山口大学医学部の配点と対策|共テの比重が最も高い

山口大学医学部医学科の配点は、共通テスト950点に対して個別テスト600点。比率にすると1対0.63で、総合1,550点の61.3%が共通テストで決まります。竹内個別がこれまで配点を整理してきた13校のなかで、最も共通テストに寄った設計です。秋田大学の1対0.67をさらに上回ります。二次で挽回するという発想が成立しにくい設計です。

竹内個別は医学部志望の生徒に一貫して「共通テストが最優先」とお伝えしています。山口はその方針が最も素直に、そして最も強く当てはまる大学です。二次で挽回するという発想が成立しにくい配点だといえます。共通テストの得点が、そのまま総合点の6割を作ることになります。二次の準備より先に、まず共通テストを固めてください。

そしてこの配点には、もうひとつの意味があります。共通テストで得点が取れた人にとって、そこで勝負を確定させたい大学になるということです。医学部志望の受験生は、共通テストが終わってから受験校を決めることになります。竹内個別がその段階でよく候補に挙げる大学のひとつが山口です。この記事では令和9年度入学者選抜要項から配点を整理したうえで、その理由をお伝えします。竹内個別は大学受験全般に対応するオンライン個別指導塾です。配点の読み解きと方針の解説としてお読みください。

この記事でわかること

  • 山口大学医学部の共通テスト・個別テストの配点(大学公式)
  • 総合の61.3%が共通テストで決まるという比率の意味
  • 共通テスト後に受験校を決める段階で、山口が候補に挙がる理由
  • 面接に配点がないことと、その対策の時期
  • 後期日程の地域枠の条件(卒業後の勤務要件を含む)

山口大学医学部の配点【大学公式】

以下は山口大学が公表している数字です(出典:山口大学「令和9年度入学者選抜要項」)。前期日程の募集人員は53名で、入学定員の増員が認められた場合は55名になります。まず共通テストから確認していきます。共通テストと個別テストで比重が大きく違うので、分けて見ていきます。まず全体像を押さえてください。医学科全体の入学定員は学生募集要項で確認してください。

共通テストは6教科8科目・950点

共通テストの配点は国語200点・地歴公民100点・数学200点・理科200点・外国語200点・情報Ⅰ50点で、合計950点です。理科は物理・化学・生物・地学から2科目を選択します。国語・数学・理科・外国語が各200点で同率という、素直な配点になっています。素点に近い形で使う設計だということですね。特定の科目に有利不利が生まれにくい配点です。

教科配点共テ内の比率
国語20021.1%
地歴公民10010.5%
数学20021.1%
理科20021.1%
外国語20021.1%
情報Ⅰ505.3%
合計950100%

傾斜で特定の科目を持ち上げることをしていません。素点に近い形で使う設計です。地歴公民は1科目100点のみ、情報Ⅰは50点です。この共通テスト950点が、総合1,550点の6割以上を占めることになります。ここでの得点がそのまま持ち点になります。二次で挽回する余地が小さいぶん、ここでの1点が重くなります。

個別テストは3科目600点。面接に配点はありません

個別テストは数学200点・理科200点・外国語200点の合計600点です。3科目が完全に同率で、国語や小論文は課されません。そして面接には配点がありません。要項には「面接の配点欄にある※印は、総合審査の資料にすることを示します」と書かれています。3科目が完全に同率で、どれかに寄せた設計ではありません。まず配点を確認してください。

科目配点二次内の比率
数学20033.3%
理科20033.3%
外国語20033.3%
面接※(配点なし)
合計600100%

面接は実施されますが、点数として加算される仕組みではありません。総合審査の資料として使われるという位置づけです。この扱いについては後ほど整理します。個別テストで問われるのは、実質的に学科3科目だということですね。配点表を見るときは、※印の有無まで確認してください。学科3科目の得点が、そのまま二次の成績になります。

科目ごとに合算するとこうなります

共通テストと個別テストを足すと、総合1,550点の内訳が見えてきます。合否を決めるのはこの数字なので、共通テスト単体の比率と混同しないよう注意してください。時間配分を決めるときは、必ず合算した数字を基準にしてください。同じ科目でも、共テ内で見るか総合で見るかによって位置づけが変わります。時間配分は合算した数字で決めてください。

科目共テ個別合計総合比
数学20020040025.8%
理科20020040025.8%
外国語20020040025.8%
国語20020012.9%
地歴公民1001006.5%
情報Ⅰ50503.2%
合計9506001,550100%

