学校推薦型選抜とは?指定校推薦と公募推薦の違いを分かりやすく解説
「学校推薦型選抜って何?」「指定校推薦と公募推薦はどう違うの?」と疑問に思っていませんか。
2021年度入試から従来の「推薦入試」は「学校推薦型選抜」に名称が変わり、制度も少しずつ変化しています。しかし、その仕組みを正確に理解している受験生は意外と少ないです。
この記事では、学校推薦型選抜の仕組みを「指定校制」と「公募制」の違いを中心に分かりやすく解説します。
この記事でわかること
- 学校推薦型選抜の基本的な仕組み
- 指定校推薦と公募推薦の5つの違い
- 一般選抜・総合型選抜との違い
- 学校推薦型選抜のスケジュールと準備
- 推薦を狙う場合に高1・高2からやるべきこと
学校推薦型選抜とは|学校長の推薦が必要な入試方式

学校推薦型選抜とは、出願時に高校の学校長の推薦が必要な入試方式です。かつては「推薦入試」と呼ばれていましたが、2021年度入試から名称が変更されました。
学校推薦型選抜は大きく2つに分かれます。
- 指定校制(指定校推薦):大学が指定した高校の生徒のみ出願できる
- 公募制(公募推薦):大学の条件を満たせば、どの高校からでも出願できる
いずれも学校長の推薦書が必要で、出願条件として「評定平均○○以上」などの成績基準が設けられているのが一般的です。
指定校推薦と公募推薦の5つの違い
1. 出願資格
指定校推薦は、大学が指定した高校からしか出願できません。出願枠は各高校に1〜数名と限られており、まず校内選考を通過する必要があります。
公募推薦は、大学が求める条件(評定平均・資格など)を満たしていれば、どの高校の生徒でも出願できます。指定校のような枠の制限はありません。
2. 合格率
指定校推薦の合格率はほぼ100%です。大学と高校の信頼関係に基づいた制度のため、校内選考を通過すればほぼ確実に合格できます。
一方、公募推薦は他の高校の生徒も出願するため、倍率が発生します。人気のある大学・学部では倍率が3〜5倍になることもあり、不合格のリスクがあります。
3. 専願・併願
指定校推薦は原則として専願です。合格したら必ずその大学に入学する約束で出願するため、他の大学との併願はできません。
公募推薦は大学によって専願と併願が分かれます。近年は併願可能な公募推薦が増えており、一般選抜の「滑り止め」として活用する受験生もいます。
4. 選考方法
指定校推薦の選考は、調査書・志望理由書・面接が中心です。学力試験が課されることは少なく、面接で「この大学で何を学びたいか」を問われるのが一般的です。
公募推薦はより多様な選考が行われます。調査書・面接に加えて、小論文、学力試験、プレゼンテーション、グループディスカッションなどが課されることがあります。国公立大学では共通テストの受験を義務付けるケースも増えています。
5. スケジュール
指定校推薦は早ければ9月に校内選考が始まり、11月に大学へ出願、12月までに合格が決まります。一般選抜より3〜4ヶ月早く進路が確定するのが大きなメリットです。
公募推薦は11〜12月に出願、12月〜翌年1月に試験・合格発表が主流です。指定校推薦より少し遅いですが、一般選抜よりは早い時期に結果が出ます。
一般選抜・総合型選抜との違い
大学入試には学校推薦型選抜の他に、一般選抜と総合型選抜があります。それぞれの違いを簡潔に整理します。
一般選抜
学力試験の点数で合否が決まる入試方式です。学校長の推薦は不要で、誰でも出願できます。共通テスト+個別試験(二次試験)の組み合わせが国公立大学の一般的な形式です。最も募集人数が多い入試方式であり、多くの受験生がこの方式で受験します。
総合型選抜(旧AO入試)
大学が求める人物像に合致するかを総合的に評価する入試方式です。学校長の推薦は不要で、自己推薦の形で出願します。志望理由書、小論文、面接、プレゼンテーション、活動実績などが選考材料になります。出願時期は早ければ9月からで、合格が決まる時期も早いのが特徴です。
学校推薦型選抜のスケジュール
推薦を狙う場合のスケジュールを時系列で整理します。
- 高1〜高2:定期テストで評定平均を確保する。推薦に必要な評定(4.0以上など)を意識して取り組む
- 高3の4〜6月:志望校の推薦条件を調べる。指定校推薦の枠があるか、評定基準を満たしているか確認
- 高3の7〜8月:志望理由書の準備を始める。面接や小論文の対策も開始
- 高3の9〜10月:指定校推薦の校内選考。選考基準は評定平均・出席日数・課外活動など
- 高3の11月:大学に出願。指定校推薦は11月上旬、公募推薦は11〜12月
- 高3の11〜12月:試験(面接・小論文など)。指定校推薦は12月上旬に合格発表
推薦を狙うなら高1・高2からやるべきこと
定期テストで評定平均を確保する
推薦入試の最大の出願条件は評定平均です。多くの大学が評定平均3.5〜4.3以上を求めており、高1の1学期から高3の1学期までの成績が対象になります。高3になってから慌てても手遅れなので、高1から定期テストを意識して取り組んでください。
英検などの資格を取得しておく
推薦入試では英検などの資格が出願条件や加点要素になることが多いです。英検2級は多くの大学で評価されるため、高2までに取得しておくと推薦でも一般選抜でも有利になります。
一般選抜の準備も並行する
推薦を狙う場合でも、一般選抜の準備は必ず並行してください。指定校推薦は校内選考で落ちる可能性がありますし、公募推薦は倍率次第で不合格になります。推薦がダメだった場合に一般選抜で戦えるよう、受験勉強の手を緩めないことが大切です。
まとめ|学校推薦型選抜は「早期確定」のチャンス
- 学校推薦型選抜は学校長の推薦が必要な入試方式
- 指定校推薦は合格率ほぼ100%だが、校内選考を通過する必要がある
- 公募推薦は誰でも出願できるが、倍率があり不合格のリスクがある
- 評定平均は高1から積み上げる。高3からでは手遅れ
- 推薦を狙う場合でも、一般選抜の準備は絶対に並行する
学校推薦型選抜は、一般選抜より早く進路が確定するチャンスです。しかし「推薦があるから一般の勉強はしなくていい」と思うのは危険です。偏差値40台から東京学芸大に合格したSくんのように、正しい計画を立てて一般選抜の準備も並行することが、最終的に合格をつかむ鍵になります。
著者: 尾崎侑絃(竹内個別 講師)
監修: 竹内壮志(竹内個別 塾長)



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