サクシード数学のレベルと使い方|青チャートとどっちかではなく役割が違う

サクシード数学の解説が簡素なのは事実です。ただしそれは欠点ではなく、この問題集が演習用として作られているからにすぎません。理解を作る役割は最初から持たされていないので、1冊で完結させようとすると必ず行き詰まります。ネット上で評価が割れているのは、この前提が共有されていないことが原因だといえるでしょう。役割を理解して使えば、十分に戦力になる教材です。

そして「サクシードと青チャート、どっちをやるべきか」という問いは、そもそも二択ではありません。新しく自分で学習するときは青チャート、ある程度理解して演習量を増やしたいときはサクシード。この使い分けができれば、乗り換えを検討する必要はなくなります。この記事では、レベル感と具体的な進め方をお伝えします。

この記事でわかること

  • サクシード数学の解説が簡素な理由と、その正しい受け止め方
  • サクシードで到達できるレベル
  • 青チャートとの使い分け(どちらか一方を選ぶ必要はない)
  • 解説を読んでもわからないときにやること
  • サクシードの次に進むべき問題集

サクシード数学が「ゴミ」と言われるのはなぜ?

サクシードを検索すると、かなり厳しい評価が並びます。実際に「ゴミ」という言葉で調べている高校生も少なくありません。ただしその評価のほとんどは、教材そのものの質ではなく、使い方が噛み合わなかった経験から出ているものです。原因を分解しておけば、同じところでつまずかずに済みます。まずはここから整理していきましょう。

サクシードの解説が簡素な理由|青チャートは理解、サクシードは演習と役割が違う

解説が簡素なのは事実

サクシードの解説は、答えに至る式の流れを最短で示す書き方になっています。市販の網羅系参考書のように、なぜその方針を選んだのかを丁寧に噛み砕いてはくれません。問題数が多いぶん、1問あたりに割ける紙面が限られているためです。ここでつまずいて「自分には合わない」と感じる高校生は多いはずですし、その感触自体は間違っていません。解説だけを読んで理解できないのは、読む側の力不足ではないと考えてください。

問題数の多さも、評価が割れる要因になっています。全問を解こうとすると相当な時間がかかり、途中で進んでいる実感が持てなくなります。学校で範囲を区切って課題として出されるぶんには回りますが、自分ひとりで全体を管理しようとすると量に押されてしまう。この2つが重なったとき、「使いにくい教材だ」という結論に至るのは自然な流れでしょう。

それは欠点ではなく役割の違い

竹内個別の見方は明確で、解説が簡素なのは欠点ではなく役割の違いです。サクシードは問題がたくさん載っている演習用の問題集で、理解を作る役割は最初から持たされていません。授業や網羅系参考書で理解を作り、その定着と演習量の確保をサクシードで担う。この分担を前提に設計されている教材だということです。だとすれば、丁寧な解説を求めてサクシードに向き合うこと自体が、道具の選び方を間違えているという話になります。

丁寧な解説が欲しいなら、青チャートかFocus Goldを使ってください。どちらも1問あたりの説明量が多く、理解を作るために作られた教材です。役割の違う2冊を比べて片方を低く評価しても、状況は改善しません。つまり「ゴミかどうか」という議論には、あまり意味がありません。同じ本でも、単独で理解まで求めれば機能せず、演習の場として使えば機能する。教材の善し悪しではなく、何をさせるかの問題だと捉えてください。この記事の後半で、その組み方を具体的に説明します。

「自称進学校の問題集」というイメージについて

サクシードには「自称進学校で配られる問題集」というイメージが付いて回ります。実際にそう呼ばれている場面を見かけることもありますし、そのイメージ自体を否定はしません。ただし、それが教材の価値を決めるわけではないというのが竹内個別の立場です。どの高校で配られているかと、その問題集が使えるかどうかは別の話になります。繰り返しになりますが、サクシードは演習量を積むための参考書です。

演習量が必要ない受験生はいませんし、量をこなす段階で必要になる教材の性質は、進学校かどうかで変わりません。配られた学校のレベルを理由に手元の教材を軽く見るのは、もったいない判断でしょう。誤解せず、正しく使うことのほうがはるかに重要です。そもそも竹内個別は、学校で配られたものをベースに組み立てるという考え方を取っています。手元に演習用の問題集があるという状態は、それ自体が資産だからです。評判を理由に買い替えると、進捗がリセットされるうえ授業や定期テストの範囲とも合わなくなります。

サクシード数学のレベルはどのくらい?

