セミナー物理の使い方とレベル|解説が難しいと感じたら先にエッセンス
セミナー物理は、解説がわかりにくい割に問題が難しい教材です。この2つが重なるので、手元にあるだけで独学を進めようとすると、多くの受験生が途中で止まります。「自分には物理が向いていない」と感じている場合、原因は理解力ではなく教材の使い方にある可能性が高いといえます。ここを切り分けないまま量を増やしても、消耗するだけで前に進みません。
ただし、セミナー物理そのものが悪い教材というわけではありません。問題は使う順番のほうにあります。物理のエッセンスなどで基礎基本を丁寧に押さえてから、セミナーを演習がわりに使う。この順番にするだけで、同じ教材が急に機能し始めます。この記事では、その具体的な進め方をお伝えします。
この記事でわかること
- セミナー物理が「難しすぎる」と言われる本当の理由
- セミナー物理で到達できるレベルと、その前提条件
- 先にエッセンスをやるべき理由(講師自身の体験を含む)
- セミナーを演習がわりに使う具体的な進め方
- いつ良問の風へ移るべきか
セミナー物理が「ゴミ」と言われるのはなぜ?
インターネットでセミナー物理を調べると、かなり手厳しい評価が並びます。実際に「ゴミ」という言葉で検索している高校生も少なくありません。ただしその評価の多くは、教材そのものへの評価というより、うまく使えなかった経験から出ているものです。ここを最初に整理しておきましょう。原因がわかれば、対処のしかたも見えてきます。

解説がわかりにくい割に問題が難しい
セミナー物理の特徴を一言でいえば、解説のわかりにくさと問題の難しさが釣り合っていないという点に尽きます。解説は式変形を最短で示す書き方で、なぜその方針を取るのかまでは書かれていません。それでいて問題のほうは、基本問題の段階から複数の考え方を組み合わせるものが混ざってきます。この落差が、独学のハードルを一気に上げています。問題集としては、この構成自体が間違っているわけではありません。授業で理解を作り、演習をセミナーで積むという使い方を前提に作られているからです。
学校で先生が説明したうえで解かせるなら、十分に機能する教材だといえます。裏を返せば、理解を作る部分を別に用意しないと成立しないということでもあります。ところが多くの受験生は、セミナー1冊で理解も演習もまかなおうとします。解説を読んでもわからない、でも他に手元にない、という状態で粘ってしまう。この状況が続けば「この教材は使えない」という結論に至るのも自然でしょう。評価が厳しくなる背景には、この構造があります。
教材ではなく使う順番の問題

竹内個別の見方は明確で、問題があるのは教材ではなく使う順番のほうです。セミナー物理を主教材にして、理解も演習も1冊で終わらせようとするから詰まります。役割を分ければ、同じ教材が問題なく機能します。ここは考え方を切り替えるだけで、追加のコストもほとんどかかりません。具体的には、理解を作る役割を講義系の参考書に渡し、セミナーには手を動かす役だけを残します。
先に理解、あとに演習という順番にするだけです。この形にすると、セミナーの問題の難しさがむしろ利点に変わります。演習用としては歯ごたえがあったほうがいいからです。「ゴミかどうか」という議論に意味がないのは、このためです。同じ本でも、単独で使えば機能せず、順番を整えれば機能する。教材の善し悪しではなく、組み合わせ方の話だと考えてください。この記事の後半で、その組み方を具体的に説明します。
買い替える必要はない
ここで強調しておきたいのは、セミナー物理を捨てる必要はないという点です。学校で配られたものをベースに組み立てるのが、竹内個別の基本的な考え方になります。演習に使える問題集が手元にあるという状態は、それ自体が資産だからです。わざわざ別の問題集を買い直す理由はありません。新しい問題集に乗り換えると、それまでの進捗がリセットされます。学校の授業や定期テストの範囲とも合わなくなるため、二重の負担が生まれます。
参考書は買った時点では1点にもならず、成績になるのは解けるようになったときだけです。手元にあるものを活かすほうが、確実に早く進みます。足すのは問題集ではなく、理解を作る教材のほうです。ここを取り違えて「セミナーの代わりになる問題集」を探し始めると、いつまでも演習に入れません。探すべきは代替品ではなく、組み合わせる相手だということです。
セミナー物理のレベルはどのくらい?
