指定校推薦は落ちる?落ちる場所と、落ちたあとの動き方を解説
指定校推薦で落ちる可能性が高いのは、大学の選考ではなく校内選考のほうです。竹内個別でも、校内選考に通らなかった生徒はよく見かける一方で、出願後に不合格になった生徒はこれまでいません。つまり「指定校推薦は落ちるのか」という問いは、正確には「校内選考に通るのか」という問いに置き換わります。ここを分けて考えないと、対策の方向がずれてしまいます。検索して不安になっている段階なら、まずここを切り分けてください。
そして校内選考の結果は、多くの場合高1からの積み上げでほぼ決まっています。高3の秋になってから対策を始めても、動かせる部分は限られるというのが現実です。この記事では、落ちる本当の理由と、校内選考に通らなかったときに何をすべきかをお伝えします。安心させる話ではなく、判断材料として読んでください。読み終わったときに、自分が次に何をすべきか決まっている状態を目指します。
この記事でわかること
- 指定校推薦で落ちるのは校内選考と大学選考のどちらなのか
- 校内選考で落ちる本当の理由(評定平均だけでは決まらない)
- 高1から動いた生徒が通りやすい理由
- 校内選考に落ちたとき、11月から何をすべきか
- 校内選考に通ったあとも受験勉強を止めてはいけない理由
指定校推薦は落ちるのか?

落ちます。ただし落ちる場所が限られています。指定校推薦には校内選考と大学選考の二段階があり、実質的な関門は前者のほうです。多くの記事が「指定校推薦はほぼ受かる」と書いていますが、これは後者の大学選考についての話にすぎません。その前段にある校内選考で落ちる受験生は、決して珍しくないのが実情です。まずこの構造を分けて理解するところから始めましょう。読者の多くが混同している部分なので、丁寧に整理していきます。
落ちるのは大学選考ではなく校内選考
指定校推薦の流れは二段階に分かれています。まず高校の中で誰を推薦するかを決める校内選考があり、それを通過した生徒だけが大学に出願する形です。大学側は高校を信頼して枠を与えているため、出願後に落とされることは原則として多くありません。この信頼関係が制度の土台になっています。高校が責任を持って推薦する形式だからこそ、大学側は基本的にその判断を尊重します。
竹内個別の実感としても、出願後に不合格になった生徒はこれまでいません。一方で、校内選考に通らなかった生徒は毎年のように見かけます。この非対称性が、指定校推薦という制度の実態をよく表しているといえるでしょう。不安を感じているなら、まず自分がどちらの段階にいるのかを確認してください。段階が違えば、やるべきことも変わります。段階を取り違えると、対策すべき場所も間違えることになります。
もちろん、大学選考でまったく落ちないわけではありません。事前課題の未提出、試験当日の無断欠席、面接での著しい問題行動などがあれば不合格になります。ただしこれらは対策すれば防げることばかりです。本当に読めないのは、その前段にある校内選考のほうになります。だからこそ、そちらに意識を向ける必要があります。逆に言えば、大学選考は自分の行動で守り切れる範囲だといえます。
「落ちるかもしれない」と検索している人へ
いま不安で検索している場合、状況は2つに分かれます。校内選考の結果待ちなのか、すでに校内選考に落ちたのかです。この2つは、やるべきことがまったく違います。同じ「落ちる」という言葉で検索していても、置かれている状況は別物だと考えてください。どちらに当てはまるかで、この先読むべき箇所も変わってきます。
結果待ちであれば、できることは限られています。校内選考の判断材料はすでに提出済みで、これから覆せる部分はほとんどないからです。この期間にやるべきは、通らなかった場合の準備を並行して進めておくこと。落ちる前提で動くのは縁起が悪いと感じるかもしれませんが、準備がある人ほど落ち着いて結果を待てます。手が空いた時間を不安に使うより、次の準備に使うほうが健全でしょう。
すでに落ちている場合は、切り替えの速さがすべてです。11月に落ちたなら共通テストまで約2ヶ月しかありません。悔やんでいる時間は、そのまま選択肢が減る時間になります。この記事の後半で、その2ヶ月をどう設計するかを具体的に扱いますので、そちらを先に読んでいただいても構いません。落ち込む時間を最小限にできるかどうかが、そのまま結果に影響します。
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なぜ校内選考で落ちるのか?