数学・理科・外国語が各400点で完全に同率、3科目だけで1,200点=総合の77.4%を占めます。一方で国語200点・地歴公民100点・情報50点を合わせても350点、総合の22.6%です。理系3科目が中心ですが、共通テストの比重が高いぶん文系科目も無視できません。共通テストの比重が高いぶん、文系科目も無視できない設計です。

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山口大学医学部 共通テストで61.3%が決まる

13校で最も共通テストの比重が高い大学です

竹内個別がこれまで配点を整理してきた医学部と並べると、山口の位置がはっきりします。同じ「国公立医学部」でも、共通テストと二次の比重には大きな開きがあります。この比率が変われば、いつ何を始めるべきかという計画そのものが変わってきます。二次比率の高い大学ほど、二次対策の着手を早める必要があります。志望校を絞り込む段階で確認してください。

大学共テ:二次
山口1 : 0.63
秋田1 : 0.67
琉球1 : 0.8
香川1 : 0.97
高知1 : 1.05
信州1 : 1.2
神戸1 : 1.26
北海道1 : 1.67
岡山1 : 2
広島1 : 2
金沢1 : 2.21
京都1 : 3.6
東北1 : 4

山口が最も共通テストに寄っています。総合1,550点のうち共通テストが950点で、61.3%を占める計算です。表の反対側にある東北大学(1対4)は二次で8割が決まるので、必要な準備の中身がまったく違うということですね。同じ国公立医学部でも、これだけの開きがあります。同じ国公立医学部でも、必要な準備の中身がここまで変わるということですね。

この比率は計画の立て方に直結します。二次比率が高い大学ほど、二次対策の着手を早める必要があるからです。山口の場合、その切迫感は最も小さくなります。共通テストの完成度を高める作業が、そのまま総合点の6割を作ることになるからです。共通テスト対策が、そのまま志望校対策になるということですね。二次対策を前倒しにする必要は、他の大学より小さくなります。

▶ 関連記事:秋田大学医学部の配点と対策|二次に理科がない

共通テストと二次の比率は大学で大きく違う

共通テストで取れた人が「確定させたい」大学です

ここからが、竹内個別が山口についてお伝えしたい核心です。共通テストで得点が取れた人にとって、山口はそこで勝負を確定させたい大学になります。総合の61.3%がすでに手元にある状態で二次に臨めるからですね。二次で逆転される幅も、構造的に小さくなります。持ち点が多い状態で本番に臨めるということですね。共通テストの結果次第で、出願の判断がしやすい大学だといえます。

前提として、医学部受験の実情をお伝えしておきます。多くの受験生は、共通テストが終わってから受験校を決めることになります。もともとの志望校をそのまま受験できる人は、実際にはそれほど多くありません。共通テストの結果を見て、出願先を組み直すのが普通だということですね。この前提を踏まえると、山口の位置づけが見えてきます。

このとき「志望校」と「受験校」は別のものになります。志望校は早い段階から目指してきた大学で、受験校は共通テストの結果を踏まえて実際に出願する大学です。竹内個別が受験校を決める段階でよく候補に挙げる大学のひとつが、山口です。理由は単純で、共通テストで積んだ得点が最も活きる配点だからです。共通テストで積んだ得点が、最も活きる配点だからです。

裏を返せば、共通テストが振るわなかった場合には向かないということでもあります。二次で取り返す余地が小さいからです。この判断は共通テストが終わってからでないとできません。だからこそ、共通テストの得点を最大化しておくことが、選べる受験校の幅を広げるという話につながります。選べる受験校の幅そのものが、共通テストの得点で決まるということですね。

▶ 関連記事:医学部の共通テストボーダーは何割?戦略と目安を解説

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受験校を決めるのは共通テストのあと

難問対策は不要。基本的な問題を取り切る

山口の個別テストに、難問対策は不要です。竹内個別の判断では、基本的な問題を確実に取り切れる状態を作ることが目標になります。上級問題精講のような難関大向けの問題集まで進める必要はありません。この判断は過去問の水準から出しているものです。配点の形と出題の難易度は、分けて考える必要があります。新しい問題集を積み増す必要はありません。