セミナー物理を仕上げたとき、どこまで届くのか。ここを把握しておかないと、次にどの問題集へ進むべきかの判断ができません。竹内個別が実際に生徒へ案内している到達点と、その前提条件をお伝えします。前提条件のほうが重要なので、あわせて読んでください。

セミナー+良問の風で地方国公立に届く
竹内個別が案内しているのは、セミナー物理と良問の風の2冊で地方国公立レベルに対応できるという組み立てです。セミナーで基礎から標準までの演習量を確保し、良問の風で入試標準レベルに引き上げる。この2冊があれば、多くの受験生にとって必要な演習は揃います。共通テストだけで物理を使う場合は、セミナー物理を仕上げた段階でかなり戦えます。
共通テストは典型的な出題が中心なので、セミナーの問題を確実に処理できる状態なら対応できる範囲が広いからです。ただし時間配分と出題形式に慣れる演習は別途必要になります。これは知識を埋める作業ではなく、形式に慣れる作業です。旧帝大や医学部を志望する場合は、良問の風の先にもう1段階が必要になります。ただしその話は、セミナーと良問の風を仕上げてから考えれば間に合います。先の心配より、目の前の2冊を仕上げるほうが優先度は高いでしょう。
ただし前提条件がある
この「2冊で地方国公立」という組み立てには、解説を読んで自力で理解できることという前提条件が付きます。ここが満たされていない状態でセミナーを進めても、演習量だけが積み上がって理解が伴いません。そして冒頭でお伝えしたとおり、セミナー物理はこの前提が崩れやすい教材です。自分がこの前提を満たしているかどうかは、簡単に判定できます。基本問題を解いて間違えたとき、解説を読んで「なぜその方針になるのか」まで納得できるか。
式変形は追えるが方針の理由がわからない、という状態なら前提を満たしていません。その場合は、先に理解を作る工程を挟む必要があります。判定を曖昧にしたまま進めるのが、いちばん時間を失うパターンです。半年進めてから「わかっていなかった」と気づくより、最初の数問で判定するほうがはるかに安く済みます。数日で確認できることなので、先に済ませてください。
偏差値の数字は鵜呑みにしない
インターネット上には「セミナー物理で偏差値60まで到達できる」といった記述もあります。竹内個別としては、こうした数字をそのまま受け取ることはおすすめしません。1冊を完璧にした場合の理論値と、実際に生徒が到達する水準には差があるからです。前提条件が満たされているかどうかでも、結果は大きく変わります。偏差値は母集団によって変動しますし、他科目の状況にも左右されます。
物理だけを取り出して「この本で偏差値いくつ」と言い切ること自体に無理があるといえます。控えめに見積もって計画を立てるほうが、あとで慌てずに済みます。数字を根拠に安心してしまうのが、最も危ない状態でしょう。判断の基準にすべきは偏差値ではなく、志望校の過去問で何点取れるかです。そこから逆算して必要な演習量を決める。この順番で考えれば、セミナーをどこまでやるべきかも自然に決まってきます。
先にエッセンスで基礎を固める
ここがこの記事で最もお伝えしたい部分です。セミナー物理の解説を読んで理解できないなら、先に物理のエッセンスなどで基礎基本を丁寧に押さえてください。順番を変えるだけで、同じ問題集の見え方が変わります。塾として実際にどう組ませているかを、順を追って説明します。

講師自身もエッセンスに切り替えて伸びた
これは一般論ではなく、竹内個別の講師自身が受験生時代に経験したことでもあります。セミナーの解説を読んでも理解が進まなかった状態から、物理のエッセンスに切り替え、説明を読みながら演習する形にしたところ、そこからレベルが上がりました。同じ人間が同じ時間をかけても、順番で結果が変わるということです。大事なのは、これが「セミナーをやめた」という話ではない点です。