サクシードは基礎から始まりますが、後半にはかなり歯ごたえのある問題も入っています。到達点を正しく把握しておかないと、どこまでやるべきかの判断ができません。竹内個別が実際に生徒へ案内している水準をお伝えします。

サクシードの到達レベル|基本問題から発展問題を経て偏差値60まで

偏差値60くらいまで対応できる

竹内個別の実感としては、サクシードを仕上げれば偏差値60くらいまでは対応できます。共通テストレベルはもちろん、二次試験でも標準的な出題であれば手が届く範囲です。学校で配られる問題集としては、十分に高い到達点だといえるでしょう。侮って基本問題だけで終えると、後半の難度に驚くことになります。インターネット上には「サクシードは偏差値55まで」といった記述も見かけます。

竹内個別はこれより高く見ていますが、それはサクシードを演習用として正しく使った場合を前提にしているからです。理解を別の教材で作り、サクシードで量をこなす。この形が成立していれば、到達点は上がります。逆に1冊で理解まで完結させようとすれば、55にも届かないでしょう。つまり到達レベルは、教材の性能だけで決まるものではありません。どう組み合わせて使ったかで変わります。数字だけを見て「この本ではここまで」と決めつけると、判断を誤ることになります。

サクシードを極めれば難関大に届くのか

「サクシードを極めれば東大に行けるか」という質問を受けることがあります。結論から言えば、サクシードだけでは足りません。偏差値60くらいまでという到達点は、地方国公立やMARCHであれば十分に射程に入る水準ですが、旧帝大や東大・京大となると別の演習が必要になります。ここは正直にお伝えしておきます。ただしこれは、サクシードが無駄だという意味ではありません。難関大を目指す場合でも、標準的な処理を素早く正確にこなす力は必要だからです。その土台をサクシードで作り、そのうえで入試レベルの問題集に進む。

順番として先にあるべき教材という位置づけになります。土台を飛ばして難問に取り組んでも、解説を読んで納得するだけで終わります。そのうえで、志望校ごとに必要な次の1冊は変わります。旧帝大レベルならハイレベル数学の完全攻略、東大・京大や上位国公立の医学部であれば上級問題精講まで視野に入ります。地方国公立やMARCHであれば、青チャートを仕上げた段階で必要な力は揃うと考えています。極めるべきは1冊ではなく、志望校までの並び方だといえるでしょう。

前半と後半で難度が変わる

各章は基本的な確認問題から、応用的な問題へ段階的に並んでいます。前半は教科書の内容を確認する位置づけで、授業を理解していれば解けるように作られています。一方、後半の発展問題や章末の総合問題は、複数の単元をまたいで考える必要があり、ここから急に手強くなります。この落差を知らずに一律のペースで計画を組むと、後半で必ず崩れます。

この構造を踏まえると、進め方の判断がしやすくなります。定期テスト対策の段階なら範囲内の基本問題を確実に取り切ること、受験勉強として使うなら発展問題まで踏み込むこと。同じ問題集でも、時期によって使う範囲を変えるべきだということです。まだ習っていない単元が混ざっている場合は、基本問題だけ先に回しておく使い方もできます。

共通テストだけで数学を使う場合

数学を共通テストだけで使う受験生の場合、サクシードを仕上げた段階でかなり戦えます。共通テストは典型的な処理が中心なので、サクシードの問題を確実に解ける状態なら対応できる範囲が広いからです。ただし時間配分と出題形式に慣れる演習は、別途必要になります。これは知識を埋める作業ではなく、形式に慣れる作業です。

注意したいのは、共通テストだからといって公式の当てはめだけで乗り切れるわけではないという点です。後ほど詳しく説明しますが、公式と問題を1対1で対応させて覚えている状態では、少し設定を変えられただけで手が止まります。共通テストはまさにその部分を突いてくる試験になっています。

▶ 関連記事:数学の参考書ルート|志望校別の順番と選び方

サクシードと青チャート、どっちをやるべき?

