NextStage英文法|やらなくていいところは6領域のうち3つ

NextStage(ネクステージ)英文法は分厚い1冊ですが、全部やる必要はありません。この本には文法・語法・イディオム・会話表現・単語・アクセント発音という6つの領域が収録されていて、そのうち3つは飛ばして構わないというのが竹内個別の考え方です。共通テストで問われないものが含まれているからです。

分厚さに気圧されて頭から全部を潰そうとすると、いちばん大事な文法が薄いまま時間だけが過ぎます。優先順位を決めて、やらない範囲をはっきりさせる。これが結果的にいちばん早い進め方になります。この記事では、どこを飛ばしてよいのかと、残った範囲をどう回すのかをお伝えします。

この記事でわかること

  • ネクステの6領域のうち、どこを飛ばしていいのか
  • 飛ばしていい理由(共通テストの出題形式)
  • ネクステのレベルと到達点
  • ポラリスやVintageとどう選ぶか
  • 音声やアプリが使えないときの対処

ネクステでやらなくていいところ

まず結論からお伝えします。ネクステに収録されている6領域のうち、優先すべきは文法と熟語(イディオム)の2つです。語法は後回しで構いませんし、会話表現とアクセント・発音は飛ばして問題ありません。単語も、この本でやる必要はありません。

収録されている6領域と、竹内個別が示す優先順位

ネクステに収録されている6領域
ネクステの優先順位は文法がいちばん上

ネクステの構成は、出版社の説明どおり6つの領域に分かれています。文法、語法、イディオム、会話表現、単語・語い、アクセント・発音です。これらが1冊にまとまっているため、分量が多く見えます。実際、頭から順に全部を潰そうとすると相当な時間がかかります。ところが受験生の多くは、この6つを同じ重みで扱おうとします。目次の順番どおりに進めて、途中で力尽きる。

あるいは全部を薄く一周して、どれも定着しないまま終わる。分厚い教材ほど、どこに時間を配るかを先に決める必要があります。何をやるかより、何をやらないかを決めるほうが計画としては重要になります。竹内個別が優先順位をはっきり示しているのは、このためです。6つのうち、どれが得点に効いてどれが効かないかは明確に分かれています。ここを知っているかどうかで、同じ1冊にかける時間がまったく違ってきます。

竹内個別が示している優先順位はこうなります。いちばん上が文法、次が熟語(イディオム)、その後に語法、いちばん下が会話表現と発音・アクセントです。単語はネクステではなく単語帳で扱うので、この並びから外します。文法が最優先なのは、長文を読むための土台だからです。そもそもネクステやVintageをやる目的は、長文を読めるようになることにあります。

構造を判断できなければ、どれだけ語彙があっても正確には読めません。文法が抜けていると、直感で読まなければいけない箇所が増えて点数が下がります。熟語が次に来るのは、これも読解で直接効くからです。知らない熟語が出てくれば、そこで意味が取れなくなります。ここは理解ではなく暗記の領域なので、後述するとおり英単語と同じ回し方で処理します。上位2つを確実にするだけで、長文を読む力の土台はほぼ揃います

会話表現・発音を飛ばし、語法を後回しにする理由

ネクステのやる・後回し・飛ばすの仕分け
アクセント・発音を飛ばしていい理由

いちばん下に置いている会話表現とアクセント・発音は、飛ばして構いません。理由は単純で、共通テストではアクセント・発音を単独で問う設問が出題されていないからです。かつてのセンター試験にはあった形式ですが、共通テストに変わってから外れています。出題されない形式のために時間を使うのは、単純に損です。ネクステのアクセント・発音のページは相応の分量があるので、ここを飛ばすだけで負担がはっきり減ります。

共通テストだけで英語を使うなら、開かなくて構いません。会話表現についても同じで、優先して覚える必要はありません。ただし条件があります。私立志望の場合は、志望校の過去問を確認してください。私立の入試は文法・語法の設問そのものが多く、大学によっては会話表現や発音が問われる形式も残っています。竹内個別は「私立は必要な知識量が増えるので参考書を増やす」という立場を取っているので、ここも同じ考え方になります。

