理系プラチカのレベルと使い方|典型問題で旧帝大まで届く
理系数学の良問プラチカは、河合出版の「入試精選問題集」シリーズに入る理系向けの問題集です。数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・C(165題)と数学Ⅲ・C(80題)の2冊構成で、合計245題を収録しています。理系の受験生が網羅系のあとに手を伸ばす1冊として、名前が挙がることの多い問題集です。書店では文系版と並んで置かれているので、手に取るときは表紙の表記を確認してください。
最初に位置づけをはっきりさせておきます。理系プラチカが扱っているのは典型問題です。難問集ではありません。問題の難易度としては地方国公立レベルにあたり、地方国公立・地方国公立の医学部・旧帝大の「必ず解くべき問題」まで解けるようになるというのが到達点になります。ここを超えて東大・京大・東京科学大学を狙うなら、上級問題精講まで進む必要があります。
そしてもうひとつ、検索でよく見かける疑問にも答えておきます。理系プラチカは文系プラチカより易しいというのは事実です。同じシリーズなのに文系版のほうが難しいという逆転が起きており、対象としている受験生がまったく違います。文系プラチカが東大・京大・一橋向けなのに対し、理系プラチカは地方国公立から旧帝大までが対象だということですね。
この記事では河合出版の公式データと竹内個別の方針から、レベル・使い方・始める時期を整理します。医学部志望が使う場面や、一対一対応を挟まずに直接入る理由まで扱います。竹内個別は大学受験全般に対応するオンライン個別指導塾です。参考書の読み解きと方針の解説としてお読みください。参考書選びで迷っている段階の受験生に向けた内容です。
この記事でわかること
- 理系プラチカ2冊のレベルと問題数(河合出版の公式データ・245題)
- 典型問題を扱う問題集であり、到達点は旧帝大の必ず解くべき問題までであること
- 東大・京大・東京科学大学には上級問題精講まで必要な理由
- 医学部志望が理系プラチカを使う場面
- 一対一対応を挟まずに直接入る理由
理系プラチカのレベルと問題数
理系数学の良問プラチカは、河合出版から出ている入試精選問題集のひとつです。数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・C編の著者は大石隆司氏、数学Ⅲ・C編は続木勝年氏と宮嶋俊和氏が担当しています。現行版はどちらも四訂版で、新課程に対応しています。まず公式の数字から確認してください。2冊で著者が異なる点も、シリーズとしては珍しい構成になります。
2冊で245題・532ページ
以下は河合出版と学参ドットコムが公表している数字です。他社の解説記事では「153問」「76問」と書かれていることがありますが、これは旧課程版(数学ⅠAⅡB・数学Ⅲ)の数字です。現行の四訂版は数学Cを含み、問題数も変わっています。購入時は版を確認してください。旧課程版と現行版では、範囲そのものが違います。
| 項目 | 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・C | 数学Ⅲ・C |
|---|---|---|
| 収録問題数 | 165題 | 80題 |
| ページ数 | 354ページ | 178ページ |
| 定価(税込) | 1,375円 | 1,320円 |
| 発売日 | 2023年10月6日 | 2024年5月10日 |
| 著者 | 大石隆司 | 続木勝年・宮嶋俊和 |
| 対象レベル | 標準〜発展 | 標準〜発展 |
2冊合わせて245題、532ページ、2,695円という構成になります。網羅系の問題集と比べると分量は大幅に少なくなり、青チャートの約900題(3冊)と比べれば3分の1以下です。解法を広く覚える本ではなく、選び抜かれた問題で演習する本だと考えてください。1問あたりの重さが違います。薄い問題集を2冊やる感覚に近くなります。
なお河合出版の公式ページには問題数の記載がありません。ページ数・定価・発売日は公式から、収録問題数は学参ドットコムの商品ページから取得しています。数字が食い違う情報源が多い教材なので、購入前に実物か販売ページで確認するのが確実になります。情報源によって数字が違うのは、この教材の厄介なところです。販売ページの商品仕様欄が最も確実です。
