲です。学校で配られる教材としては、十分に高い到達点だといえます。インターネット上には「リードαで偏差値67.5まで到達できる」といった記述も見かけますが、竹内個別としてはそこまで言い切りません。
1冊を完璧にした場合の理論値と、実際に生徒が到達する水準には差があるからです。控えめに見積もって計画を立てるほうが、あとで慌てずに済みます。大事なのは、リードα化学が「基礎だけの本」ではないという点です。前半の基本問題と後半の発展問題では難度がはっきり違います。この差を知らずに一律のペースで進めようとすると、後半で計画が崩れます。
前半と後半で難度が変わる
各章は基本問題から発展問題へ段階的に並んでいます。基本問題は教科書の内容を確認する位置づけで、教科書を読んでいれば解けるように作られています。一方、発展問題は複数の知識を組み合わせる必要があり、ここから急に手強くなります。この構造を踏まえると、進め方の判断がしやすくなります。定期テスト対策の段階なら基本問題を確実に取り切ること、受験勉強として使うなら発展問題まで踏み込むこと。
同じ問題集でも、時期によって使う範囲を変えるべきだということです。まだ習っていない分野が混ざっている場合も、基本問題だけ先に回しておく使い方ができます。全問を均等に扱う必要はありません。
志望校によって仕上げるべき範囲が変わる
どこまでやるかは、志望校によって変わります。共通テストのみで化学を使うなら、発展問題を全部潰す必要はありません。二次試験で化学が必要なら、発展問題まで含めて仕上げたうえで、次の問題集に進む形になります。竹内個別では、受験勉強を「志望校に必要な参考書を仕上げる作業」と定義しています。志望校が決まれば必要な参考書が決まり、参考書が決まれば必要な時間が決まる。
この順番で考えると、リードα化学のどこまでをやるべきかも自動的に決まります。逆に言えば、志望校が決まっていない段階で「リードαをどこまでやるか」だけを考えても、答えは出ません。まず行き先を決めるのが先になります。
わからないときは解説ではなく教科書を読む
ここがこの記事で最もお伝えしたい部分です。リードα化学で問題が解けなかったとき、多くの高校生は解説を読んで済ませます。しかし化学という科目に限っては、それでは力がつきません。やるべきは教科書に戻ることです。

化学は教科書を読み込む科目
化学は、教科書の読み込みが成績を決める科目です。用語の定義、反応の原理、条件によって何が変わるのか。こうした内容は教科書に書かれていますが、問題集の解説には書かれていません。解説はあくまで「この問題の解き方」しか示さないからです。したがって、問題が解けなかったときに解説だけを読むと、その問題は解けるようになっても、次の問題では同じように詰まります。
原理が入っていないので応用が利かないからです。1問ずつ解き方を暗記していく形になり、量に対して伸びが伴いません。竹内個別が生徒に伝えているのは、わからなかったら教科書を調べて、ボロボロになるまで読み込むということです。表現としては強いですが、実際にそのくらい読む必要があります。化学の教科書は問題集より薄く、読み返す負担も大きくありません。
「別の参考書を買う」の前にやること
解説がわかりにくいと感じたとき、市販の講義系参考書を買いたくなります。書店に行けば読みやすい本がいくらでもあり、実際に読めば理解した気にはなります。ただしその前に、教科書を読み直したかどうかを自問してください。参考書を勧める記事が多いのは、参考書を紹介する立場で書かれているからでもあります。竹内個別は市販参考書を売る立場にないので、率直に言えます。
教科書で解決する範囲は、教科書で解決したほうが早いというのが実感です。新しい本を買うと、そのぶん進捗が戻ります。教科書なら手元にあり、リードαの構成とも対応しているので、調べる場所もすぐ見つかります。まず手元のものを使い切るのが、時間の使い方として合理的でしょう。
教科書に戻る具体的な手順
実際の手順はシンプルです。順番を守るだけで、理解の残り方が変わります。
- 解けなかった問題の単元を教科書で開く
- 前後の説明まで含めて読む(該当箇所だけ拾い読みしない)
- そのうえで解説に戻る
- 翌日、同じ問題をもう一度解く
手間はかかりますが、この作業を省略した学習は積み上がりません。時間がないときほど、この順番を守る価値が上がります。急いで進めた分がそのまま抜け落ちるからです。
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理論分野だけは教科書では解決しない
前のセクションで「教科書に戻れ」と書きましたが、例外があります。理論分野です。ここだけは教科書を読んでもわからないことが多く、別の手当てが必要になります。この線引きを知っているかどうかで、無駄な時間を大きく減らせます。

理論化学が詰まりやすい理由
理論分野は、暗記ではなく理解で解く領域です。モルの計算、化学平衡、酸塩基、酸化還元、気体の法則。いずれも原理を理解したうえで、条件に応じて式を組み立てる必要があります。教科書には結論としての法則が書かれていますが、それをどう問題に適用するかまでは書かれていません。竹内個別で見ていても、リードα化学で最も手が止まるのは理論分野です。