竹内個別はこれまで整理してきた医学部を、二次試験で求められる到達度によって3段階に分けています。同じ医学部でも必要な到達点は大学ごとにかなり違うため、一律の対策をすると足りないかやりすぎるかのどちらかになるからです。志望校がどの段階に入るかで、使う問題集のレベルが変わってきます。この判断を早い段階で固めておくと、教材選びで迷う時間が減ります。

段階内容該当する大学
A典型問題を100%。難問対策は不要香川・東邦・岡山・鳥取・秋田・高知・琉球・福岡・金沢・山口
B難問対策は不要だが、難問が解けるレベルまで仕上げる神戸・信州・広島
C難問対策が必要。上級問題精講レベルまで京都・慶應・北海道

山口はAに入ります。やるべきことは、標準的な問題集を穴なく仕上げることです。新しい問題集を積み増すより、いま持っている1冊の正答率を100%に近づけるほうが得点に直結します。手を広げるほど1冊あたりの完成度は下がるので、教材は絞ってください。1冊を穴なく仕上げることが、そのまま得点につながります。難関大向けの問題集に手を出す時間があるなら、標準的な1冊の精度を上げてください。

ただし「簡単だから楽」という話ではありません。典型問題を100%取り切るというのは、実際にはかなり高い水準です。個別テストは3科目で600点しかないため、1問の取りこぼしが持つ重みは相対的に大きくなります。難問を1問解けるようになるより、取れるはずの1問を落とさないほうが効くということですね。易しい大学だと考えて臨むと、足元をすくわれます。

▶ 関連記事:医学部受験の対策と勉強法|典型問題100%が合格の鍵

得意科目で突破する発想は、医学部受験に向きません

山口の総合配点は、数学・理科・外国語が各400点で完全に同率です。個別テストでも各200点で同率になります。3科目のあいだに優劣がないということですね。神戸大学や金沢大学と同じく、苦手を1つも残せない構造になっています。得意な1科目で稼いで他を埋める、という組み立てが成立しにくい配点です。3科目とも取り切る前提で計画を組んでください。

ただしこれは山口に限った話ではありません。竹内個別としてお伝えしたいのは、得意科目で突破するという発想そのものが医学部受験に向いていないということです。配点が均等な大学が多いうえに、そもそも医学部の合格ラインは高い位置にあります。1科目の上振れで届く水準ではないからです。配点の形が違っても、この点は共通します。

具体的に何が起こるかを考えてみてください。苦手科目を1つ抱えたまま本番を迎えると、その穴を埋める場所がありません。3科目が同率なら、他で取り返そうとしても同じだけの上振れが必要になります。そして上振れは狙って出せるものではありません。得点は当日のコンディションで揺れるからです。計画に組み込めるのは、確実に取れる得点のほうです。

だから竹内個別は、得点の上限を上げるより、下振れの幅を狭めるほうを優先します。苦手が1つあるなら、そこから手をつけるのが最短だということですね。医学部志望であれば、山口を受けるかどうかに関わらず、この考え方は変わりません。狙って上振れさせるより、確実に計算できる得点を積むほうが合理的です。下振れを潰す作業は、計画に組み込める性質のものだからです。

▶ 関連記事:神戸大学医学部の配点と対策|3科目均等で苦手が作れない

配点から必要な得点は見えても、そこに届くまでに何をどの順で何時間やるかは別の話です。参考書ごとの所要時間と目標正答率まで入ったロードマップを無料でお配りしています。

面接に配点はありません

山口の面接には配点がありません。要項の配点表では面接の欄に※印が付いており、「総合審査の資料にすることを示します」と注記されています。面接そのものは実施されますが、得点として加算される仕組みではないということですね。配点表の※印が何を指すかは、注記まで読まないと分かりません。要項の注記まで読まないと、この扱いには気づけません。

この点で、山口は岡山・京都・神戸に近い扱いになります。ただしそれらの大学は面接を課さないか配点を設けていないのに対し、山口は面接を実施したうえで点数化しないという形です。総合審査の資料として使われる以上、受け答えが成立しない状態は避ける必要があります。点数にならないからといって、何も準備しなくてよいわけではないということですね。

対策の時期については、他の大学と同じです。面接対策は共通テストが終わってからで構いません。志望校が確定しないと面接の中身を組み立てられないためです。共通テストの結果を見て受験校が変わることは普通にあります。確定していない大学の面接練習に、共通テスト前の時間を使うのは効率が悪いということですね。学科試験の仕上げが先だと考えてください。