扱っているのは典型問題です
竹内個別としてお伝えするレベル感は、典型問題です。難問を集めた問題集ではありません。問題の難易度としては地方国公立レベルにあたり、入試で必ず取るべき問題が並んでいると考えてください。難しい問題集を探している受験生が期待するような、奇抜な問題は入っていません。入試で頻出の問題が並んでいるということですね。
ただし「典型問題だから簡単」という意味ではありません。普通に難しい問題は含まれています。ここでいう典型問題とは、入試で頻出であり、解法が確立していて、演習すれば解けるようになる問題のことです。時間をかけて取り組めば必ず解けるようになるという性質が、この本の一番の特徴になります。解けるようになるまでには相応の演習が必要です。
参考書のレベルはわかっても、そこに届くまでに何をどの順で何時間やるかは別の話です。参考書ごとの所要時間と目標正答率まで入ったロードマップを無料でお配りしています。

理系プラチカは文系プラチカより易しい
検索でよく見かけるのが「文系と理系はどちらが難しいですか」という疑問です。答えは明確で、理系プラチカ(ⅠAⅡBC)のほうが文系プラチカより易しくなります。同じ「良問プラチカ」というシリーズ名なのに、文系版のほうが難易度が高いという逆転が起きているということですね。同じ疑問が複数の言い回しで検索されており、多くの受験生が迷う論点になっています。
シリーズ3冊を難易度順に並べるとこうなります。問題数と難易度が対応していない点にも注目してください。理系ⅠAⅡBCは3冊のなかで最も問題数が多いのに、最も易しいという構成になっています。分量の多さが、そのまま難しさを意味するわけではありません。表で位置を確認してください。3冊の関係を一度で押さえられます。
| 難易度 | 冊 | 問題数 | 対象 |
|---|---|---|---|
| やさしい | 理系プラチカ ⅠAⅡBC | 165題 | 地方国公立〜旧帝大 |
| ↓ | 文系プラチカ ⅠAⅡBC | 159題 | 東大・京大・一橋・早慶 |
| 難しい | 理系プラチカ ⅢC | 80題 | 地方国公立〜旧帝大 |
序列としては「理系ⅠAⅡBC ≪ 文系 ≦ 理系ⅢC」という形になります。なぜこうなるのかというと、想定している受験生と志望校が違うからです。理系版は理科2科目を抱える受験生が数Ⅲ・Cまで含めて仕上げる前提なので、ⅠAⅡBCの部分は典型問題に絞られています。この序列を知らずにシリーズ名だけで選ぶと、レベルを読み違えます。
一方で文系版は、数学が主要科目のひとつになる東大・京大・一橋の文系受験生を想定しているため、1問1問が重くなります。シリーズ名が同じでも、対象読者が違えば難易度は変わるということですね。書店で選ぶときは、シリーズ名ではなく中身を確認してください。対象読者が違えば、同じ範囲でも問題の重さは変わります。
▶ 関連記事:文系プラチカのレベルと使い方|東大・京大・一橋以外はやりすぎ

到達点は旧帝大の必ず解くべき問題まで
理系プラチカを仕上げると、どこまで戦えるようになるのか。竹内個別としてお伝えする到達点は、地方国公立・地方国公立の医学部・旧帝大の「必ず解くべき問題」までです。この表現には意味があるので、丁寧に説明します。参考書の到達点は、志望校との距離で測るものだからです。順に説明します。順に見ていってください。
入試問題には、合格者のほとんどが正解する問題と、差がつかない難問が混在しています。旧帝大の入試でも、合格に必要なのは前者を確実に取ることです。理系プラチカで身につくのは、まさにその「必ず解くべき問題」を落とさない力になります。満点を取る力ではなく、合格点を取る力だということですね。合否を分けるのは、前者を落とさないことです。
| 志望校 | 理系プラチカ | 補足 |
|---|---|---|
| 地方国公立 | 十分 | 典型問題を確実に取る |
| 地方国公立の医学部 | 十分 | 取りこぼしをなくすことが最優先 |
| 旧帝大 | 必ず解くべき問題まで対応 | 差がつく難問は別 |
| 東大・京大・東京科学大学 | 不足 | 上級問題精講まで必要 |