校内選考が読みにくいのは、判断基準が学校ごとに違い、外から見えないからです。ここを「評定平均で決まる」と単純化してしまうと、実態を見誤ります。一般に語られている基準を知っているだけでは、自分が通るかどうかの判断はできません。理由を2つに分けて説明します。よくある解説を読んでも安心できないのは、この不透明さが原因です。ここを理解しておくと、対策の優先順位を間違えずに済みます。
評定平均だけでは決まらない
一般的に語られる基準は、評定平均、欠席・遅刻の回数、部活動や委員会の実績です。これらが見られているのは事実でしょう。ただし、評定平均が高いのに通らなかったという例は実際に存在します。基準を満たしているのに落ちるのは、判断の仕組みそのものが違うからです。評定が足りているのに落ちた、という相談は毎年のように寄せられます。
理由は、校内選考が相対評価だからです。同じ枠に何人が手を挙げたかによって、必要な水準が変わります。評定4.5でも、同じ大学を志望するライバルが4.7なら通りません。逆に手を挙げたのが自分だけなら、基準ギリギリでも通ることがあります。絶対的な合格ラインが存在しない仕組みだということです。つまり同じ評定でも、年度によって結果が変わり得るということです。
つまり「評定がいくつあれば安全か」という問いには、原理的に答えが存在しません。自分の数字ではなく、その年その学校の顔ぶれで決まるからです。ネット上で見かける「評定4.3あれば大丈夫」といった目安は、あくまで一般論にすぎません。自分の高校の状況には当てはまらない可能性があります。目安を鵜呑みにして安心してしまうのが、いちばん危ない状態でしょう。
学校の内部事情というブラックボックス
もうひとつ厄介なのが、学校側の事情が絡むことです。過去にその大学へ送り出した実績、先生方の間での評価、学年全体の進路バランス。こうした要素は生徒には見えませんし、説明もされません。生徒側から検証する手段がないという点で、まさにブラックボックスです。努力の量とは無関係なところで結果が動く可能性があるということです。
竹内個別でも、校内選考の結果については「なぜ通らなかったのか本人にも分からない」というケースをよく見ます。学校によって重視する項目が違いますし、その年の事情も影響します。ここを完全に読み切ろうとするのは、時間の使い方として効率的ではありません。読めないものを読もうとするより、読めない前提で備えるほうが現実的でしょう。納得のいく説明が得られないまま次に進むしかない、というのが実情です。
だからこそ、校内選考の結果に自分の受験を全部預けてしまうのが最も危険だという結論になります。読めないものを前提に計画を立てるべきではないからです。この点は記事の後半でもう一度触れますが、指定校推薦との付き合い方を決める上で最も大切な視点になります。ここが、この記事で最もお伝えしたい点になります。
高1から動いた生徒が通りやすいのはなぜ?

竹内個別で見てきた範囲で、はっきりした傾向があります。高1など学年が低いうちから志望校を明確にしている生徒は、校内選考に通っているという傾向です。逆に高3から急に言い出した生徒は、通らないことが少なくありません。この差はどこから生まれるのでしょうか。理由は2つあります。偶然ではなく、構造的な理由があると考えています。
学校側が「本気度」を見ている
高3の秋に「指定校推薦を使いたい」と言い出した場合、学校側は意識が低いと判断して取り合ってくれないことがあります。これは意地悪をされているわけではありません。学校は大学との信頼関係で枠を預かっているため、確実に進学して、入学後もきちんとやってくれる生徒を送りたいからです。学校にとっても責任のかかる判断になります。送り出した生徒が途中で辞めれば、翌年以降の枠に影響が出るためです。
その判断材料になるのが、日頃の言動です。早い時期から志望校を口にし、そのために評定を積み上げてきた生徒は、先生から見て「本気だ」と分かります。逆に急に手を挙げた生徒は、枠が余っているから取りに来ただけではないかと見えてしまう。同じ評定平均でも、この印象の差が結果を分けることがあります。数字だけを見ているわけではないということです。先生も人である以上、日常の積み重ねから受ける印象は無視できません。
ここで大切なのは、この評価は書類ではなく日常で作られているという点でしょう。面談で志望校を伝える、進路希望調査に一貫した内容を書く、担任との会話で進路の話をする。こうした積み重ねが、校内選考の場面で効いてきます。高3の秋に慌てて作れるものではありません。つまり対策とは、特別な行動ではなく日常の一貫性のことだといえます。