学科試験で合格圏に入ることが先で、面接はそのあとに準備する。この順番は山口でも変わりません。ただし志望動機と、医師を目指す理由を自分の言葉で説明できる状態は作ってください。共通テスト後からの準備でも、そこまでは十分に間に合います。志望動機と、医師を目指す理由を自分の言葉で説明できる状態は作ってください。

▶ 関連記事:医学部の面接対策|よく聞かれる質問10選と回答の方向性を解説

2段階選抜は前期7倍・後期15倍

山口では、前期日程は志願者が募集人員の7倍を超えたとき、後期日程は15倍を超えたときに2段階選抜を実施する場合があります。実施される場合は共通テストの成績で第1段階選抜を行い、その合格者を対象に第2段階選抜(個別テスト等)が行われます。実施の有無は年度によって変わるため、出願前に確認してください。基準は要項に明記されています。

竹内個別がこれまで整理してきた大学と並べると、次のようになります。数字だけを比較のために置いておきます。基準は大学によってかなり幅があり、山口は緩めの部類に入ります。ただしこの数字を見て安心する必要も、身構える必要もありません。必要な得点率を取りに行けば、結果として通過するからです。足切りの基準は、出願先を決める材料のひとつに過ぎません。

大学2段階選抜の基準
広島約3倍
金沢3倍程度
北海道3.5倍
高知4倍
秋田5倍
琉球5倍
山口7倍(後期15倍)

倍率の基準は大学によってこれだけ幅があります。なお竹内個別が繰り返しお伝えしているのは、倍率そのものを見ても意味がないということです。倍率は毎年変動しますし、志願者の学力層まではわかりません。見るべき数字は次の3つの層に分かれます。前年の数字を出願の根拠にしないでください。倍率が下がった年に受かりやすくなるとは限らないからです。

見る数字位置づけ
倍率見ない。年による変動が大きく、学力層がわからない
合格最低点下限。ここを目標にすると、ぎりぎり下に落ちる
合格者平均点目標。ここを狙って初めて安全圏に入る

合格最低点を目標に据えると、ほぼ確実にその少し下に落ちます。得点は当日のコンディションで揺れるからです。目標は合格者平均点に置いてください。山口のように共通テストの比重が高い大学では、この目標がそのまま「共通テストで何%取るか」という具体的な数字に変わります。共通テストで何%取るかという、具体的な数字に落とし込めます。

後期日程と地域枠の条件

山口には後期日程もあります。募集人員は10名で、内訳は全国枠7名・地域枠3名以内です。地域枠の合格者が募集人員に満たない場合、その欠員は全国枠の募集人員に加えられます。後期の配点は前期と大きく異なるので、分けて確認してください。学科の個別テストがない代わりに、小論文と面接が課されます。前期とは配点も選抜方法も違うので、別の入試として準備してください。

区分共通テスト小論文面接
後期日程9503002001,450

後期では学科の個別テストがなく、代わりに小論文300点と面接200点が課されます。共通テストが総合1,450点のうち950点で、65.5%を占める計算です。前期以上に共通テストの比重が高くなります。なお前期と後期を併願して前期で面接を受けた人も、後期の面接は改めて課されます。前期以上に共通テストの比重が高くなるということですね。

地域枠の出願要件

地域枠には出身地や保護者の居住地に関する要件があります。次のいずれかを満たす必要があります。出願を検討するなら、まずここを確認してください。地域枠は誰でも出願できるものではなく、条件を満たす人だけが対象になります。まずこの要件を確認したうえで、卒業後の勤務条件まで見てください。条件を満たさなければ出願そのものができません。

  • 山口県内の高等学校を卒業した者(令和9年3月卒業見込みの者を含む)
  • 山口県以外の高等学校を卒業した者のうち、出願時において山口県内に3年以上継続して在住する保護者等を有する者

さらに、卒業後の勤務についても確約が求められます。医師免許を取得後、直ちに山口県内の病院で臨床研修(2年間)を受け、修了後引き続き4年以上、山口大学医学部および附属病院を含む県内の医療機関ほか関連施設で、医学・医療の研究等の発展や地域医療に貢献することが確約できる者、という条件です。入学時点で6年以上先の進路が決まるということですね。

合わせて6年以上、山口県内で勤務することが前提になります。出願を検討するなら、この条件を先に確認してください。なお保護者の要件については、未成年の場合は親権者、成年の場合は生計を維持する者という定義が要項に示されています。詳細は必ず学生募集要項で確認してください。条件を理解したうえで選ぶなら、有力な選択肢になります。