東大・京大・東京科学大学を目指す場合、理系プラチカでは足りません。これらの大学では、典型問題を確実に取るだけでは合格ラインに届かないからです。上級問題精講のような、一段上の問題集まで進む必要があります。志望校がこの層にあるなら、理系プラチカはあくまで通過点だと考えてください。この層では差がつく問題まで取りにいく必要があります。
逆にいえば、地方国公立や旧帝大が目標なら、理系プラチカで十分です。それ以上の問題集に手を出すより、この2冊の完成度を上げるほうが得点につながります。必要な段階まで進んで、そこで止めるという判断が、ここでも有効になります。背伸びして難問集に移るより、手元の2冊を仕上げるほうが確実になります。必要な段階で止める判断が、ここでも有効になります。
▶ 関連記事:数学の参考書ルート|志望校別3ステップで迷わず完走する方法

医学部志望も理系プラチカを使います
医学部を目指している場合について、はっきりお伝えします。竹内個別では、医学部志望の生徒に理系プラチカを使わせることがあります。文系プラチカは使いませんが、理系プラチカは選択肢に入るということですね。ここが2冊の決定的な違いになります。文系版と理系版で扱いが分かれる、数少ない論点です。文系版とは扱いが分かれます。
理由は、地方国公立の医学部で求められるのが典型問題の完成度だからです。竹内個別が配点を整理してきた医学部の多くは、難問を解く力より、取れる問題を確実に取る力を要求します。理系プラチカはその訓練にちょうど合う難易度になっています。落とせない問題を落とさないことが、そのまま合格点につながります。難問を解く力より、取りこぼしのなさが問われます。
医学部志望の場合、竹内個別が選択肢として挙げるのは理系プラチカか、大学への数学272の2つです。どちらを使うかは生徒の状況によりますが、どちらも典型問題を確実にする段階の問題集になります。難問集に手を出す必要はありません。どちらか一方を完走できれば十分です。難問集に手を出す必要はありません。どちらも典型問題を確実にする段階の問題集です。
ただし医学部といっても幅があります。東大・京大・東京科学大学の医学部を目指すなら、理系プラチカでは足りません。この層は上級問題精講まで進む必要があります。志望する医学部がどのレベルにあるかで、必要な問題集は変わるということですね。同じ医学部でも、求められる到達度には差があるということですね。志望する医学部のレベルで必要な問題集は変わります。
▶ 関連記事:医学部受験の対策と勉強法|典型問題100%が合格の鍵
一対一対応は挟みません
参考書ルートを解説しているサイトのなかには、「一対一対応の演習で偏差値72.5に到達してから理系プラチカに入る」という順序を示しているものがあります。竹内個別の方針は違います。網羅系から直接、理系プラチカに入ります。この順序が唯一の正解というわけではありません。竹内個別の方針は違います。網羅系から直接入る形になります。
理由はシンプルで、時間がないからです。理系の受験生は数Ⅲ・Cまで仕上げたうえで、理科2科目も抱えています。参考書を1冊挟むごとに、数か月が消えていきます。青チャートやフォーカスゴールドで解法を揃えたなら、そのまま演習に入って問題ありません。限られた期間で数学と理科を仕上げる必要があるからです。1冊増えるだけで数か月を失うことになります。
あえてクッションを挟む必要はないというのが竹内個別の考え方です。一対一対応は良い問題集ですが、網羅系と理系プラチカの間に必ず必要なものではありません。同じレベル帯の問題集を重ねるより、次の段階に進むほうが時間の使い方として合理的になります。遠回りを避けることが、そのまま演習時間の確保につながります。
| ルート | 冊数 | 竹内個別の判断 |
|---|---|---|
| 網羅系 → 理系プラチカ → 過去問 | 2冊 | これで進める |
| 網羅系 → 一対一対応 → 理系プラチカ → 過去問 | 3冊 | クッションが1冊多い |
もちろん、網羅系が固まっていない状態で理系プラチカに入っても機能しません。判断すべきは「一対一対応を挟むかどうか」ではなく「網羅系がどこまで固まっているか」です。そこが基準になります。網羅系の到達度で着手を決めてください。土台の有無が、進むか止まるかを決めます。そこが基準になります。解法の引き出しが揃っているかを先に確かめてください。