共通テストだけなら飛ばす、私立で出るなら戻す。この判断だけしておけば十分です。語法は、飛ばすほどではありませんが優先順位は下がります。個別の動詞や表現の使い分けを扱う領域で、覚えれば得点になる場面はあります。ただし文法ほど汎用性が高くなく、長文を読む力に直結する度合いも小さくなります。したがって扱いは「時間があればやる」です。文法が仕上がっていない段階で語法に時間を配ると、いちばん大事な部分が薄いまま終わります。

全部を均等にやろうとすると、優先度の高い部分が犠牲になるというのが、分厚い教材でいちばん起きやすい失敗でしょう。高3の秋になっても終わっていないという場合は、文法パートだけに絞って回し切ってください。全部を追いかけて全部が中途半端になるより、確実です。範囲を捨てる判断も計画の一部だと考えてください。

ネクステのレベルと到達点

飛ばす範囲が決まったところで、残りをやり切るとどこまで届くのかを整理します。

二次試験でも叩ける基礎力がつくが、偏差値の数字は出さない

ネクステを仕上げると、二次試験でも叩ける基礎力が身につきます。共通テストはもちろん、国公立の二次で出てくる文の構造を取るには十分な水準です。網羅系の文法書としては、必要な範囲をしっかり押さえています。分厚さは伊達ではありません。ただし「基礎力」という言葉を使っているのには意図があります。ネクステが与えてくれるのは読むための土台であって、得点そのものではないからです。

文法問題集をやり込んでも模試の点数はすぐには動きません。入試の英語は長文読解が配点の中心で、文法単体の設問はそれほど多くないためです。だからといって不要なわけではありません。飯を食べたから風邪が治るわけではありませんが、飯を食べないと風邪を引きます。文法も同じで、やったからすぐ点数が上がるわけではありませんが、やらないと確実に下がります。点を取りにいく教材ではなく、点を落とさないための土台だと考えてください。

「ネクステで偏差値いくつまで」という記述をネット上で見かけますが、竹内個別としては具体的な数字を出していません。1冊を完璧にした場合の理論値と、実際に生徒が到達する水準には差があるからです。組み合わせて使う教材によっても結果は変わります。そもそも文法問題集は、単体で偏差値を作る教材ではありません。長文や解釈の教材と組み合わせて初めて点数になります。単体での到達点を測ろうとすると、評価を誤ります

数字を根拠に安心してしまうのが、いちばん危ない状態でしょう。判断の基準にすべきは模試の偏差値ではなく、長文を読んでいるときに構造で迷う回数です。この回数が減っていれば、文法は効いています。効果は長文演習に入ってから遅れて表れるので、読める文が増えたという形で先に出て、点数はその後についてきます。測る場所を変えるだけで、自分の進捗が見えるようになります。

ネクステが難しいと感じたら

1周目で歯が立たない、解説を読んでも意味が取れないという場合もあります。このときネクステを何周しても、答えの位置を覚えるだけの作業になってしまいます。問題は周回数ではなく、土台が足りていないことです。対処としては、講義系の参考書を1冊挟む選択肢があります。代表的なのが大岩のいちばんはじめの英文法ですが、レベルとしては低めなので必須ではありません。

ネクステの解説を読んで理解できるなら、挟まずに進んで構いません。読んでも分からない場合にだけ、1段やさしいものから入ってください。判定の基準はここだけです。講義系を挟む場合も、そこに時間をかけすぎないでください。目的はネクステを回せる状態を作ることであって、講義系を仕上げることではありません。一通り読んだら、理解しきっていなくてもネクステに戻ってください

実際に問題を解くほうが、読んでいるだけより定着します。読み終えた講義系は、その後は詰まったときに引く用途に切り替えます。なお「難しい」と感じる原因が、飛ばしていい範囲まで律儀にやっていることにある場合もあります。語法や会話表現のページで止まっていると、実際より難しい本に見えます。まず範囲を絞ってから、それでも解説が読めないかどうかを判定してください。順番を逆にすると、必要のない遠回りをすることになります。

回し方は赤シートで回すだけ

残った範囲をどう回すか。結論はシンプルで、赤シートで解答を隠して反復する。これで十分です。ここは同じ網羅系文法書であるVintageとまったく同じ考え方になります。