山口大学医学部 後期日程の地域枠

情報Ⅰは50点。短期集中で仕上げます

山口の情報Ⅰは共通テストで50点です。共テ950点の5.3%、総合1,550点では3.2%にあたります。琉球・広島の100点と比べると軽めですが、共通テストの比重が高いぶん総合での影響は小さくありません。大学によって扱いの差が大きい科目なので、位置づけを確認しておいてください。同じ50点でも、大学によって総合での重みは変わります。

扱いは他の大学と同じで、短期集中で仕上げてください。情報Ⅰは範囲が限られているため、投じた時間が得点に変わりやすい科目です。年間を通じて時間を割く対象ではありません。優先順位は数学・理科・外国語の下で構いません。共通テスト直前期にまとめて仕上げる形で間に合います。範囲が絞られているぶん、投じた時間が素直に得点になります。

ただし手つかずのまま本番を迎えることは避けてください。山口は共通テストで6割以上が決まる大学です。共通テスト950点のうち50点を落とすと、二次で取り返す余地は他大学より小さくなります。範囲が絞られている科目なので、共通テスト前の短期間で十分に仕上がります。範囲が絞られている科目なので、短期間で十分に仕上がります。

山口大学を目指すなら、優先順位はこうなります

ここまでの内容を整理します。配点と選抜条件から逆算すると、対策の優先順位は次のようになります。山口は共通テストの比重が13校で最も高い大学なので、順番は非常にはっきりしています。以下は総合1,550点という配点を前提にしたものだと考えてください。やるべきことの順番は、他の医学部よりはっきりしています。

  • 共通テストが最優先。総合1,550点の61.3%がここで決まる
  • 共通テストの得点が、選べる受験校の幅そのものを決める
  • 二次は難問対策不要。基本的な問題を確実に取り切る
  • 数学・理科・外国語が各400点で同率。苦手を1つも残せない
  • 得意科目で突破する発想は、医学部受験に向かない
  • 面接に配点はない。対策は共通テスト後から
  • 2段階選抜は前期7倍・後期15倍
  • 情報Ⅰ50点は短期集中で

このなかで最も重いのが、上から2つ目です。共通テストの得点は、山口の合否に直接効くだけでなく、そもそも山口を受験校に選べるかどうかを決めます。共通テストが振るわなければ、二次で取り返す余地の小さい山口はむしろ選びにくくなるからです。共通テストの完成度が、選択肢の数そのものを左右するということですね。

そして苦手科目についてです。数学・理科・外国語が各400点で同率という配点は、得意科目で埋め合わせる余地が小さいことを意味します。ただしこれは山口に限りません。医学部受験全般で、どれか1科目の得意で突破するという方向は不向きです。合格ラインが高い位置にあるぶん、下振れを潰す作業のほうが確実に効きます。

最後に、受験校の決め方についてお伝えします。医学部志望であれば、共通テストが終わってから受験校を決めることになるのが普通です。そのときに選択肢を多く持てるかどうかは、共通テストの得点で決まります。竹内個別では最初の計画相談会で、その逆算から全体の方針を決めていきます。選択肢を多く持てる状態を作っておくことが、結果として合格の確率を上げます。

FAQ

Q1. 山口大学医学部は共通テストと二次のどちらが重いですか?

A. 共通テストです。共テ950点・個別600点で比率は1対0.63、総合1,550点に占める割合は共テ61.3%・二次38.7%となります。竹内個別がこれまで整理してきた13校のなかで最も共通テストに寄った配点で、秋田大学の1対0.67をさらに上回ります。二次で挽回するという発想が成立しにくい設計だと考えてください。

Q2. 山口大学医学部の配点で最も重い科目は何ですか?

A. 数学・理科・外国語が各400点で完全に同率です。総合1,550点のうち3科目で1,200点、77.4%を占めます。次いで国語200点(12.9%)、地歴公民100点(6.5%)、情報Ⅰ50点(3.2%)です。ただし共通テストの比重が高いため、国語や地歴公民も総合点への影響は無視できません。3科目の完成度が、そのまま合否に直結します。

Q3. 面接に配点はありますか?

A. ありません。要項の配点表では面接の欄に※印が付いており、「総合審査の資料にすることを示します」と注記されています。面接自体は実施されますが、得点として加算される仕組みではありません。ただし総合審査の資料として使われるため、受け答えが成立しない状態は避けてください。対策は共通テスト後で構いません。

Q4. 二次試験に難問対策は必要ですか?