3ステップカリキュラムでは合格問題集にあたります
竹内個別では、数学の参考書を3つのステップに分けて考えています。STEP1が橋渡し問題集、STEP2が合格問題集、STEP3が過去問という並びです。この枠組みのなかで、理系プラチカはSTEP2の合格問題集に位置します。参考書の役割を整理するための枠組みです。まず全体を確認してください。この枠組みのなかでの位置をはっきりさせておきます。
| ステップ | 位置づけ | 該当する問題集 |
|---|---|---|
| STEP1 | 橋渡し問題集 | 基礎問題精講・黄チャート |
| STEP2 | 合格問題集 | 青チャート・フォーカスゴールド・理系プラチカ・大学への数学272 |
| STEP3 | 入試演習 | 過去問 |
ただし大学によって、どこまでがSTEP2かは変わります。地方国公立や旧帝大が目標なら理系プラチカがSTEP2の到達点になりますが、東大・京大・東京科学大学ならその先に上級問題精講が入ります。同じSTEP2でも、志望校によって中身が変わるということですね。この点は文系プラチカと共通する考え方になります。
自分の志望校でSTEP2にあたるのがどの問題集なのかを、始める前に確認してください。ここを取り違えると、必要以上の問題集に時間を使うことになります。逆に足りないまま過去問に入ると、手が止まる場面が増えます。どちらも避けたい失敗です。始める前の5分で決められる判断です。取り違えると、必要以上の問題集に時間を使うことになります。
▶ 関連記事:青チャートのレベルと使い方|例題だけでいい?終わらせる時期も解説
数学Ⅲ・Cは普通に難しいが典型問題です
「プラチカの数3は難しいですか」という質問が、検索データの上位に入っています。答えは普通に難しい、ただし典型問題です。難易度としてはシリーズ3冊のなかで最も高く、文系プラチカと同程度に位置します。数Ⅲ・Cだけ別物のように扱われることが多い巻です。実際のところをお伝えします。難易度としては3冊のなかで最も高くなります。
数学Ⅲ・Cが難しく感じられる理由は、内容そのものの難易度にあります。微分・積分の計算量が多く、極限や複素数平面のように理解に時間がかかる単元も含まれます。理系プラチカⅢCが特別に難しく作られているというより、扱う範囲が難しいということですね。単元の性質による難しさだということですね。本の作りが特別に難しいわけではありません。
ただし典型問題であることは変わりません。演習を重ねれば解けるようになる問題が並んでいます。時間をかけて取り組めば必ず解けるようになるという性質は、ⅠAⅡBC編と同じです。手が止まっても、それは才能の問題ではなく演習量の問題だと考えてください。解法が確立している問題が中心です。演習量で越えられる壁だということですね。
80題という分量は、ⅠAⅡBCの165題の半分以下です。1冊としては薄いので、期間としては短く見積もれます。ただし1問あたりの負荷は高いので、ⅠAⅡBCと同じペースでは進みません。数Ⅲ・Cの完成が遅れる受験生は多いので、着手時期には注意してください。薄さに油断すると、想定より時間を取られます。数Ⅲ・Cの完成が遅れる受験生は多くなります。
理系プラチカの次にやること
2冊を仕上げたあと、何に進むかは志望校で分かれます。地方国公立・地方国公立の医学部・旧帝大が目標なら、次は過去問です。ここから先に問題集を挟む必要はありません。理系プラチカで必要な水準に届いているので、あとは志望校の形式に慣れる作業になります。ここから先に問題集を挟むかどうかが分かれ目になります。判断の基準を整理します。
一方で東大・京大・東京科学大学を目指す場合は、上級問題精講が入ります。これらの大学では、典型問題を確実に取るだけでは合格ラインに届かないからです。差がつく問題まで取りにいく必要があり、そのための訓練が別に必要になります。理系プラチカはこの層にとって通過点だということですね。差がつく問題まで取りにいく訓練が別に必要になります。
| 志望校 | 理系プラチカの次 |
|---|---|
| 地方国公立・地方国公立の医学部 | 過去問 |
| 旧帝大 | 過去問 |
| 東大・京大・東京科学大学 | 上級問題精講 → 過去問 |