最もよく受ける質問がこれです。ただし竹内個別の答えは、どちらか一方を選ぶという形にはなりません。2冊は役割が違うので、比べる対象ではないからです。ここがこの記事で最もお伝えしたい部分になります。

サクシードと青チャートの使い分け|新しく学ぶときは青チャート、演習はサクシード

二択で考えるのが間違い

「サクシードと青チャート、どっちがいいか」という問いは、前提として2冊が同じ役割を持っていることを想定しています。しかし実際には、片方は理解を作る教材、もう片方は演習量を積む教材です。辞書と問題集のどちらがいいかと聞かれても答えようがないのと、構造としては同じことになります。この誤解が生まれるのは、どちらも「数学の問題が載っている本」に見えるからでしょう。

実際、青チャートにも大量の問題が載っています。ただし青チャートは1問あたりの解説量が多く、なぜその解法を使うのかまで書かれています。ページの使い方を見れば、狙っているものが違うことがわかるはずです。したがって、両方が手元にあるなら両方使ってください。片方を捨てる理由はありません。学校でサクシードが配られていて、青チャートも持っているという状態は、むしろ理想的な組み合わせだといえます。

新しく学ぶときは青チャート

使い分けの基準はシンプルです。新しく自分で学習するときは青チャートを使ってください。まだ理解していない単元に取り組むとき、必要なのは丁寧な説明です。青チャートやFocus Goldは、そのために作られています。ここでサクシードを開いても、解説から得られる情報が足りません。具体的には、学校の授業がまだ届いていない単元を先取りするとき、あるいは授業を受けたが理解しきれなかった単元をやり直すときが該当します。

この段階では、解く量より理解の質が優先されます。わからない状態で量をこなしても、時間が消えるだけで成績にはなりません。なお、竹内個別は青チャートでもFocus Goldでもどちらでも構わないという立場です。学校で配られたほうを使ってください。網羅系の参考書は、どれを選ぶかより選んだ1冊を仕上げ切れるかで結果が決まります。

▶ 関連記事:青チャートのレベルと使い方|例題だけでいいのか徹底解説

演習量を増やすときはサクシード

一方、理解が済んでいて手数を増やしたい段階ではサクシードを開きます。解法は頭に入っているが、初見の問題で手が止まる。この状態を抜けるために必要なのは、説明ではなく反復です。サクシードは問題数が多いので、この用途にはむしろ向いています。「解説が簡素だから使いにくい」という評価も、この段階では問題になりません。すでに理解している内容の演習であれば、確認できる程度の解説があれば足りるからです。

むしろ丁寧すぎる解説は、読むのに時間がかかって演習のテンポを落とします。同じ特徴が、段階によって長所にも短所にもなるということです。進め方としては、青チャートで単元の理解を作ったら、その単元のサクシードの問題に移ります。単元をまたいで進めるのではなく、単元単位で往復するのが効率的です。分野が変わるたびにこのサイクルを回してください。

片方しか持っていない場合

初見で解けないときの判定|解説で納得できるなら量、できないなら理解が足りない

学校でサクシードだけが配られていて、青チャートもFocus Goldも手元にないという場合もあります。この場合、理解を作る教材が不足している状態なので、1冊追加する価値はあります。ただし追加するのは網羅系1冊だけで、演習用の問題集を買い直す必要はありません。足すべきは代わりの問題集ではなく、組み合わせる相手です。逆に青チャートしか持っていない場合、青チャート1冊で理解と演習の両方をまかなうことは可能です。

問題数も十分にあるからです。この場合はサクシードを買い足す優先度は高くありません。手元にある1冊を仕上げるほうが確実でしょう。判断に迷う場合は、いまの自分が「理解が足りない」のか「量が足りない」のかを切り分けてください。解説を読めば納得できるのに初見で解けないなら量、解説を読んでも納得できないなら理解です。この判定ができれば、どちらの教材が必要かは自動的に決まります。

解説を読んでもわからないときにやること

サクシードの解説を読んでもわからない、という状況は必ず出てきます。この場合の対処には順番があります。いきなり教材を変えるのではなく、段階を踏んでください。竹内個別が生徒に指示している順番を、そのまま書き出します。

サクシードでわからないときの順番|網羅系を辞書に引き、動かなければ裏の思考回路

まず網羅系を辞書のように引く

最初にやるべきは、青チャートかFocus Goldを辞書のように引くことです。サクシードで詰まった問題に対応する単元を、網羅系の参考書で開いて読む。通読する必要はありません。必要な箇所だけを引いて、理解を補ってからサクシードに戻ります。この使い方が重要なのは、網羅系を最初から通読しようとすると時間が足りなくなるからです。