無機や有機は覚えるべきことが明確なので、時間をかければ進みます。理論はそうではありません。読んでもわからない状態が続き、そこで化学そのものを嫌いになる生徒もいます。ここで「教科書を読み込め」と言われても、答えにならないケースが多いのが実情です。読んでわかるなら詰まっていないからです。この分野に関しては、別の手段を用意する必要があります。
講義系とセットになっている問題集で補う
理論分野で詰まったときに使うのは、講義系の説明と問題演習がセットになっている教材です。原理の説明を読んでから、対応する問題をすぐ解く。この往復ができる形式でないと、理論分野は身につきません。説明だけの本を読んでも、問題を前にすると手が止まります。竹内個別が化学のルートとして案内しているのは、学校の問題集で進めつつ、つまずいた分野だけ講義用参考書で補うという形です。
具体的にはDoシリーズのような、単元ごとに講義と演習が対応している教材が使いやすいでしょう。基礎から不安がある場合は「宇宙一わかりやすい高校化学」なども選択肢になります。ただし順番が大事です。最初から講義系を買うのではなく、教科書で解決しなかった分野に限って導入する。この順序を守らないと、リードαと講義系の二冊が並行して中途半端に進む状態になります。
分野を絞ることが前提
ここで強調しておきたいのは、補うのは「分野を絞って」だという点です。理論全部でもなければ、化学全体でもありません。自分が詰まった単元だけを対象にします。学校で配られた問題集を捨てて、市販の参考書に全面的に乗り換える必要はありません。ベースはあくまでリードα化学のままです。解説がわかりにくすぎて自習が成立しない分野だけ、別の教材で穴を埋める。
この考え方で十分です。竹内個別が「学校で配られたものをベースに組み立てる」と言っているのは、この意味においてです。買い替えではなく、部分的な補強。手元にある1冊を仕上げるほうが、確実に点数につながります。
リードα化学の使い方
進め方の原則は1つだけです。1周して身につく問題集ではないので、何周もやり込むこと。ここを誤解したまま進めると、1周終わった時点で「やったのに解けない」という状態になります。

1周では身につかない
リードα化学は問題数が多く、1周するだけでもかなりの時間がかかります。そのため1周終えると達成感がありますが、その時点で解けるようになっているわけではありません。1周目は「どの問題が解けないかを把握する作業」だと考えてください。2周目以降で、解けなかった問題を潰していきます。ここからが本番です。1周目に何時間かけたかではなく、何周して何問を確実に取れるようにしたかが成果を決めます。
この認識があるかどうかで、1周目の進め方も変わってきます。1周目に完璧を求めすぎると、途中で止まります。わからない問題に時間をかけすぎず、印をつけて先に進むほうが全体としては早く回ります。
印をつけて周回を回す
具体的には、解いた問題を3つに分類します。自力で解けた問題、解説を読んで理解できた問題、解説を読んでもわからなかった問題。この3分類ができていれば、2周目以降にやるべきことが明確になります。
- 自力で解けた問題:2周目以降は飛ばす
- 解説を読んで理解できた問題:2周目で自力で解けるか確認する
- 解説を読んでもわからなかった問題:教科書に戻る。理論分野なら講義系で補う
分類を記録しておかないと、2周目も全問を解き直すことになり、時間が足りなくなります。周回を重ねるほど解く問題が減っていく状態を作るのが目標です。問題番号の横に記号を書き込むだけで構いません。凝った管理は不要ですし、続かなければ意味がないからです。
定期テストと受験勉強で使い方が変わる
高1・高2の段階では、定期テスト対策としてリードα化学を使うことになります。この時期は範囲が区切られているので、基本問題を確実に取り切ることを目標にしてください。テスト前に一度きり解くのではなく、範囲内で2周するのが理想です。受験学年になると、使い方が変わります。全範囲を通して周回し、発展問題まで含めて仕上げる形です。
このとき、高1・高2で解いた記録が残っていると、どこから手をつけるべきかがすぐわかります。過去の書き込みが計画の材料になるということです。高1・高2のうちからリードα化学を丁寧に回しておくと、受験学年での負担が大きく減ります。先取りというより、同じ教材を2回使う設計だと考えてください。
まだ習っていない分野をどう扱うか
受験勉強としてリードα化学を回そうとすると、必ず「学校でまだ習っていない分野」にぶつかります。ここをどう扱うかは、実は時期の判断そのものに関わる重要な論点です。中高一貫校でない場合、化学の全範囲が終わるのが高3の後半になるケースがあります。学校の進度に合わせていると、全範囲を通した演習ができるのが受験直前になってしまうということです。
この状態では、二次試験で化学を使う受験生は間に合いません。そのため竹内個別では、非一貫校の生徒に対して高2からの先取りを勧めています。とはいえ、先取りといっても難しいことをするわけではありません。教科書を読み、リードαの基本問題を解く。すでにお伝えした手順をそのまま未習分野に適用するだけです。ただし、他科目の状況によっては先取りが最善でないこともあります。英語や数学の土台ができていない段階で化学だけ先に進めても、全体としては合格から遠ざかるからです。どの科目にいつ時間を割くかは、志望校と現状から逆算して決める必要があります。
リードα化学だけで足りる?