判断に迷ったら、志望校の過去問を実際に解いてみてください。合格者平均に届く手応えがあるなら、そのまま過去問演習に進んで構いません。手が出ない問題が並ぶようなら、上級問題精講のような一段上の問題集を挟む必要があります。判断材料は過去問の中にあります。
なお、次の問題集に進むかどうかを決めるのは11月です。11月からは過去問演習に入る設計なので、それまでに理系プラチカを終えて、必要なら上級問題精講に着手できる状態を作っておいてください。時期から逆算すると、選択肢は自然に絞られます。締切が決まれば、やることも決まります。必要なら上級問題精講に着手できる状態を作っておいてください。
--- ## 理系プラチカの前に終わらせておくこと
理系プラチカは演習用の問題集なので、土台がない状態で手を出すと機能しません。1問に30分かけても方針が立たない、という状態が続くだけになります。着手する前に、次の2つを終えておいてください。手が止まっている時間は演習になっていないということですね。次の2つが前提になります。順番を守れば1問から得られるものが変わります。
ひとつめはSTEP1の橋渡し問題集です。基礎問題精講や黄チャートで、入試頻出の型を身につける段階になります。ここが抜けていると、プラチカの問題を読んでも解法の候補が浮かびません。候補が浮かばない状態で悩む時間は、演習になっていないということですね。型がない状態では、解法の候補が浮かびません。候補が浮かばないまま悩む時間は演習になりません。
ふたつめは網羅系での解法の整理です。青チャートやフォーカスゴールドで、解法パターンを一通り揃えます。理系プラチカで問われるのは「どの解法を選ぶか」なので、選択肢そのものが手元にないと選びようがありません。網羅系はその選択肢を用意する作業だと考えてください。解法の引き出しが少ないほど、1問にかかる時間は延びます。
| 段階 | やること | 目安の時期 |
|---|---|---|
| STEP1 | 橋渡し問題集で型を作る | 高2〜高3春 |
| STEP2前半 | 網羅系で解法を揃える | 高3春〜夏 |
| STEP2後半 | 理系プラチカで演習する | 高3夏〜11月 |
| STEP3 | 過去問演習 | 高3の11月〜 |
この2つが終わっていない状態でプラチカに入っても、解説を読むだけの時間になります。遠回りに見えても、土台を固めるほうが最終的には速くなります。着手の判断は、網羅系がどこまで固まったかで決めてください。土台ができていれば、同じ問題でも見え方が変わります。遠回りに見えても、そのほうが最終的には速くなります。
高3の11月までに終わらせる
「いつから始めればいいか」「いつまでに終わらせるべきか」という質問も、検索データの上位に入っています。竹内個別としての目安をお伝えします。終わらせる時期は高校3年生の11月までです。ここは動かせない締切だと考えてください。時期は志望校が決まっていれば逆算で出ます。結論からお伝えします。多くの受験生が気にする論点です。
理由は3ステップカリキュラムの構造にあります。STEP2(合格問題集)を11月までに終えて、そこからSTEP3(過去問演習)に入るという設計だからです。過去問演習には相応の期間が必要になります。11月を過ぎてもSTEP2をやっているようでは、志望校の形式に慣れる時間が取れません。締切から逆算する形になります。
始める時期は高3の夏休みからでも間に合います。ただし理系は2冊で245題あるうえ、理科2科目も並行して仕上げる必要があります。文系より時間の余裕が少ないということですね。早めに着手できるなら、それに越したことはありません。部活を終えた時期から着手する受験生が多くなります。夏休みに入る前から動けるのが理想です。
逆算して考えてください。夏休みから11月までは約4か月です。245題を4か月で終えるなら、1週間あたり15題前後というペースになります。ただしこれは1周した場合の数字で、間違えた問題を解き直す時間は別に必要です。この規模感を把握してから着手を決めてください。着手が遅れるほど、1日あたりの負担が増えていきます。
▶ 関連記事:勉強計画の立て方|入試日から逆算する5ステップで合格をつかむ方法
何日で終わるかは、あなたの計画次第です