A. 不要です。基本的な問題を確実に取り切ることが目標になります。上級問題精講のような難関大向けの問題集まで進める必要はありません。香川・東邦・岡山・鳥取・秋田・高知・琉球・福岡・金沢と同じ段階です。ただし個別テストは3科目600点しかないため、1問の取りこぼしが持つ重みは相対的に大きくなります。教材を絞って、1冊の完成度を上げてください。

Q5. 2段階選抜の条件は何ですか?

A. 前期日程は志願者が募集人員の7倍を超えたとき、後期日程は15倍を超えたときに実施される場合があります。実施される場合は共通テストの成績で第1段階選抜が行われ、その合格者を対象に個別テスト等が実施されます。竹内個別が整理してきた大学のなかでは緩めの基準です(広島・金沢は3倍)。足切りを目標にせず、必要な得点率を取りに行ってください。

Q6. 後期日程の配点を教えてください。

A. 共通テスト950点・小論文300点・面接200点の合計1,450点です。学科の個別テストはありません。共通テストが総合の65.5%を占め、前期以上に共通テストの比重が高くなります。募集人員は10名で、全国枠7名・地域枠3名以内という内訳です。前期と後期を併願して前期で面接を受けた人も、後期の面接は改めて課されます。

Q7. 後期の地域枠にはどんな条件がありますか?

A. 出願要件は「山口県内の高等学校を卒業した者」または「県外の高校を卒業した者のうち、出願時において山口県内に3年以上継続して在住する保護者等を有する者」のいずれかです。さらに卒業後、直ちに県内の病院で臨床研修2年間を受け、修了後引き続き4年以上、県内の医療機関等で地域医療に貢献することが確約できる者という条件があります。

Q8. 情報Ⅰの配点はどれくらいですか?

A. 共通テストで50点です。共テ950点の5.3%、総合1,550点の3.2%にあたります。琉球・広島の100点と比べると軽めですが、共通テストの比重が高いぶん総合への影響は小さくありません。短期集中で仕上げてください。範囲が絞られているので、共通テスト前の短期間で十分に間に合います。手つかずのまま本番を迎えることは避けてください。

▶ 関連記事:徳島大学医学部の配点と対策|共テが総合の70.4%

▶ 関連記事:富山大学医学部の配点と対策|共テ58.8%・推薦が4割

まとめ

山口大学医学部医学科の配点で最も特徴的なのは、共通テストの比重が13校で最も高いという点です。共テ950点に対して個別テスト600点、比率は1対0.63。総合1,550点の61.3%が共通テストで決まります。秋田大学の1対0.67をさらに上回る水準です。二次で挽回するという発想が成立しにくい設計だということですね。

この配点が意味するのは、共通テストで得点が取れた人にとって、そこで勝負を確定させたい大学になるということです。医学部志望の受験生は、共通テストが終わってから受験校を決めることになります。竹内個別がその段階でよく候補に挙げる大学のひとつが山口です。共通テストで積んだ得点が、最も活きる配点だからですね。

二次試験に難問対策は不要で、基本的な問題を確実に取り切ることが目標になります。ただし個別テストは3科目600点しかないため、1問の取りこぼしの重みは相対的に大きくなります。数学・理科・外国語が各400点で同率なので、苦手を1つも残せないという点も押さえてください。教材を絞って、1冊の正答率を上げるほうが得点になります。

そしてこれは山口に限った話ではありません。得意科目で突破するという発想そのものが、医学部受験には向いていません。合格ラインが高い位置にあるぶん、上振れを狙うより下振れを潰すほうが確実に効きます。苦手が1つあるなら、そこから手をつけてください。上振れは狙って出せるものではないからです。確実に計算できる得点を積み上げるほうが、結果的に近道になります。

面接に配点はなく(総合審査の資料)、対策は共通テスト後で構いません。後期日程には地域枠3名以内があり、山口県内の高校卒業または保護者の県内3年以上在住という要件に加えて、卒業後6年以上の県内勤務が確約条件になります。配点は大学ごとに違い、共テと二次の比重は1対0.63から1対4まで開きます。志望校の候補が固まってきたら、必ず入学者選抜要項で確認してください。偏差値表には現れない情報が、そこにあります。

著者:竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修:竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)

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