評定は「積み上げ」でしか作れない
もうひとつ現実的な理由があります。評定平均は高1から高3の1学期までの成績で計算されるため、高2や高3から挽回するのが構造的に難しいという点です。分母が大きいぶん、後半だけ頑張っても平均は緩やかにしか動きません。これは努力の問題ではなく、計算式そのものの問題です。数字の性質を知っておくと、いつ動くべきかが見えてきます。
高1で取りこぼした評定は、あとから消すことができません。仮に高3で全科目5を取っても、高1・高2の成績が平均を引き下げ続けます。つまり指定校推薦を狙うなら、高1の定期テストの時点で勝負が始まっているということになります。受験勉強を始める前から、すでに評価は積み上がっているわけです。高1の1学期の成績が、2年半後の進路に影響し続けるということになります。
竹内個別として、指定校推薦は取れるのであれば取っておいたほうがいいと考えています。使える選択肢は多いほうがいいからです。ただしそれは、学年が低いうちから定期テストで順位を取れていることが前提になります。高2・高3から目指すのは、率直に言って現実的とは言えません。選択肢が増えること自体には、はっきりとした価値があります。
高1・高2が今からやるべきこと

いま高1・高2で、指定校推薦を選択肢に入れたいなら、やることは3つです。どれも特別なことではありませんが、早く始めるほど効きます。逆に言えば、この3つ以外に特別な準備は要りません。高1のうちに始めれば、間に合う可能性は十分にあります。
- 志望校を口に出す。担任との面談や進路希望調査で、早い段階から明示しておく
- 定期テストの順位を取る。評定平均は日々の積み上げでしか作れない
- 欠席・遅刻を減らす。ここは努力ではなく管理の問題
派手な対策は必要ありません。むしろ高3になってから慌てて動くほうが、成果につながりにくいという点を覚えておいてください。指定校推薦は、直前に頑張る種類の入試ではないということです。日々の積み上げがそのまま結果になります。直前の努力が効きにくいという点で、一般入試とは性質が違います。
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校内選考に落ちたら何をするか

落ちた直後にやるべきことは、反省でも情報収集でもありません。残り時間を数え直すことです。11月に結果が出た場合、共通テストまで約2ヶ月しかありません。ここからの動きは、夏を出遅れた受験生の立て直しとまったく同じ考え方になります。感情ではなく引き算で組み直してください。3つのステップに分けて説明します。順番を間違えると、動き出すまでに何日も失うことになります。
ステップ1:残り日数を数える
まず共通テストまでの日数を、カレンダーで実際に数えます。感覚で「あと2ヶ月」と思っているのと、「あと67日」と数字で見るのとでは、判断の精度がまったく違うからです。曖昧なまま進めると、優先順位を決められません。日数は感覚より必ず短く、そして正確に知るほど対策が具体化します。
そのうえで、1日に確保できる勉強時間を出します。学校がある日は何時間、休日は何時間という形です。ここから学校行事や模試の日程を差し引いて計算しましょう。出てきた数字が、あなたに残された総勉強時間になります。この数字が、以降のすべての判断の土台です。ここを多めに見積もると、あとの計画がすべて崩れるので注意してください。
多くの受験生は、この数字を見て初めて事態を正確に把握します。逆に言えば、数えないまま12月を迎えるのが最も危険な状態でしょう。「まだ何とかなる」という感覚だけで進むと、気づいたときには打つ手が減っています。まず数えることから始めてください。数えるだけなら30分もかかりません。今日中に終わらせてください。
ステップ2:受験校を組み直す
次に、受験校を現実的な形に組み直します。指定校推薦で狙っていた大学と、一般入試で狙える大学は必ずしも一致しないからです。推薦は評定で戦う入試、一般入試は点数で戦う入試であり、求められる力が違います。ここで無理を通すと、2月に受ける大学がなくなる事態もあり得ます。
この段階で確認すべきは、共通テストが必要かどうかです。私立専願に切り替えるなら共通テストの負担を外せますし、科目数も減ります。国公立を維持するなら全科目を仕上げる必要があり、残り2ヶ月では相当に厳しい判断になるでしょう。ここで科目数を減らせるかどうかが、その後の伸びを大きく左右します。科目を1つ減らせれば、残り1科目にかけられる時間はその分だけ増えます。