理解を作る場所をエッセンスに移しただけで、演習の場としてのセミナーは残ります。教材を1冊減らして1冊増やすのではなく、役割を2つに分けたということになります。物理が苦手だと感じている高校生の多くは、才能の問題だと思い込んでいます。しかし実際には、理解を作る教材を持たないまま演習だけを繰り返しているケースがかなりあります。ここを整えるだけで景色が変わる可能性があるので、諦める前に試してほしいところです。
説明を読みながら演習する
具体的な進め方はシンプルです。エッセンスの該当単元を読み、その場で対応する問題を解く。読んでから時間を空けて演習するのではなく、読みながら手を動かす形にしてください。理解と演習を離すと、読んだ内容が定着しないまま問題に向かうことになります。エッセンスを最初から最後まで通読してからセミナーに入る、という進め方も一見よさそうに見えます。
ただしこの形は、読み終える前に前半の内容を忘れるという問題が起きがちです。単元ごとに「読む→解く→次の単元」と回すほうが、結果的に速く進みます。分野の区切りで進めるのがコツです。なお、基礎から不安がある場合は「宇宙一わかりやすい高校物理」なども選択肢になります。エッセンスがすでに難しいと感じるなら、そこで粘らずに1段やさしいものへ移ってください。難しいほうを選んで止まるのが一番損です。
エッセンスで埋まるのは公式選択の判断基準
エッセンスを挟むことで具体的に何が埋まるのか。最も大きいのは、どの公式を使うかという判断の基準です。竹内個別で生徒を見ていると、物理で間違える原因の多くは計算力ではなく、公式の選択そのものにあります。運動方程式で解くべき問題をエネルギー保存で解こうとする、といったずれです。このずれが起きるのは、判断の基準が直感になっているからです。「なんとなくこっち」で決めていると、条件が少し変わっただけで外れます。
本来は、時間が問われているのか、経路の途中を聞かれているのか始点と終点だけなのか、といった条件から絞り込めるようになっています。選択は勘ではなく手順です。問題集の解説には、この手順が書かれていません。すでに公式が選ばれた状態から始まるからです。エッセンスのような講義系は、公式そのものより「どういうときに使うか」に紙面を割いています。ここが、セミナーの解説では埋まらない部分になります。
▶ 関連記事:リードα物理の使い方とレベル|まずは基本問題だけでいい理由
セミナー物理は演習がわりに使う
理解をエッセンスで作ったら、セミナー物理は演習の場として使います。ここまで来ると、問題の難しさは弱点ではなくなります。方針が立つ状態で解く難問は、そのまま実戦力に変わるからです。具体的な回し方をお伝えします。

理解はエッセンス、演習はセミナー
役割分担をはっきりさせてください。わからないことが出てきたらエッセンス、手を動かすのはセミナーです。この線引きが曖昧だと、セミナーの解説を何度も読み返す時間が生まれます。読み返しても書かれていない情報は出てこないので、その時間は成果になりません。進め方としては、エッセンスで1単元の理解を作ったら、その単元のセミナーの問題に移ります。分野をまたいで進めるのではなく、単元単位で往復するのが効率的です。
力学ならまず力学、と区切ってください。分野の独立性が高い科目なので、この区切り方と相性がいいといえます。セミナーで解けない問題が出たら、まずエッセンスの該当箇所に戻ります。そこにも書かれていない、あるいは読んでも動かないという場合は、人に聞いてください。物理は方針のずれが自分では見えにくい科目なので、外から指摘してもらう価値が特に大きいです。
3分類して周回する
セミナー物理は問題数が多いので、記録を取らずに進めると2周目で破綻します。解いた問題を3つに分けてください。自力で解けた問題、解説を読んで理解できた問題、解説を読んでもわからなかった問題。この3分類ができていれば、2周目にやるべきことが明確になります。
- 自力で解けた問題:2周目以降は飛ばす
- 解説を読んで理解できた問題:翌日もう一度、自力で解けるか確認する
- 解説を読んでもわからなかった問題:エッセンスに戻る