青チャートもFocus Goldも分量が多く、全ページを読み込む前提で計画を組むと数学だけで受験が終わります。引くもの、と割り切ったほうが機能します。引いた箇所には印をつけておいてください。同じ単元で何度も引くようなら、そこは理解が抜けている単元です。後で網羅系の該当章を通しでやり直す判断ができるようになります。この記録があるかどうかで、弱点の把握精度が変わります。

解説サイトやアプリを探す前に

サクシードは学校採用専用の教材なので、詳しい解説が手に入りにくいという事情があります。そのため「サクシード 解説 サイト」「サクシード 解説 アプリ」といった探し方をする高校生が非常に多く、この教材まわりで最も検索されている内容のひとつになっています。気持ちはよくわかりますが、順番としては後回しにしてください。理由は2つあります。ひとつは、出どころのわからない解説は版が古く、問題番号がずれていることがある点です。

サクシードは改訂を重ねているうえ、数学I+A・II+B+C・III+Cと冊子も分かれています。授業では「○番を解いておくように」という形で指示が出るので、番号がずれた解説を使うと授業と噛み合わなくなります。手元の版と一致しない解説は、かえって手戻りを増やします。もうひとつは、詳しい解説を手に入れても問題が解決しないケースが多いという点です。必要なのは詳しい解説ではなく、なぜその方針を選んだのかという部分だからです。

ここは後述のとおり、解説をいくら集めても埋まりません。まずは手元の網羅系を引く、それでも動かないなら次の段階を疑う。この順番を守るほうが早く進みます。なお、別冊解答が学校から配られていない場合は、先生に相談してください。自習用に借りられないか、購入できないかを確認するのが順番として正しい対応になります。ここは数分で片づく話なので、後回しにしないでください。

それでもわからないなら公式と問題を1対1にしている

公式と問題を1対1で覚えると設定が変わると止まる|共通テストには届かない

網羅系を引いても手が動かないという場合、原因はもっと手前にあります。公式と問題を1対1で対応させて覚えている状態です。「この形の問題が来たらこの公式」というパターンの束として数学を記憶していると、少し設定を変えられただけで対応できなくなります。この状態は、演習量を増やしても解消しません。むしろパターンの数が増えるだけで、覚える負荷が上がっていきます。

「何周もしたのに伸びない」「解説を読めばわかるのに本番で解けない」という状態に心当たりがあるなら、ここに原因がある可能性が高いといえます。そして竹内個別の立場として明確にお伝えしますが、公式と問題を1対1で対応させていたら、共通テストには対応できません。難関大学の二次試験にも対応できません。どちらも、見たことのない設定で既知の道具を使わせる形式だからです。パターン暗記では構造的に届かない試験になっています。

裏の思考回路とは何か

では何が足りないのか。竹内個別は、それを裏の思考回路と呼んでいます。解説に書かれているのは「答えの書き方」であって、「なぜその解き方を思いついたのか」は書かれていません。この着想の根拠こそが、初見の問題で手を動かすために必要なものになります。具体的には、なぜその公式を使おうと思ったのか、その公式はどんな前提条件で使えるのか、という部分です。ここを言葉にできる状態になれば、問題の形が変わっても対応できます。

逆にここが抜けていると、解説を読んで納得しても再現できません。理解したつもりと、自力で解けることは別物だということです。竹内個別の数学特化コースは、この裏の思考回路を個別指導で埋めることを目的にしています。サクシードを何周してもうまくいかない、網羅系を引いても手が動かないという段階まで来ているなら、独学で粘るより早く相談してください。原因が思考回路にある場合、教材を変えても解決しません

サクシード数学の使い方

役割がはっきりしたところで、具体的な回し方をお伝えします。演習量を積む場所として使う以上、記録の取り方が成果を左右します。ここを雑にすると、問題数の多さがそのまま負担に変わります。

サクシードを3分類で周回する方法|わからない問題は網羅系を引く

演習量を積む場所として使う

大前提として、サクシードは理解を確認しながら進める教材ではなく、手を動かす場所です。1問ごとに立ち止まって考え込むより、テンポよく解いて解けない問題を洗い出すほうが向いています。わからない問題に時間をかけすぎず、印をつけて先に進んでください。1周目は「どの問題が解けないかを把握する作業」だと考えてください。全問を完璧にしようとすると途中で止まります。