ここは自分だけで決めないほうがいい部分です。学校の先生でも塾でも構いませんので、数字を持って相談してください。11月という時期は、判断ミスが取り返しにくい時期でもあります。1人で悩んでいる時間そのものが、残り時間を削っていくことになります。経験のある人に見てもらえば、判断は数十分で終わることもあります。
ステップ3:やることを絞る
残り時間と必要な参考書の量を比べて、足りない分は削ります。全科目を満遍なく仕上げようとすると、どれも中途半端になって終わるからです。この時期に必要なのは、増やす判断ではなく捨てる判断になります。何を残すかより、何をやらないかを先に決めるほうが早く進みます。
竹内個別が重視しているのは、典型問題を100%取り切ることです。難問はそもそも出題頻度が低く、ミスをしても他の受験生と差はつきません。一方で青チャートや標準問題精講レベルの典型問題を落とすと、それが直接不合格につながります。残り2ヶ月なら、なおさら典型問題に絞るべきでしょう。典型的な問題を確実に取るほうが、点数への距離は近くなります。
ここで新しい参考書を買い足すのは避けてください。参考書は買った時点では1点にもならず、成績になるのは解けるようになったときだけです。手元にある1冊を仕上げるほうが、確実に点数につながります。焦っているときほど、この原則を思い出してください。書店に行きたくなったら、まず手元の参考書の残りページを数えてみてください。
▶ 関連記事:勉強計画の立て方|入試日から逆算する5ステップで合格をつかむ方法
総合型選抜への切り替えをどう考えるか
「校内選考に落ちたら総合型選抜へ」と勧める記事をよく見かけます。ただし、その多くは総合型選抜を専門にする塾が書いたものです。立場が入っている情報だという前提で読んだほうがいいでしょう。どの入試方式を勧めるかは、書き手が何を売っているかに影響されます。情報の出どころを確認する習慣は、受験全般で役に立ちます。
総合型選抜が選択肢になるのは、すでに活動実績があり、志望理由が明確な場合です。11月から実績を作ろうとしても間に合いませんし、対策に時間を取られて一般入試の勉強が止まるリスクもあります。両方に手を出して両方が中途半端になるのが、最も避けたい形でしょう。時間が限られている状況では、選択肢を絞るほうが結果につながります。
竹内個別の立場は明確で、残り時間が短いほど一般入試に集中したほうがいいと考えています。一般入試は点数を取れば受かる仕組みで、努力と結果の関係がはっきりしているからです。読めない要素が少ないぶん、残り時間の設計もしやすくなります。ここは各家庭で判断していただく部分ですが、判断材料としてお伝えしておきます。どちらを選ぶにせよ、中途半端に両方へ手を出すことだけは避けてください。
校内選考に通ったあとも受験勉強を止めない理由

校内選考に通ると、その時点で受験が終わったような気持ちになります。周囲もおめでとうと言ってくれますし、実際に大きな前進です。しかし竹内個別では、そこで勉強を止めないことを強く勧めています。理由は3つあります。ただし制度上、そこで完全に安全になるわけではありません。
理由1:出願後に落ちる可能性はゼロではない
先ほど述べたとおり、竹内個別では出願後に不合格になった生徒はいません。ただし確率が低いことと、ゼロであることは違います。事前課題の未提出、当日の欠席、面接での重大な問題行動などがあれば不合格はあり得ます。制度上、落ちる余地は残されているということです。実際、他校では出願後の不合格事例が報告されています。
万が一そうなったとき、勉強を止めていた受験生と続けていた受験生では、その後の選択肢がまったく変わります。11月に止めて12月に不合格を知った場合、共通テストまで1ヶ月を切っています。保険をかけておく意味は十分にあるでしょう。確率の低い事態でも、起きたときの損失が大きいなら備える価値があります。リスクの大きさは、確率だけでなく起きたときの損失で測るべきでしょう。
理由2:入学後に学力差が出る
指定校推薦で入学した学生が、一般入試組との学力差に苦しむことがあります。特に理系学部では、入学後すぐに専門科目が始まるため、基礎学力の不足が直接響いてくるからです。一方で医学部については、それほど困らないという印象があります。なお竹内個別では、指定校推薦で入学した生徒が留年や退学に至った例はこれまでありません。過度に恐れる必要はありませんが、理系に進むなら意識しておいて損はないでしょう。入学後に苦労するとわかっているなら、今のうちに手を打てます。
高3の秋から3月まで、ほぼ半年間勉強しない期間を作るとどうなるか。想像すれば分かるはずです。数学や英語のように積み上げが必要な科目ほど、空白期間の影響は大きくなります。合格はゴールではなく、大学生活のスタート地点だという視点を持ってください。半年空けた分を取り戻すには、それ以上の時間がかかることもあります。