「リードα化学だけで受験は乗り切れるか」という質問はよく受けます。答えは志望校によって変わりますが、多くの受験生にとっては足りません。ただし、足りないからといって早い段階で乗り換えるべきかというと、それも違います。

共通テストまでなら十分に戦える
共通テストで化学を使うだけであれば、リードα化学を仕上げた状態でかなり戦えます。共通テストは典型的な出題が中心で、リードαの基本問題と発展問題を確実に取れる状態なら、対応できる範囲が広いからです。そのうえで、共通テスト形式の演習を別途行う必要はあります。時間配分と出題形式に慣れる作業は、問題集では代替できません。ただしこれは知識の不足を埋める作業ではなく、形式に慣れる作業です。土台としてはリードαで十分だといえます。化学基礎のみを使う場合も同様です。リードα化学基礎の範囲を仕上げれば、必要な水準には届きます。
二次試験で化学を使うなら次の1冊が必要
二次試験で化学が必要な場合、リードα化学だけでは足りません。入試の標準的な問題と、教科書傍用問題集の問題では、要求される処理量が違うからです。ここは次の問題集に進む必要があります。竹内個別が案内しているルートは、学校の問題集を仕上げたあとに重要問題集へ進む形です。重要問題集はMARCHから旧帝大レベルまで1冊で対応できる範囲を持っているため、志望校を問わず使いやすい教材になります。
ただし、リードαが中途半端な状態で重要問題集に進むと、ほとんどの問題が解けずに手が止まります。先に土台を仕上げることが前提です。順番を飛ばして難しい本に進むのは、遠回りになります。
途中で乗り換えないほうがいい理由
進めている途中で「この問題集で合っているのか」と不安になり、別の教材に乗り換える受験生は少なくありません。しかしこれは、ほとんどの場合で損になります。乗り換えるたびに、それまで積み上げた進捗がリセットされるからです。参考書は買った時点では1点にもなりません。成績になるのは、解けるようになったときだけです。
3冊を1周ずつやるより、1冊を3周するほうが確実に点数につながります。リードα化学は、その1冊として十分な内容を持っています。不安になったときに確認すべきは、教材の選択ではなく進め方のほうでしょう。教科書に戻れているか、周回で解く問題を絞れているか。ここが崩れていると、どの教材に変えても同じ結果になります。
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セミナー化学・リードLightとの違い
リードα化学を調べている高校生から、「セミナー化学のほうがいいのでは」「リードLightとどう違うのか」という質問をよく受けます。同じ数研出版から似た名前の教材が出ているため、混乱しやすい部分です。ここを整理しておきます。

セミナー化学とどちらがいいか
結論としては、配られたほうを使ってください。リードα化学とセミナー化学は、どちらも教科書傍用の網羅系問題集で、難易度にも決定的な差はありません。竹内個別が化学のルートを案内するときも、この2冊は同じ位置づけで扱っています。「どちらが優れているか」を比べる意味が薄いのは、差より乗り換えのコストのほうが大きいからです。
学校で配られていないほうを買い直すと、費用が増えるうえに授業の進度とも合わなくなります。定期テストの範囲は学校の教材に沿って出るので、授業で扱わない問題集を主軸にすると、かえって効率が落ちます。これは化学に限った話ではありません。竹内個別は数学でも、チャート式でもフォーカスゴールドでも学校で配られたものを使えばいいという立場を取っています。網羅系の問題集は、どれを選ぶかより、選んだ1冊を仕上げ切れるかで結果が決まるからです。
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リードLightノートは位置づけが違う
同じシリーズに「リードLightノート化学」という教材があり、こちらと混同されることがあります。ただし2冊は競合するものではなく、役割が違います。リードLightノートは、書き込み式で基礎事項を確認していく教材です。用語や基本的な計算を、手を動かしながら定着させる目的で作られています。一方のリードαは、基本から発展まで段階的に並んだ網羅系の問題集です。
演習量も到達点も、リードαのほうが大きくなります。したがって、リードLightを終えたからリードαが不要になる、という関係ではありません。基礎に不安があってリードαの基本問題でも手が止まる場合に、先にリードLightで土台を作るという使い方はあり得ます。ただし多くの生徒にとっては、教科書とリードαの往復で足ります。
