大学受験は何校受ける?私立文系・理系国公立・医学部別に解説

大学受験で何校受けるかは、偏差値差とあなたの受験パターンで決まります。「たくさん受ければどこかに引っかかる」と考えている人は要注意。偏差値がギリギリの大学を数打っても、対策が薄まるだけで全て外れるリスクが高まるからです。この記事では、私立文系・理系国公立・医学部の3パターン別に最適な受験校数を示し、偏差値差で判断する具体的な基準をお伝えしていきます。

この記事でわかること

  • 大学受験の平均的な受験校数(全体・国公立・私立)
  • 私立文系・理系国公立・医学部の3パターン別に何校受けるべきか
  • 偏差値差で受験校数を判断する方法(+5以上か、±5以内か)
  • 受験校が決まった後に取り組むべき3ステップの学習法
  • 同じ大学を何回受けるべきかの目安

大学受験は平均何校受ける?

パターン別:受験校数の目安

文部科学省の調査や各予備校のデータによると、大学受験における平均的な受験校数はおおむね5校から7校とされています。ただし、この数字はあくまで全体の平均。国公立志望と私立志望では事情が大きく異なるため、平均値をそのまま自分に当てはめるのはおすすめしません。

国公立大学の場合、前期日程と後期日程の2回がメインとなるため、国公立だけであれば最大3校程度。ここに私立大学の併願を加えて、トータル5校から6校になるケースが多いでしょう。

一方、私立大学のみを受験する場合は、同じ大学の複数学部や異なる入試方式(一般選抜・共テ利用など)を組み合わせて、6校から8校程度になる人も少なくありません。

ただし、竹内個別では「平均が何校だから自分も何校」という考え方はしない。大切なのは、自分の偏差値と志望校の偏差値の差で判断すること。この点については後のセクションで詳しく解説します。

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【私立文系】何校受けるべきか

私立文系の受験校数は、一般的に5校から7校が目安とされています。ここでは典型的な併願パターンを見ていきましょう。

チャレンジ校・実力相応校・安全校の配分

多くの受験生が採用しているのが、以下の3層構造での併願パターン。

  • チャレンジ校(偏差値が自分より5以上高い):1校から2校
  • 実力相応校(偏差値が自分と同程度、±5以内):2校から3校
  • 安全校(偏差値が自分より5以上低い):1校から2校

ここで注意してほしいのが、チャレンジ校を増やしすぎないことです。竹内個別の方針として、偏差値が自分より5以上高い大学は「数を打てば当たる」わけではない。むしろ、1校から2校に絞って過去問対策を徹底する方が合格率は高まるでしょう。

共通テスト利用入試の活用

私立文系の場合、共通テスト利用入試を活用すると個別試験の負担を減らせます。共テ利用は出願するだけで済むため、体力的・精神的な消耗が少ない。安全校を共テ利用でおさえておき、個別試験は実力相応校からチャレンジ校に集中するのが賢い戦略といえます。

ただし、共テ利用は合格最低点が高くなりがちな点には注意が必要。「出願だけだから」と安易に増やすと、受験料がかさむだけになるケースもあるため、本当に合格の可能性がある大学に絞りましょう。

同じ大学を何回受ける?

同じ大学の複数日程を受ける場合、2回から3回が現実的な上限。日程が連続すると体力的にも精神的にもきつくなり、本命の試験で実力を発揮できなくなるリスクがあるためです。

特にMARCHや関関同立クラスの大学は学部ごとに日程が分かれているため、同じ大学を複数回受けやすい構造。しかし、偏差値が自分と±5以内の大学であれば、竹内個別の方針では1校から2校に絞り、過去問を徹底的にやり込む方がよいとしています。

【理系国公立】何校受けるべきか

理系で国公立を目指す場合、受験校数の考え方は私立文系とは大きく異なります。国公立は前期・後期で最大2校から3校しか受けられないため、併願する私立の選び方がカギになるでしょう。

前期・後期 + 私立併願の基本形

理系国公立志望者の典型的な受験パターンは、以下のとおり。

  • 国公立前期:第1志望(1校)
  • 国公立後期:第2志望(1校)
  • 私立併願:2校から3校(練習も兼ねて)