理由3:推薦はあくまで保険
竹内個別の基本的な立場は、推薦は保険として持っておくものというものです。本番の入試で点数を取れる実力を作ることが前提であり、その上で推薦が使えるなら使う、という順番になります。この順番が、指定校推薦との付き合い方を決めます。どちらを主軸に置くかで、受験全体の設計が変わってきます。
この順番を逆にすると危険です。推薦を前提に計画を組んでしまうと、校内選考に落ちた瞬間に打つ手がなくなります。前述のとおり校内選考はブラックボックスであり、読めないものに全部を預けることになるからです。保険を主軸に据えてしまうのは、設計としてリスクが高すぎます。保険を主軸にすると、保険が下りなかったときに何も残りません。
だからこそ、校内選考に通らないことも、通ったあとに落ちることも想定したうえで、受験勉強は計画的に進めておく必要があります。これは推薦を否定しているのではありません。むしろ推薦を安全に使うための条件だと考えてください。実力があれば、推薦は純粋に選択肢を増やしてくれます。
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落ちる不安を抱えたまま過ごさないために

校内選考の結果待ちは、精神的にきつい期間です。自分でコントロールできないものの結果を待つことになるからです。しかもその判断基準は見えず、周囲に相談しても答えは出ません。この期間の過ごし方で、その後が変わります。この時期に何をしていたかが、結果が出たあとの初速を決めます。
結果待ちの期間にやるべきこと
やるべきことは1つで、通らなかった場合の準備を並行して進めることです。具体的には、一般入試で受ける可能性のある大学の過去問を見ておくこと、必要な参考書の残量を数えておくこと。この2つで十分でしょう。どちらも1日あればできる作業です。
「落ちること前提で動くなんて縁起が悪い」と感じるかもしれません。しかし実際には逆で、準備がある人ほど落ち着いて結果を待てます。不安の正体は、落ちた後にどうなるか分からないことだからです。次の手が見えていれば、結果待ちの時間も勉強に使えます。最悪の場合が見えていれば、待つ時間の重さは大きく変わります。
逆に、何も準備せずに結果だけを待つと、その期間が丸ごと空白になります。仮に2週間待つとして、その2週間は戻ってきません。通ったなら準備は無駄になりますが、失うのは2日程度の作業時間だけ。落ちたときのリターンを考えれば、割の合う投資でしょう。備えて無駄になるほうが、備えずに後悔するよりはるかに軽い損失でしょう。
落ちたことを引きずらない
もし落ちたとしても、自己嫌悪に時間を使わないでください。校内選考はブラックボックスで、あなたの努力不足だけが原因とは限りません。学校の事情やその年の顔ぶれで結果が変わる以上、コントロールできなかった部分が必ずあります。原因を探し続けても答えは出ません。自分ではどうにもできなかった部分を責めても、何も改善しません。
罪悪感を抱えたままの勉強は効率が落ちます。机に向かっていても頭が動かない時間が増えるため、二重の損失になるでしょう。過去を悔やむ時間より、残り日数を数える時間のほうが価値があります。切り替えの速さが、そのまま合格可能性につながると考えてください。気持ちの整理は、手を動かしながらのほうが早く進むものです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 指定校推薦で落ちることはありますか?
A. あります。ただし落ちる可能性が高いのは大学選考ではなく校内選考です。指定校推薦は高校と大学の信頼関係で成り立っているため、出願後に不合格になるケースは多くありません。竹内個別でも、出願後に不合格になった生徒はこれまでいません。一方で校内選考に通らなかった生徒は毎年のように見かけます。不安を感じている場合、まず自分がどちらの段階にいるのかを整理してください。
Q2. 指定校推薦で落ちた例にはどんなものがありますか?
A. 大学選考で落ちる場合、事前課題の未提出、試験当日の無断欠席や遅刻、面接での著しい問題行動、出願書類の不備や虚偽記載、合格後の入学手続き忘れなどが典型例です。いずれも対策すれば防げるものばかりで、実力不足で落ちるケースは稀といえます。一方、校内選考で落ちる場合は、同じ枠を志望するライバルとの相対比較で決まるため、自分の努力だけでは防ぎきれません。
Q3. 指定校推薦の校内選考で落ちる確率はどれくらいですか?