分類を記録しておかないと、2周目も全問を解き直すことになり、時間がまったく足りません。周回を重ねるほど解く問題が減っていく状態を作るのが目標です。問題番号の横に記号を書き込むだけで構いません。凝った管理は不要ですし、続かなければ意味がないからです。判定の基準は自力で最後まで解き切れることに置いてください。解説を見て理解できた、では足りません。物理は「わかったつもり」が最も起きやすい科目なので、手を動かして確認する工程を省かないようにしましょう。
まだ習っていない分野をどう扱うか
受験勉強としてセミナー物理を回そうとすると、必ず「学校でまだ習っていない分野」にぶつかります。特に電磁気や原子は、学校の進度によっては高3の後半までかかることがあります。学校に合わせていると、全範囲を通した演習が受験直前になってしまうということです。この場合も、進め方は変わりません。学校で扱う前でも、講義系を読めば理解は作れます。授業を待つ必要はありません。
理解を作る教材を持っているなら、先取りは特別なことではなくなります。ここがエッセンスを挟むもう1つの利点でもあります。ただし、他科目の状況によっては先取りが最善でないこともあります。英語や数学の土台ができていない段階で物理だけ進めても、全体としては合格から遠ざかるからです。どの科目にいつ時間を割くかは、志望校と現状から逆算して決める必要があります。
▶ 関連記事:物理の参考書ルート|志望校別の順番と選び方を塾講師が解説
解答が配られていない場合はどうするか
セミナーには、学校が別冊解答を配らないケースがあります。授業で答え合わせをする方針の学校では珍しくありません。この状態では自習が成立しないので、まずここを解決する必要があります。順番として最初に片づけてください。

まず学校に相談する
解答が手元にない場合、最初にやるべきは先生に相談することです。自習用に借りられないか、あるいは購入できないかを確認してください。学校としても、自習を進めたいという相談を断る理由は基本的にありません。数分で片づく話なので、後回しにしないでください。ここを解決しないまま「セミナーは使えない」と結論を出すのは早すぎます。
問題を解いても正誤の判定ができない状態では、どんな教材でも自習は回らないからです。教材の評価をする前に、使える状態にすることが先になります。なお、化学のセミナーでも同じ状況が起きます。解答が配られないときの考え方は共通なので、詳しくはセミナー化学の記事にまとめてあります。あわせて参考にしてください。
解答PDFを探す前に確認すること
「セミナー物理 解答 PDF」といった探し方をする高校生もいますが、これはおすすめしません。出どころのわからない解答は版が古く、問題番号がずれていることがあるからです。セミナーは毎年のように改訂されているため、手元の版と一致しない解答はかえって混乱を招きます。授業では「○番を解いておくように」という形で指示が出ます。
番号がずれていると、そもそも授業と噛み合いません。自習の効率を上げるつもりが、逆に手戻りを増やすことになります。学校指定の版に揃えるのが結局いちばん早いといえます。そして、解答が手に入っても解説のわかりにくさは変わりません。解答を手に入れることと、理解できるようになることは別の話です。ここを混同すると、解決したつもりで同じ場所に戻ってきます。
▶ 関連記事:セミナー化学の使い方とレベル|解答がないときの対処法と次の参考書
セミナー物理の次は良問の風
セミナー物理で演習量を確保したら、次に進みます。竹内個別が案内しているのは良問の風です。ここから入試標準レベルの演習に移ります。移るタイミングと、うまくいかないときの戻り方をお伝えします。

いつ良問の風へ移るか
移る目安は、セミナーの問題を自力で解き切れる状態になったときです。全問を完璧にする必要はありませんが、基本レベルの問題で手が止まらないことは条件になります。ここが固まっていないと、良問の風に入っても解けない問題ばかりで手が止まります。分野ごとに移ってしまって構いません。力学が固まったら力学だけ良問の風に進む、という進め方でも問題はないでしょう。