2周目以降で、解けなかった問題を潰していく。ここからが本番です。1周目に何時間かけたかではなく、何周して何問を確実に取れるようにしたかが成果を決めます。問題数が多い教材なので、この考え方を持てるかどうかで負担がまったく変わります。全問に均等な時間を配るのではなく、解けない問題に時間を寄せる。当たり前のようですが、記録を取らないとこれができません。

3分類して周回する

解いた問題を3つに分けてください。自力で解けた問題、解説を読んで理解できた問題、解説を読んでもわからなかった問題。この3分類ができていれば、2周目にやるべきことが明確になります。分類しないまま進めると、2周目も全問を解き直すことになり、時間がまったく足りません。

  • 自力で解けた問題:2周目以降は飛ばす
  • 解説を読んで理解できた問題:翌日もう一度、自力で解けるか確認する
  • 解説を読んでもわからなかった問題:青チャートかFocus Goldを引く

周回を重ねるほど解く問題が減っていく状態を作るのが目標です。問題番号の横に記号を書き込むだけで構いません。凝った管理は不要ですし、続かなければ意味がないからです。判定の基準は自力で最後まで解き切れることに置いてください。解説を見て理解できた、では足りません。

いつまでに終わらせるか

終わらせる時期については、一律の目安を出していません。志望校・現在の成績・他の科目との兼ね合いによって変わるからです。同じサクシードでも、数学を二次試験で使う受験生と共通テストだけで使う受験生では、必要な仕上がりがまったく違います。とはいえ自分で見積もる方法はあります。残っている問題数を数え、1時間で何問解けるかを1週間ほど実測し、割り算をしてください。

あとは1日に数学へ割ける時間で割れば、何日かかるかが決まります。他人が出した日数より、この計算で出た数字のほうが確実に当たります。前提が自分の実測値だからです。ここで大事なのは、実測を推測で代用しないことです。「たぶん1時間で10問」と見積もると、実際には半分も進まないことがよくあります。1週間だけでいいので、測ってから計算してください。

サクシードの次は何をやるか

サクシードで演習量を確保したら、次の段階に進みます。ここから先は志望校によって分かれるので、目安と注意点をお伝えします。

サクシードの次は272やハイレベル数学|志望校で分かれるため要相談

ハイレベル数学や272に進める

サクシードを仕上げた状態であれば、ハイレベル数学の完全攻略や新数学スタンダード演習(272)に入っても大丈夫です。どちらも入試レベルの演習を積むための問題集で、標準的な処理が身についていることを前提にしています。サクシードで作った土台は、そのまま接続できます。志望校の目安としては、旧帝大レベルならハイレベル数学の完全攻略、地方国公立やMARCHであれば272まで進めば十分に届く範囲です。

東大・京大や上位国公立の医学部を目指す場合は、272では足りないため上級問題精講まで視野に入れる形になります。ただしこの判断は、サクシードを終えてから考えれば間に合います。順番を飛ばして難しい問題集に進むのは避けてください。土台が固まっていない状態で入ると、ほとんどの問題が解けずに手が止まります。先に手元の1冊を仕上げることが前提です。

ただし個人差が大きい

ここまで目安をお伝えしましたが、次に何をやるべきかは個人差が大きい部分でもあります。同じ「サクシードを終えた」という状態でも、どこまで自力で解けるようになっているか、他の科目の仕上がりがどうか、残り時間がどれだけあるかで最適な選択は変わります。特に理系の場合、数学に割ける時間は夏までで実質的に区切られます。夏以降は理科の学習量が急増するため、数学だけを積み上げ続けることができなくなるからです。

この配分を考えずに次の1冊を決めると、全体としては合格から遠ざかります。この判断は必ずプロに相談してください。竹内個別の無料相談会では、志望校と現在の状況をうかがったうえで、次にやるべき参考書と時期の目安をお出ししています。判断を間違えると数ヶ月単位で遠回りになる部分なので、迷っている段階で一度整理しておくことをおすすめします。

▶ 関連記事:チャート式の色別レベル比較|白・黄・青・赤はどれを選ぶ?使い方も解説

▶ 関連記事:4STEPに解説がないのはなぜ?独学に向かない理由

▶ 関連記事:クリアー数学のレベルと使い方|傍用と受験編の違い

▶ 関連記事:体系数学は難しい?ついていけないと感じたときの対処法

よくある質問

サクシード数学は「ゴミ」なのですか?