A. 一律の確率は存在しません。校内選考は相対評価であり、同じ枠に何人が手を挙げたかで結果が変わるためです。評定平均4.5でも、同じ大学を志望するライバルが4.7なら通りません。逆に希望者が自分だけなら、基準を満たしていれば通ります。確率で考えるより、その年その学校の状況で決まるものだと理解してください。ネット上の目安は自分の高校には当てはまらない可能性があります。
Q4. 校内選考で落とされる理由は何ですか?
A. 一般的には評定平均、欠席・遅刻の回数、部活動や委員会の実績が判断材料になります。ただし実際には、学校側の事情も絡みます。過去にその大学へ送り出した実績、先生方の間での評価、学年全体の進路バランスなどです。これらは生徒には見えず、説明もされません。竹内個別でも「なぜ通らなかったのか本人にも分からない」というケースをよく見ます。
Q5. 高3から指定校推薦を目指すのは遅いですか?
A. 現実的とは言えません。評定平均は高1から高3の1学期までの成績で計算されるため、高2・高3からの挽回が構造的に難しいからです。加えて、高3の秋に急に希望を出すと、学校側から意識が低いと判断されて取り合ってもらえないこともあります。竹内個別で見てきた範囲では、高1など早い段階から志望校を明確にしていた生徒のほうが校内選考に通っています。
Q6. 校内選考に落ちたら、まず何をすればいいですか?
A. 共通テストまでの日数をカレンダーで数えることから始めてください。11月に結果が出た場合、残りは約2ヶ月です。そのうえで1日に確保できる勉強時間を出し、志望校に必要な参考書の残量と比べます。足りない場合は、受験校を組み直すか、やることを絞るかの判断が必要になります。この判断は自分だけでは精度が出にくいため、学校の先生や塾に数字を持って相談することをおすすめします。
Q7. 校内選考に落ちたら総合型選抜に切り替えるべきですか?
A. すでに活動実績があり志望理由が明確な場合を除き、慎重に判断してください。11月から実績を作るのは間に合いませんし、対策に時間を取られて一般入試の勉強が止まるリスクがあります。なお「総合型選抜への切り替えがおすすめ」と書いている記事の多くは、総合型選抜を専門にする塾が運営しています。立場が入った情報である点を踏まえて読んでください。竹内個別は、残り時間が短いほど一般入試に集中すべきだと考えています。
Q8. 校内選考に通ったら、もう勉強しなくていいですか?
A. 勉強は続けてください。理由は3つあります。1つ目は、出願後に不合格になる可能性がゼロではないこと。2つ目は、入学後に一般入試組との学力差が出ることがある点です。特に理系学部では入学直後から専門科目が始まります(医学部はそれほど困らない印象で、竹内個別では留年・退学に至った生徒もいません)。3つ目は、高3の秋から3月までの半年を空白にすると、大学生活のスタートで苦労するためです。推薦はあくまで保険であり、本番で点数を取れる実力は必要だと考えています。
まとめ
指定校推薦で落ちる可能性が高いのは、大学選考ではなく校内選考です。竹内個別でも、出願後に不合格になった生徒はいませんが、校内選考に通らなかった生徒は毎年見かけます。まずこの構造を分けて理解してください。
そして校内選考の結果は、次の要素で決まります。
- 相対評価である。評定がいくつなら安全という基準は原理的に存在しない
- 学校の内部事情が絡む。生徒からは見えず、説明もされないブラックボックス
- 高1からの積み上げが効く。早くから志望校を明確にしていた生徒ほど通っている
- 高3から急に言い出すと不利。学校側から意識が低いと判断されることがある
校内選考に落ちた場合は、残り日数を数え、受験校を組み直し、やることを絞るという順番で立て直してください。11月に落ちたなら共通テストまで約2ヶ月です。悔やむ時間より、数える時間のほうが価値があります。判断に迷ったら、数字を持って誰かに相談してください。11月からでも、設計をやり直せば戦える時間は残っています。
そして通った場合も、勉強は止めないでください。推薦はあくまで保険であり、本番の入試で点数を取れる実力は必須だというのが竹内個別の考え方です。読めないものに全部を預けないこと。それが指定校推薦を安全に使うための、唯一の条件になります。推薦を活かすためにこそ、実力を作っておく必要があります。
著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)



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