ノートは作らず、部位で考える・覚えるを切り替える

ネクステの回し方
文法と熟語で頭の使い方を変える

ネクステの使い方を調べると、ノートの作り方を解説した情報が多く出てきます。竹内個別の方針はその逆で、ノートは作りませんし、本にも書き込みません。何度も回して使う教材なので、答えを書き込むと2周目に答えが見えている状態になり、反復になりません。ノートについても、作ったものを見直すことがほとんどないというのが理由です。書き写す作業には時間がかかるので、同じ時間で問題集を1周多く回したほうが確実に定着します。

作って満足して終わるノートになっているケースが非常に多いのが実情でしょう。そもそも文法問題集は、それ自体がよく整理された1冊です。すでにまとまっているものを、わざわざ別の形に書き直す必要はありません。手元の本を赤シートで隠して回す。紙に書く工程を挟まないぶん、1問あたりの時間が大幅に短くなります。同じ時間で何周できるかが、定着を決めます。回し方は、残した3つの領域で変えます。

文法は考えて解き、熟語は反復で覚える。語法は文法に準じた扱いにしてください。同じ1冊の中で、頭の使い方を切り替えるということです。文法のパートでは、選択肢を選ぶときに理由を言えるかを確認してください。「なんとなくこれ」で正解していると、少し形が変わった文で外します。答えが合っているかより、理由が言えるかを基準にするということです。ここは時間をかけて構いません。

一方、熟語は理解ではなく暗記の領域です。英語を見て1秒で日本語の意味を思い出す練習を高速で繰り返してください。海馬は情報を入れるのは得意でも出すのが苦手なので、思い出す回数を増やすことが暗記の最短ルートになります。方向も英語→日本語の一方向で構いません。読解で必要なのは英語を見て意味を取る力だからです。

1日何問やればいいか

「ネクステは一日何問やればいいか」という質問もよく受けます。ここも一律の目安は出していませんが、自分で決める方法があります。飛ばす範囲を決めたうえで残りの問題数を数え、それを締切までの日数で割る。これで1日あたりのノルマが出ます。他人の数字を借りるより、この計算のほうが確実に当たります。締切は前述のとおり高3の夏です。たとえば残りが1,000問で、締切まで100日あるなら1日10問。

ここまでは単純な割り算です。ただし1周では終わらないので、周回のぶんを見込んで割る必要があります。3周する前提なら1日30問、といった形になります。赤シートで回す方式ならこの量は現実的な範囲に収まります。そのうえで注意点がひとつあります。ノルマを日数で割ったら、必ず1週間試してから調整してください。机上の計算どおりに進むことはまずありません。

実際に1週間回してみて、無理なら締切か範囲のどちらかを動かす。計画は立てて終わりではなく、1週間後に直すものだと考えてください。また、周回が進むほど1日の問題数は増やせます。1周目は考えながら解くので時間がかかりますが、2周目以降は印をつけた問題だけを回すため対象そのものが減っていきます。後半ほど速くなる前提で計画を組むと、途中で破綻しにくくなります。

▶ 関連記事:Vintage英文法の使い方|ノートは作らない、赤シートで回すだけ

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ポラリスやVintageとどう選ぶか

「ネクステとポラリス、どっちがいいか」「ネクステとVintage、どちらを使うべきか」という質問は非常に多く寄せられます。竹内個別の答えは一貫しています。

学校で配られたほうを使う

ネクステとVintageとポラリスの選び方

どちらでも構いません。学校で配られたものをやってください。ネクステとVintageは同じ枠の網羅系文法書で、収録内容にも決定的な差はありません。どちらを選ぶかで結果が変わることは、ほとんどないと考えています。学校で配られているなら、授業や小テストもそれに沿って進みます。わざわざ別の1冊を買い直すと、費用が増えるうえに学校の進度とも合わなくなります。

手元にあるほうを使い切るのが、いちばん早い選択です。これは竹内個別が他の教科でも取っている立場と同じで、網羅系の教材はどれを選ぶかより選んだ1冊を仕上げ切れるかで結果が決まります。そのうえで強調しておきたいのが、複数やるのは時間の無駄だという点です。収録内容が重複しているので、2冊目をやっても新しく得られる知識はわずかです。その時間を長文や解釈に回したほうが、点数には確実につながります。