所要期間については「何ヶ月かかりますか」「1周するのに何時間かかりますか」という質問が多く出ています。ただしこの問いには、万人に当てはまる答えがありません。1日に解ける問題数は、残り時間・他科目の負荷・現在の学力によって変わるからです。1問の重さが違うので、他の問題集の感覚は当てはまりません。1日に解ける数は人によって変わります。
参考として、ペース別の試算を出しておきます。これは「このペースでやりなさい」という推奨ではありません。自分の計画を立てるときの目安として見てください。理系プラチカは1問あたりの負荷が高いので、網羅系と同じペースでは進みません。自分の残り時間と照らし合わせる材料として使ってください。網羅系と同じペースでは進みません。
| ペース | ⅠAⅡBC(165題) | ⅢC(80題) | 2冊(245題) |
|---|---|---|---|
| 1日2題 | 約83日 | 約40日 | 約123日 |
| 1日3題 | 約55日 | 約27日 | 約82日 |
| 1日5題 | 約33日 | 約16日 | 約49日 |
見ていただきたいのは、1日2題では2冊で約123日、4か月かかるという点です。夏休みに始めて11月までという期間を考えると、1日3題前後のペースが必要になります。ただし理科2科目と並行することを考えると、数学だけにこのペースを割けるかは慎重に見積もる必要があります。解き直しの時間は、この日数に含まれていません。
だからこそお伝えしたいのは、1日何題やるかを自分で決めて、いつまでに終わらせるかを先に固めてくださいということです。11月という締切から逆算して、この本に使える日数を出す。その日数で245題を割れば、1日あたりに解くべき問題数が出ます。参考書のペースは参考書が決めるのではなく、あなたの残り時間が決めるということですね。
理系プラチカの使い方
245題を、どう回すかについてお伝えします。この本は網羅系のように「解法を覚えて次へ進む」使い方には向きません。1問ずつ考え抜く時間を確保することが前提になります。ここを勘違いすると、量をこなしただけで力がつかない状態になります。網羅系を回してきた感覚のまま入ると、進度が合わずに戸惑うことになります。
まず1問に対して、最低でも10分は自力で考えてください。手が止まってもすぐに解説を見ないことが重要になります。この本で鍛えたいのは、条件を整理して解法を選ぶ力だからです。その作業は、自分で考えている時間にしか発生しません。考えている時間そのものが訓練になります。すぐに解説を見ないことが重要になります。
一方で、時間をかければいいというものでもありません。10分から15分考えて方針がまったく立たないなら、それは今の実力と問題の距離が離れすぎているサインです。そこで1時間粘るより、解説を読んで解法を吸収し、後日もう一度解き直すほうが効率的になります。切り上げる見極めも実力のうちです。後日もう一度解き直すほうが効率的になります。
| やること | 目安 |
|---|---|
| 自力で考える | 最低10分。すぐに解説を見ない |
| 切り上げる | 10〜15分で方針が立たなければ解説へ |
| 解説を読む | 解法の選び方に注目する |
| 解き直す | 印をつけて後日もう一度 |
そして間違えた問題には必ず印をつけてください。245題を機械的に何周もするより、できなかった問題を確実に潰すほうが得点につながります。2周目は印のついた問題だけに絞れば、時間も大幅に短縮できます。11月という締切から逆算すると、この解き直しの時間を確保できるかが分かれ目になります。解き直しの時間を先に確保してください。
過去問との併用について
理系プラチカを進めながら、過去問を少し見ておくことにも意味があります。志望校がどのレベルの問題を出すのかを知らないまま演習を続けると、必要な水準がわからないまま時間が過ぎるからです。1年分だけでも早い段階で目を通しておいてください。
見るのは点数を取るためではありません。理系プラチカで扱っている問題と、志望校の問題がどれくらい離れているかを確認するのが目的です。距離が近いなら、この2冊の完成度を上げることがそのまま得点になります。離れているなら、上級問題精講のような一段上が必要だと判断できます。距離を測るための作業だと考えてください。