教材そのものが悪いわけではありません。解説が簡素なのは演習用として作られているためで、理解を作る役割は最初から持たされていないからです。青チャートやFocus Goldで理解を作り、サクシードで演習量を積む形にすれば問題なく機能します。評価が厳しくなるのは、1冊で完結させようとしたケースがほとんどです。

サクシード数学のレベルはどのくらいですか?

仕上げれば偏差値60くらいまでは対応できます。ただしこれは演習用として正しく使った場合の話です。1冊で理解まで完結させようとすると、この水準には届きません。前半の基本問題と後半の発展問題では難度が大きく変わるので、後半を見越して計画を組んでください。

サクシードと青チャート、どっちをやるべきですか?

どちらか一方を選ぶ必要はありません。役割が違うからです。新しく自分で学習するときは青チャート、ある程度理解して演習量を増やしたいときはサクシードと使い分けてください。両方が手元にあるなら、それは理想的な組み合わせです。

解説を読んでもわからないときはどうすればいいですか?

まず青チャートかFocus Goldを辞書のように引いて、該当単元だけを読んでください。通読する必要はありません。それでも手が動かない場合は、公式と問題を1対1で対応させて覚えている可能性が高く、教材を変えても解決しません。

サクシードだけで共通テストは大丈夫ですか?

サクシードを仕上げた状態であれば、共通テストの土台はほぼ整います。ただし時間配分と出題形式に慣れる演習は別途必要です。また、公式と問題をパターンで対応させている状態では共通テストに対応できません。設定を変えられると手が止まるためです。

サクシードは何周すればいいですか?

回数より、周回のたびに解く問題が減っていく状態を作れているかが重要です。1周目は解けない問題を把握する作業と考え、自力で解けた/解説でわかった/わからなかった、の3分類を記録してください。分類がないと2周目も全問解き直すことになります。

サクシードの次は何をやればいいですか?

ハイレベル数学の完全攻略や新数学スタンダード演習(272)に進めます。旧帝大レベルならハイレベル数学、地方国公立やMARCHなら272で届く範囲です。ただし個人差が大きく、他科目との配分にも左右されるので、次の1冊は必ずプロに相談して決めてください。

サクシードの解説サイトやアプリを使ってもいいですか?

優先度は高くありません。出どころのわからない解説は版が古く、問題番号がずれていることがあります。サクシードは改訂を重ねているため、授業の指示と噛み合わなくなるリスクのほうが大きいでしょう。まずは手元の青チャートかFocus Goldを引いてください。別冊解答自体が配られていない場合は、先生に相談するのが先です。

サクシードを極めれば東大に行けますか?

サクシードだけでは足りません。到達点は偏差値60くらいまでで、地方国公立やMARCHであれば射程に入りますが、東大・京大や上位国公立の医学部となると上級問題精講まで必要になります。ただし土台としては先にあるべき教材なので、飛ばしてよいという意味ではありません。

自称進学校で使われる問題集だと聞きましたが、大丈夫ですか?

どの高校で配られているかと、その問題集が使えるかどうかは別の話です。サクシードは演習量を積むための参考書であり、演習量が必要ない受験生はいません。評判を理由に買い替えると進捗がリセットされ、授業や定期テストの範囲とも合わなくなります。

まとめ

サクシード数学の解説が簡素なのは、欠点ではなく演習用という役割の違いです。理解を作る教材ではないので、1冊で完結させようとすると必ず行き詰まります。丁寧な解説が欲しいときは、青チャートかFocus Goldを引いてください。「サクシードと青チャート、どっちか」という問いは二択ではありません。新しく学ぶときは青チャート、演習量を増やすときはサクシード

両方が手元にあるなら、両方使うのが正解です。仕上げれば偏差値60くらいまでは対応できます。そして網羅系を引いても手が動かない場合、原因は教材ではありません。公式と問題を1対1で対応させている状態では、共通テストにも難関大の二次試験にも対応できないからです。この段階まで来ているなら、独学で粘るより早く相談してください。次にどの問題集へ進むかも含めて、無料相談会で個別にお伝えします。

著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です