すでに2冊持っている場合は、学校で配られたほうに絞ってください。どちらを使うか迷う時間そのものも、削ったほうがいい部分です。比較記事を読み比べている間に、手元の1冊を数十問進められます。教材選びで差がつくことはほとんどなく、差がつくのは回し切ったかどうかです。配られた時点で選択は済んでいると考えて、中身に入ってください。学校でどちらが配られたかは、成績に影響する要素ではありません。

ポラリスを買い足す必要はあるか

ポラリスのように市販の文法問題集と比べる場合も、考え方は変わりません。ネクステが手元にあるなら、それを使い切ってください。買い足す理由があるとすれば、ネクステが手元にない場合か、志望校の出題形式に合わせて上乗せが必要な場合に限られます。ここで注意したいのは、教材を変えたくなるタイミングです。1周してうまくいかないと、本のせいだと感じて別の1冊を探し始めます。

しかし多くの場合、原因は教材ではなく回し方にあります。書き込んでいる、ノートを作っている、全領域を均等にやっている。この3つのどれかに当てはまるなら、本を変えても同じ結果になります。参考書は買った時点では1点にもならず、成績になるのは解けるようになったときだけです。乗り換えるたびに進捗はリセットされます。まず手元の1冊で、飛ばす範囲を決めて回し切ってください。

上乗せが必要になるのは、ネクステを回し切ったうえで過去問を解き、それでも文法・語法の設問で落としている場合です。この順番であれば、何を補うべきかが具体的に見えています。過去問で不足を確認してから買い足すのであれば、無駄になりません。逆に、始める前から2冊目を用意する必要はありません。手をつけないまま本棚に並ぶ参考書が増えるだけで、進捗の実感も薄れていきます。

▶ 関連記事:英文法参考書おすすめ6選|大学受験で失敗しない選び方

ネクステだけで足りるか

「英文法はネクステだけでどうなるか」という疑問もよく見かけます。ここは志望校によって答えが変わります。

国公立志望なら1冊でいい

英文法はネクステだけでよいというのが基本方針です。特に国公立志望の場合は、これ1冊で必要な文法知識は揃います。網羅系の文法書を複数持つ必要はありません。国公立の入試で問われる文法の水準は、ネクステの範囲でカバーできるからです。足りないと感じるときは、たいてい仕上がっていないだけで、教材が足りないわけではありません。1冊を回し切って反射で答えられる状態にする

これができていれば、文法で困る場面はほとんどなくなります。前述のとおり飛ばす範囲を決めれば、分量も現実的なところに収まります。一方、私立志望の場合は事情が変わります。英語の必要な知識量が増えるので、参考書を増やす必要があります。出題される知識の幅が広く、細かい部分まで直接問われる形式が見られるためです。この場合はネクステを土台にしたうえで、志望校の出題傾向に合わせて上乗せしていく形になります。

国公立と私立で、文法にかけるべき時間はまったく違ってきます。どちらの場合でも、判断の基準は志望校の過去問です。文法・語法の設問が独立して出ているか、長文の中でしか問われていないかを見てください。出題形式を確認してから量を決めるという順番であれば、やりすぎもやらなすぎも避けられます。ここが曖昧なまま進めると、必要のない範囲に時間を使うことになります。

高1・高2から始める場合と、いつまでに終わらせるか

高1や高2の段階でネクステが配られることもあります。この時期から始めて構いませんが、進め方は受験学年とは変えてください。学校の授業で扱った範囲を、その都度ネクステで確認する。範囲を区切って回す形になります。この時期に全範囲を通そうとする必要はありません。授業で扱っていない単元を先に開いても、解説を読むだけの作業になります。授業の進度に合わせて範囲内を確実にするほうが、定期テストの点数にも直結します

学校で小テストが実施されているなら、それが目標地点になります。そして高1・高2で回した記録が残っていると、受験学年での負担が大きく減ります。どこで詰まったかが分かっていれば、そこから再開できるからです。同じ1冊を2回使う設計だと考えてください。早く始めること自体に価値があるというより、受験学年で戻る場所が明確になることに価値があります。