ただし本格的な過去問演習は11月からで構いません。早い時期に何年分も解いてしまうと、直前期に使える過去問が残らなくなります。確認のために1年分を見るのと、演習として解くのは別の作業だと考えてください。目的を分けて使うのが効率的になります。
--- ## 理系プラチカを使うなら、優先順位はこうなります
ここまで整理した内容を、実際の進め方に落とし込みます。参考書のレベルを知ること自体が目的ではありません。何にどれだけ時間を使うかを決めるために調べるということですね。以下の順序で組み立ててください。同じ1時間でも、どの作業に使うかで得点への効き方が変わります。以下の順序で組み立ててください。判断の材料はすべて出しました。
1. 志望校を確認する。東大・京大・東京科学大学なら、その先に上級問題精講が必要 2. STEP1(橋渡し)と網羅系を先に完成させる 3. 一対一対応は挟まない。網羅系から直接入る 4. 高3の夏休みまでに着手し、11月までに終わらせる計画を組む 5. 理科2科目との配分を先に決める(数学だけにペースを割けない) 6. 11月からは過去問演習(STEP3)に移る
この順序で共通しているのは、志望校から逆算して決めるという点です。参考書は単体で価値が決まるものではなく、志望校との距離のなかで役割が決まります。最初の1つが決まらないと、残りの5つも決められません。1つめの判断がすべての前提になります。志望校が決まらなければ、必要な問題集も決まりません。距離が決まれば必要な冊数も決まります。
そしてもう一度お伝えします。理系プラチカが扱うのは典型問題です。地方国公立・地方国公立の医学部・旧帝大の必ず解くべき問題までは、この2冊で届きます。東大・京大・東京科学大学を目指すなら、その先に上級問題精講が必要になります。自分がどちらに当てはまるのかを、先に確認してください。難問集を探しているなら、この本ではありません。
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FAQ
Q1. 理系プラチカのレベルはどのくらいですか?
A. 典型問題を扱う問題集で、問題の難易度としては地方国公立レベルにあたります。難問集ではありません。到達点は地方国公立・地方国公立の医学部・旧帝大の「必ず解くべき問題」までです。東大・京大・東京科学大学を目指す場合は、この先に上級問題精講まで進む必要があります。3ステップカリキュラムではSTEP2の合格問題集に位置します。
Q2. 文系プラチカと理系プラチカはどちらが難しいですか?
A. 文系プラチカのほうが難しくなります。序列は「理系ⅠAⅡBC ≪ 文系 ≦ 理系ⅢC」で、理系のⅠAⅡBCが最もやさしい位置です。理系版は理科2科目を抱える受験生が数Ⅲ・Cまで仕上げる前提なので、ⅠAⅡBCは典型問題に絞られています。文系版は東大・京大・一橋の受験生を想定しているため1問が重くなります。シリーズ名だけで判断すると読み違えます。
Q3. 問題数は何問ありますか?
A. 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・Cが165題、数学Ⅲ・Cが80題で、2冊合わせて245題です。ページ数は354ページと178ページ、定価は1,375円と1,320円になります。他社の解説記事にある「153問」「76問」は旧課程版(数学ⅠAⅡB・数学Ⅲ)の数字です。現行の四訂版は数学Cを含むので、購入時は版を確認してください。
Q4. 医学部志望でも使いますか?
A. 使います。地方国公立の医学部で求められるのは典型問題の完成度であり、理系プラチカはその訓練にちょうど合う難易度だからです。竹内個別では理系プラチカか大学への数学272を選択肢として挙げています。ただし東大・京大・東京科学大学の医学部を目指すなら、上級問題精講まで必要になります。難問集に手を出す必要はありません。
Q5. 一対一対応をやってから入るべきですか?
A. 竹内個別では挟みません。網羅系から直接、理系プラチカに入ります。理由は時間がないからです。理系は数Ⅲ・Cまで仕上げたうえで理科2科目も抱えており、参考書を1冊挟むごとに数か月が消えます。判断すべきは一対一対応を挟むかどうかではなく、網羅系がどこまで固まっているかです。同じレベル帯を重ねるより次に進むほうが合理的です。
Q6. 数学Ⅲ・Cは難しいですか?