全範囲が終わるのを待つと、最初にやった分野を忘れてしまうからです。先に進んだ分野から順に完成させていくほうが、記憶の面でも有利になります。良問の風は、地方国公立やMARCHであれば仕上げた段階で必要な演習力が身につく教材です。それより上の志望校であれば、さらに上の問題集に進む形になります。まずは良問の風を1冊仕上げることを目標にしてください。
良問の風で手が止まったら
良問の風に入って手が止まる場合、原因は2つに分かれます。セミナーでの演習量が足りていないか、エッセンスでの理解が足りていないかです。前者ならセミナーに戻り、後者ならエッセンスを開いてください。ここでも判断の軸は同じで、方針が立たないなら理解、方針は立つが解けないなら演習です。ここで新しい問題集を買い足すのは避けてください。手元にある2冊を往復するほうが、確実に点数につながります。
焦っているときほど書店に行きたくなりますが、増やした本が成績に変わることはありません。まず手元の残りページを数えてみてください。どちらに戻るべきか自分で判断できない場合は、人に見てもらうのが早いでしょう。判断を間違えると、必要のない工程に何週間もかけることになります。ここは短時間で解決できる部分なので、抱え込まずに聞いてください。
いつまでに終わらせればいい?
この質問には、一律の答えを出すことができません。ネット上には「何日で終わる」といった目安が並んでいますが、竹内個別ではそうした数字を提示しない方針を取っています。理由と、代わりの決め方をお伝えします。

一律の目安を出さない理由
終わらせる時期は、志望校・現在の成績・他の科目との兼ね合いによって決まります。この3つが人によって違う以上、共通の締切を設定しても意味がないからです。同じ「セミナー物理」でも、置かれている状況はまったく違います。冒頭で触れた判定の結果によって、必要な工程の数そのものが変わるためです。セミナー物理の場合、さらに変数が1つ増えます。
エッセンスを挟む必要があるかどうかです。挟むなら、その分の時間を計算に入れなければなりません。ここを無視して他人の日数をそのまま当てはめると、計画は必ずずれます。学校の進度も影響します。電磁気や原子が高3後半までかかる場合、先取りをどこまでするかという判断が加わります。目安の数字だけを見て動くと、自分の状況と合わない計画になります。
決め方の順番
とはいえ「わからないから決められない」では進みません。決め方の順番だけお伝えします。
1. 志望校を決める(物理を二次で使うかどうかを確定させる) 2. 前提条件を判定する(解説を読んで自力で理解できるか) 3. 入試日から逆算する(良問の風に入る時期を決める) 4. 他科目との配分を決める(物理に割ける時間の総量を出す) 5. 総量を残りの問題数で割る(1日あたりのノルマが出る)
この順番で考えれば、自分にとっての締切は自動的に決まります。2番の判定を飛ばさないでください。ここでエッセンスが必要と出たなら、その工程を計画に組み込んだうえで逆算する必要があります。1時間で何問解けるかは、1週間ほど記録すれば平均が出ます。推測で埋めずに実測してください。他人の出した日数より、この計算で出た数字のほうが確実に当たります。前提が自分の実測値だからです。
判断に迷うなら相談してほしい
ただし、1と2の判断は自分だけでは難しい部分でもあります。志望校に対して物理がどの水準まで必要か、いまの理解度でエッセンスを挟むべきか。ここを間違えると、そのあとの計算がすべてずれます。物理は特に、判断のずれが自分では見えにくい科目です。竹内個別の無料相談会では、志望校と現在の状況をうかがったうえで、必要な参考書と時期の目安をお出ししています。
セミナー物理をこのまま進めていいのか、先にエッセンスを挟むべきか。個別の状況に合わせた答えをお伝えできます。理科は夏以降に学習量が急増する科目です。判断を先送りするほど選択肢が減っていくので、迷っている段階で一度整理しておくことをおすすめします。
▶ 関連記事:勉強計画の立て方|入試日から逆算する5ステップで合格をつかむ方法
よくある質問
セミナー物理は「ゴミ」なのですか?