時期の目安としては、高3の夏までに文法を回し切っておきたいところです。夏以降は長文演習と過去問に時間を使う必要があり、そこで文法に戻っている余裕はありません。文法は夏までの課題だと考えて、それまでに終わる計画を組んでください。何日かかるかは、自分で見積もれます。飛ばす範囲を決めたうえで残っている問題数を数え、1時間で何問回せるかを1週間ほど実測し、割り算をする。

これで必要な総時間が出ます。赤シートで回す方式なら1問あたりの時間が短いので、ノートを作る方式と比べて必要な日数が数分の1になります。1周に何ヶ月もかかっているという場合は、回し方を疑ってください。書き込みやノート作成が混ざっているか、飛ばしていい範囲まで律儀にやっている可能性が高いといえます。時間がかかりすぎているのは、能力ではなく手順の問題であることがほとんどです。

音声やアプリが使えないとき

ネクステには音声データやデジタル教材が用意されていて、ダウンロードでつまずく人も少なくありません。ここは実務的な話なので、短く整理しておきます。

音声がダウンロードできない場合

出版社のサイトから音声を取得する形式になっていますが、パスワードの場所が分からない、うまく落とせないという相談が一定数あります。多くの場合、パスワードは書籍側に記載されています。奥付や指定のページを確認してください。学校で一括して案内されている場合もあるので、先生に聞くのが早いこともあります。ストリーミングで再生できる形式が用意されていることもあります。

端末にダウンロードできない環境なら、そちらを試してください。いずれにしても数分で片づく話なので、ここで止まったまま学習を中断しないことが大切です。そのうえでお伝えしておくと、音声は必須ではありません。ネクステを使う目的は長文を読むための文法の土台を作ることであって、リスニング対策ではないからです。音声が使えないから進められない、という状況にはなりません。

赤シートさえあれば回せます。音声を使うとすれば、熟語の確認に向いています。英語を聞いて意味が浮かぶかを試す形なら、移動時間にも回せます。ただしこれは余力があるときの話で、音声が使えないことを理由に着手を遅らせる必要はまったくありません。優先すべきは、紙で文法パートを回し始めることです。音声の設定に半日を使うくらいなら、その時間で赤シートを当てて数十問を回してください。

アプリやデジタル版の位置づけ

学習用のアプリやデジタル版が用意されている場合もあります。使うかどうかは好みの範囲ですが、基本の回し方は変わりません。解答を隠して思い出す、という作業ができれば形式は問いません。紙でもデジタルでも同じ原理です。デジタルの利点は、持ち歩きやすさと出題順のシャッフルにあります。紙だと同じ並びで覚えてしまうことがあるので、順番が変わるのは反復の質を上げます。

移動時間に回したい場合も便利でしょう。学校でデジタル版が案内されているなら、それに乗って構いません。ただし、ツールを揃えることが目的にならないよう注意してください。必要なのは周回数であって、環境ではありません。まず紙で1周してみて、移動時間にも回したいと感じたら追加する。この順番なら失敗しません。手元の1冊と赤シートがあれば、すでに始められる状態です。

デジタル版を使う場合も、記録に頼りすぎないでください。アプリの正答率は便利ですが、見るべきなのは問題を見た瞬間に答えが浮かぶかどうかです。画面上の数字が上がっていても、考え込んでいるうちは仕上がっていません。判定の基準は紙でもデジタルでも変わりません。学習時間や周回数といった記録は、あくまで進捗の目安であって到達度ではないと考えてください。数字が積み上がっていても、答えが浮かばなければ回し直しが必要です。

よくある質問

ネクステでやらなくていいところはどこですか?

会話表現とアクセント・発音は飛ばして構いません。共通テストではアクセント・発音を単独で問う設問が出題されていないためです。語法も優先順位は下がります。優先すべきは文法と熟語の2つで、この上位2つを確実にするだけで長文を読む土台はほぼ揃います。単語もこの本ではなく単語帳で扱うため、実際に開くのは6領域のうち3つだけになります。ただし私立志望は例外があるので過去問を確認してください。

なぜアクセント・発音を飛ばしていいのですか?