A. 普通に難しいですが、典型問題です。シリーズ3冊のなかでは最も難易度が高く、文系プラチカと同程度に位置します。微分・積分の計算量が多く、極限や複素数平面など理解に時間がかかる単元も含まれるためです。ただし演習を重ねれば解けるようになる問題が並んでいるので、手が止まるのは演習量の問題だと考えてください。
Q7. いつまでに終わらせるべきですか?
A. 高校3年生の11月までです。3ステップカリキュラムでは、STEP2を11月までに終えてSTEP3の過去問演習に入る設計になっています。着手は高3の夏休みからでも間に合いますが、2冊で245題あるうえ理科2科目も並行するため、文系より時間の余裕がありません。早めに始めるほうが安全です。早めに始めるほうが安全になります。
Q8. 何ヶ月くらいかかりますか?
A. 万人に当てはまる答えはありません。試算としては、245題を1日2題なら約123日、1日3題なら約82日、1日5題なら約49日かかります。夏休みから11月までの約4か月で終えるなら1日3題前後が必要ですが、理科2科目と並行することを考えると慎重に見積もる必要があります。締切から逆算して決めてください。
Q9. 何周すればいいですか?
A. 周回数より、間違えた問題を確実に解き直すことのほうが重要です。1周目で解けなかった問題に印をつけ、2周目はその問題に絞るのが効率的になります。245題を機械的に何度も回すより、できない問題を潰すほうが得点につながります。11月という締切から逆算して、解き直しの時間を先に確保してください。時間も大幅に短縮できます。
Q10. 東大志望ですが理系プラチカで足りますか?
A. 足りません。東大・京大・東京科学大学では、典型問題を確実に取るだけでは合格ラインに届かないからです。理系プラチカで必ず解くべき問題を固めたうえで、上級問題精講のような一段上の問題集まで進む必要があります。この層にとって理系プラチカは通過点だと考えてください。この層にとっては通過点だと考えてください。
Q11. 新課程の四訂版と旧版はどう違いますか?
A. 四訂版は新課程に対応して数学Cが範囲に加わっています。数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・Cが165題、数学Ⅲ・Cが80題です。旧課程版は数学ⅠAⅡBと数学Ⅲという構成で、問題数も異なりました。旧課程で数学Bに入っていたベクトルが新課程では数学Cに移っているため、旧版のままだと現行の入試範囲と合いません。購入時は表紙の版表記を確認してください。
まとめ
理系数学の良問プラチカは、河合出版の入試精選問題集に入る理系向けの問題集です。現行の四訂版は数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・Cが165題、数学Ⅲ・Cが80題で、2冊合わせて245題になります。他社が書く「153問」「76問」は旧課程版の数字なので、購入時は版を確認してください。著者はⅠAⅡBC編が大石隆司氏、ⅢC編が続木勝年氏と宮嶋俊和氏です。
この本が扱っているのは典型問題です。難問集ではありません。到達点は地方国公立・地方国公立の医学部・旧帝大の「必ず解くべき問題」までで、満点を取る力ではなく合格点を取る力が身につきます。東大・京大・東京科学大学を目指すなら、この先に上級問題精講まで必要になります。取れる問題を確実に取る訓練ができます。
医学部志望も理系プラチカを使います。地方国公立の医学部で求められるのは典型問題の完成度だからです。竹内個別では理系プラチカか大学への数学272を選択肢として挙げています。文系プラチカは医学部で使いませんが、理系プラチカは使うという点が2冊の大きな違いになります。地方国公立の医学部なら、この2冊で必要な水準に届きます。
進め方についてもお伝えしました。一対一対応は挟まず、網羅系から直接入ります。理系は理科2科目を抱えており、参考書を1冊挟むごとに数か月が消えるからです。時期は高3の11月までに終わらせるのが目安で、着手は夏休みからでも間に合いますが早いほうが安全になります。判断の基準は網羅系の到達度になります。着手の基準は網羅系の到達度です。
最後にペースについてお伝えします。1日何題やるかは人によって変わります。残り時間も他科目の負荷も違うからです。参考書のペースは参考書が決めるのではなく、あなたの残り時間が決めます。11月という締切から逆算して、この2冊に使える日数を先に固めてください。そこが決まってから、1冊目を開きましょう。この記事の123日・82日という数字も試算です。
著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)