教材そのものが悪いわけではありません。解説がわかりにくい割に問題が難しいため、1冊で理解も演習もまかなおうとすると詰まる、という構造の問題です。物理のエッセンスなどで理解を作ってから演習に使えば、問題なく機能します。評価が厳しくなるのは、単独で使ったケースがほとんどです。
セミナー物理はどのレベルまで対応できますか?
セミナー物理と良問の風の2冊で、地方国公立レベルに対応できます。共通テストだけで使うならセミナーを仕上げた段階でかなり戦えます。ただし「解説を読んで自力で理解できること」という前提条件が付くので、まずそこを判定してください。
解説を読んでも理解できません。どうすればいいですか?
前提条件を満たしていない状態なので、先に理解を作る工程を挟んでください。物理のエッセンスの該当単元を読み、その場で対応する問題を解く形にします。エッセンスも難しいと感じるなら、宇宙一わかりやすい高校物理など1段やさしいものへ移ってください。
セミナー物理をやめて別の問題集に買い替えるべきですか?
その必要はありません。演習に使える問題集が手元にあること自体が資産です。買い替えると進捗がリセットされ、学校の授業や定期テストの範囲とも合わなくなります。足すべきは代わりの問題集ではなく、理解を作る教材のほうです。
基本問題だけ解けばいいですか?
基本問題で手が止まらない状態を作ることが最優先です。ただしセミナーは基本問題の段階から複数の考え方を組み合わせるものが混ざるため、そこで詰まるなら問題数の問題ではなく理解の問題になります。先にエッセンスへ戻ってください。
解答が配られていない場合はどうすればいいですか?
まず先生に相談し、自習用に借りられないか購入できないかを確認してください。出どころのわからない解答PDFを探すのはおすすめしません。版が古く問題番号がずれていることがあり、授業とも噛み合わなくなるからです。
セミナー物理の次は何をやればいいですか?
良問の風です。移る目安は、セミナーの問題を自力で解き切れる状態になったとき。分野ごとに移って構いません。力学が固まったら力学だけ先に進める形でも問題ありません。全範囲が終わるのを待つと最初の分野を忘れます。
セミナー物理は何日で終わりますか?
一律の目安はありません。エッセンスを挟む必要があるかどうかで工程数が変わるためです。残りの問題数を数え、1時間で何問解けるかを1週間ほど実測して割り算をしてください。他人の日数より、この計算で出た数字のほうが確実に当たります。
まとめ
セミナー物理は、解説がわかりにくい割に問題が難しい教材です。1冊で理解も演習もまかなおうとすると詰まりますが、問題があるのは教材ではなく使う順番のほうになります。捨てる必要はありません。やるべきことは役割を分けることです。物理のエッセンスなどで基礎基本を丁寧に押さえ、セミナーは演習がわりに使う。竹内個別の講師自身も、受験生時代にこの形へ切り替えてから伸びました。
説明を読みながら演習する形にすると、同じ教材の見え方が変わります。セミナーと良問の風の2冊で、地方国公立レベルには届きます。ただし「解説を読んで自力で理解できること」という前提条件があるので、まずそこを判定してください。いつまでに終わらせるかは志望校・成績・他科目との兼ね合いで変わるため、一律の目安はお出ししていません。判断に迷う場合は、無料相談会で個別にお伝えします。
著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)