共通テストで単独の設問として出題されていないからです。かつてのセンター試験にはあった形式ですが、共通テストに変わってから外れています。出題されない形式に時間を使うのは損なので、共通テストだけで英語を使うなら開かなくて構いません。アクセント・発音のページは相応の分量があるため、ここを飛ばすだけで負担がはっきり減ります。会話表現も同様に、優先して覚える必要はありません。

私立志望でも飛ばしていいですか?

志望校の過去問を確認してください。私立の入試は文法・語法の設問そのものが多く、大学によっては会話表現や発音が問われる形式も残っています。共通テストだけなら飛ばす、私立で出題されるなら戻す。この判断だけしておけば十分です。材料は過去問1年分で足ります。全部を解く必要はなく、文法・語法の設問が独立して出ているかを見れば決まります。

ネクステはノートを作ったほうがいいですか?

作らなくて構いません。書き写したノートを見直すことがほとんどないためです。同じ時間で問題集を1周多く回したほうが確実に定着します。本への書き込みも避けてください。2周目に答えが見えている状態になり、反復になりません。赤シートで解答を隠して回すだけで十分です。できなかった問題に印だけつけておけば、2周目に回す対象も自動的に決まります。

ネクステとVintageはどちらがいいですか?

どちらでも構いません。学校で配られたものを使ってください。収録内容に決定的な差はなく、複数やるのは時間の無駄になります。すでに2冊持っている場合は、学校で配られたほうに絞ってください。学校で配られているなら授業や小テストもそれに沿って進むので、進度が合うぶんだけ有利になります。迷う時間そのものも削ってください。

ネクステとポラリス、どっちをやるべきですか?

ネクステが手元にあるなら、それを使い切ってください。買い足す理由があるとすれば、ネクステを持っていない場合か、志望校の出題形式に合わせて上乗せが必要な場合に限られます。1周してうまくいかないときは、教材ではなく回し方を疑ってください。書き込んでいる、ノートを作っている、6領域を均等にやっている。この3つのどれかに当てはまるなら、本を変えても同じ結果になります。

ネクステだけで足りますか?

国公立志望であれば、英文法はネクステだけで足ります。私立志望の場合は英語の必要な知識量が増えるため、参考書を増やす必要があります。足りないと感じるときは、教材ではなく仕上がりの問題であることがほとんどです。上乗せが必要になるのは、回し切ったうえで過去問を解き、それでも文法・語法の設問で落としている場合に限られます。

ネクステは何周すればいいですか?

回数そのものに意味はありません。基準は、問題を見た瞬間に答えが浮かぶかどうかです。回数を目標にすると達成したところで止まってしまうので、状態を目標にしてください。わからなかった問題に印をつけ、2周目以降は印のついた問題だけを回します。対象が減っていくので後半ほど1日に進む量は増えます。時期の目安としては、高3の夏までに回し切っておきたいところです。

音声がダウンロードできません。どうすればいいですか?

パスワードは書籍側に記載されていることが多いので、奥付や指定のページを確認してください。学校で一括案内されている場合もあります。なお音声は必須ではありません。ネクステの目的は長文を読むための文法の土台を作ることなので、赤シートさえあれば回せます。音声の設定に半日を使うくらいなら、その時間で数十問を回してください。使うとすれば熟語の確認に向いています。

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まとめ

ネクステは分厚い1冊ですが、全部やる必要はありません。収録されている6領域のうち、優先すべきは文法と熟語の2つです。語法は後回しで構いませんし、会話表現とアクセント・発音は飛ばして問題ありません。共通テストでアクセント・発音を単独で問う設問が出題されていないからです。回し方は赤シートで解答を隠して反復するだけで足ります。ノートは作らず、本にも書き込まないでください。何度も回して使う教材なので、書き込みは自分で反復の機会を潰す行為になります。

文法は考えて解き、熟語は英単語と同じ反復で覚える。この切り替えができれば、同じ1冊でも定着の速さが変わります。ネクステとVintage、あるいはポラリスで迷う必要もありません。学校で配られたほうを使い切ってください。複数やるのは時間の無駄です。文法にかける時間は必要最小限で回し切り、余った時間を長文と解釈に回す。飛ばす範囲を決めることが、その第一歩になります。判断に迷う場合は、無料相談会で個別にお伝えします。

著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)

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