化学基礎版と化学基礎+化学版がある
もう1つ紛らわしいのが、版の違いです。リードαには「化学基礎」だけを扱う版と、「化学基礎+化学」をまとめた合本版があります。学校によってどちらが配られるかが変わるため、手元の1冊がどちらなのかを確認しておいてください。化学基礎版しか配られていない場合、化学の範囲に入った時点で別の教材が必要になります。
学校が後から配る場合もあるので、進度と合わせて先生に確認しておくと安心です。共通テストで化学基礎のみを使うなら、化学基礎版を仕上げれば必要な水準には届きます。また、三訂版・四訂版・新課程版など改訂が重ねられています。友人から譲り受けた場合や中古で買った場合は、版が違うと問題番号が一致しません。授業で「○番を解いておくように」と指示が出る教材なので、版は学校指定のものに揃えてください。
いつまでに終わらせればいい?
この質問には、一律の答えを出すことができません。ネット上には「1周○日」「高3の夏までに完成」といった目安が並んでいますが、竹内個別ではそうした数字を提示しない方針を取っています。理由をお伝えします。

一律の目安を出さない理由
終わらせる時期は、志望校・現在の成績・他の科目との兼ね合いによって決まります。この3つが人によって違う以上、共通の締切を設定しても意味がないからです。たとえば私立専願で化学を二次試験でも使う受験生と、国公立志望で共通テストのみ化学を使う受験生では、必要な仕上がりも締切もまったく違います。前者は早く土台を終えて次の問題集に入る必要があり、後者は他科目とのバランスを優先すべきです。
同じ「リードα化学」でも、置かれている状況が違います。さらに、学校の進度も影響します。非一貫校では化学の全範囲が終わるのが高3の後半になるケースもあり、その場合は先取りをどこまでするかという判断が加わります。目安の数字だけを見て動くと、自分の状況と合わない計画になります。
決め方の順番
とはいえ「わからないから決められない」では進みません。決め方の順番だけお伝えします。
1. 志望校を決める(化学を二次で使うかどうかを確定させる) 2. 必要な到達点を決める(共通テストまでか、二次試験レベルまでか) 3. 入試日から逆算する(次の問題集に入る時期を決める) 4. 他科目との配分を決める(化学に割ける時間の総量を出す) 5. 総量をリードαの問題数で割る(1日あたりのノルマが出る)
この順番で考えると、自分にとっての締切は自動的に決まります。誰かが出した目安を借りる必要はありません。順番を守れば、数字は自分の状況から出てきます。
1周にかかる時間は自分で測る
「リードα化学は1周何日で終わるか」という質問も多く寄せられます。これも一律の答えはありませんが、自分で見積もる方法はあります。手順は3つです。
1. 残っている問題数を数える(目次と問題番号から出せます) 2. 1時間で何問解けるかを実測する(1週間ほど記録すれば平均が出ます) 3. 問題数を1時間あたりの問題数で割る
これで必要な総時間が出ます。あとは1日に化学へ割ける時間で割れば、何日かかるかが決まります。他人が出した「1周1ヶ月」といった数字より、この計算で出た数字のほうが確実に当たります。前提が自分の実測値だからです。ここで大事なのは、2番を推測で埋めないことです。「たぶん1時間で10問」と見積もると、実際には半分も進まないことがよくあります。
1週間だけでいいので、実際に測ってから計算してください。この1週間を惜しむと、以降の計画がすべてずれます。なお、周回を重ねると解く問題が減るので、2周目以降は同じ時間はかかりません。1周目の数字をそのまま3倍する必要はないということです。
判断に迷うなら相談してほしい
ただし、1と2の判断は自分だけでは難しい部分でもあります。志望校に対して化学がどの水準まで必要か、他科目とどう配分すべきか。ここを間違えると、そのあとの計算がすべてずれます。竹内個別の無料相談会では、志望校と現在の状況をうかがったうえで、必要な参考書と時期の目安をお出ししています。リードα化学をいつまでに終えるべきか、次に何へ進むべきか。個別の状況に合わせた答えをお伝えできます。理科は夏以降に学習量が急増する科目です。判断を先送りするほど選択肢が減っていくので、迷っている段階で一度整理しておくことをおすすめします。
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よくある質問
リードα化学の難易度はどのくらいですか?
基礎から始まりますが、後半の発展問題は案外レベルが高く、地方国公立の一部の問題までは対応できます。「基本問題だけの教材」というイメージで進めると、後半で計画が崩れるので注意してください。前半と後半で難度が変わることを前提に、時間配分を組んでください。
リードα化学の解説はわかりにくいですか?
解説は豊富ではありませんが、自習には耐えます。教科書と併用する前提で作られているため、解説だけを読んで理解できないのは自然なことです。わからないときは解説を読み返すのではなく、教科書の該当箇所を読み込んでください。
解答が配られていない場合はどうすればいいですか?
まず学校の先生に相談してください。自習用に借りられないか、購入できないかを確認するのが順番として正しい対応になります。解答がない状態では自習が成立しないため、ここを解決しないまま教材を変える判断をするのは早すぎます。
リードα化学の次は何をやればいいですか?
二次試験で化学を使うなら重要問題集へ進みます。MARCHから旧帝大レベルまで1冊で対応できる範囲を持っているため、志望校を問わず使いやすい教材です。ただしリードαが中途半端な状態で進むと手が止まるので、先に土台を仕上げてください。
理論分野がまったくわかりません。どうすればいいですか?
理論分野は教科書を読んでもわからないことが多い領域です。ここだけは例外として、講義系の説明と問題演習がセットになっている教材で補ってください。Doシリーズのような、単元ごとに講義と演習が対応している教材が使いやすいでしょう。ただし補うのは詰まった分野だけに絞ります。
リードα化学は何周すればいいですか?
1周して身につく問題集ではないので、何周もやり込む必要があります。1周目は「解けない問題を把握する作業」と考え、2周目以降で解けなかった問題を潰していってください。周回を重ねるほど解く問題が減っていく状態を作るのが目標になります。
市販の参考書に乗り換えたほうがいいですか?
基本的に必要ありません。学校で配られたものをベースに組み立てるほうが、進捗をリセットせずに済みます。解説がわかりにくすぎて自習が成立しない分野だけ、部分的に補強してください。1冊を3周するほうが、3冊を1周ずつやるより確実に点数につながります。
リードα化学とセミナー化学はどちらがいいですか?
配られたほうを使ってください。どちらも教科書傍用の網羅系問題集で、難易度に決定的な差はありません。配られていないほうを買い直すと費用が増えるうえ、授業や定期テストの範囲とも合わなくなります。差より乗り換えのコストのほうが大きい、という判断です。
リードα化学を1周するのにどのくらいかかりますか?
一律の目安はありませんが、自分で見積もれます。残りの問題数を数え、1時間で何問解けるかを1週間ほど実測し、割り算をしてください。他人の出した日数より、この計算で出た数字のほうが確実に当たります。実測を推測で代用しないことが唯一の注意点です。
高1ですが、いま何をやるべきですか?
定期テスト対策としてリードα化学の基本問題を確実に取り切ることです。テスト前に一度きり解くのではなく、範囲内で2周してください。高1・高2で丁寧に回しておくと、受験学年での負担が大きく減ります。
まとめ
リードα化学は、学校で配られたまま使い切って問題のない教材です。解説は豊富ではありませんが自習には耐えますし、仕上げれば地方国公立の一部の問題まで対応できます。買い替える必要はありません。大事なのは、詰まったときにどこへ戻るかです。化学は教科書を読み込むことが最も大事な科目なので、わからなかったら解説ではなく教科書を調べて、ボロボロになるまで読み込んでください。
ただし理論分野だけは例外で、教科書を読んでも解決しないことが多いため、講義系とセットになっている問題集で分野を絞って補います。そして1周して身につく問題集ではありません。何周もやり込むことが前提です。いつまでに終わらせるかは志望校・成績・他科目との兼ね合いで変わるため、一律の目安はお出ししていません。判断に迷う場合は、無料相談会で個別にお伝えします。
著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)



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