トータルで4校から6校になるのが一般的。前期・後期はそれぞれ1校しか出願できないため、ここは迷う余地がない。問題は私立の併願校数です。

私立併願の目的を明確にする

理系国公立志望者にとって、私立併願の目的は大きく2つに分かれます。

1つ目は「本番の練習」。国公立の前期試験は2月末のため、1月から2月にかけての私立入試を実戦演習として活用するパターン。この場合、1校から2校を受ければ十分でしょう。

2つ目は「進学先の確保」。国公立が不合格だった場合に備えて、進学してもよいと思える私立を確保するパターン。こちらの場合は2校から3校が目安になります。

竹内個別では、偏差値が志望校より5以上高い場合は3校以上の併願も選択肢に入るとしています。しかし、偏差値が±5以内の場合は1校から2校に絞り、その分の時間を過去問演習に充てる方が合格率は高くなるというのが基本方針。

E判定から筑波大学に合格したこうしんくんも、やみくもに併願校を増やすのではなく、限られた受験校に対策を集中させたことが合格の要因の一つだったといえるでしょう。

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【医学部】何校受けるべきか

医学部受験は、他の学部とは受験校選びの考え方が根本的に異なります。竹内個別では、医学部志望者に対して明確な方針を示しています。

竹内個別の方針:基本的に私立は受けない

国公立医学部を目指す場合、竹内個別の方針は「基本的に私立医学部は受けない」というもの。一見すると大胆に思えるかもしれませんが、理由は明確です。

私立医学部の入試を「練習」として受ける時間があったら、その時間を過去問演習に充てた方が合格に近づくから。医学部入試は科目数が多く、1校分の対策にかかる時間も大きい。貴重な直前期の時間を、練習のための受験に使うのはもったいないというのが竹内個別の考え方。

これは、料理の本番コンテストの前に他の大会に出場して体力を消耗するようなもの。練習試合にエネルギーを分散するより、本番に向けた準備に集中する方が結果につながるでしょう。

経済的に受けられるなら1校から2校

ただし、経済的に余裕があり、私立医学部も選択肢に入る家庭の場合は話が変わる。この場合は1校から2校に絞って受験するのが竹内個別の推奨パターンです。

ポイントは「絞る」こと。3校も4校も受けると、それぞれの大学の過去問対策が薄くなり、どこにも受からないリスクが高まります。1校から2校であれば、過去問を十分にやり込んだうえで臨めるため、合格の可能性を維持できるでしょう。

医学部受験の偏差値差と受験校数

医学部は偏差値の幅が狭く、多くの大学が偏差値65前後に集中している。そのため、偏差値差±5以内の大学が多くなりがち。竹内個別の基準でいえば、ほとんどのケースで「1校から2校に絞って対策を練る」が正解になります。

偏差値40台から東京学芸大学に合格したSくんのケースでも、合格の決め手は受験校を増やすことではなく、限られた志望校に対する集中的な準備にありました。医学部志望者にとっても、この原則は変わりません。

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偏差値差で受験校数を決める方法

偏差値差で受験校数を決める基準

ここまで3パターン別に受験校数を解説してきましたが、すべてに共通する判断基準が「偏差値差」です。竹内個別が受験指導で用いている基準を具体的に紹介しましょう。

偏差値が受験校より5以上高い場合 → 3校以上OK

自分の偏差値が志望校の偏差値を5以上上回っている場合、合格の可能性は十分に高い。この場合は、3校以上受験しても対策が分散するリスクは低いといえます。

なぜなら、偏差値が上回っている大学の過去問は比較的短時間で仕上がるため、複数校の対策を並行しても一定の質を維持できるから。「たくさん受けたから受かる確率が上がる」が成り立つのは、このケースのみです。

偏差値が±5以内の場合 → 1校から2校に絞る

自分の偏差値と志望校の偏差値が±5以内の場合、つまり実力が拮抗している場合は、受験校を1校から2校に絞って対策を練るのが鉄則。

偏差値が拮抗しているということは、過去問対策の質が合否を分けるということ。同じレベルの大学を5校も6校も受けて対策を薄くするよりも、1校から2校の過去問を何周もやり込む方がはるかに合格に近づくでしょう。

「数を打てば当たる」は偏差値上位者だけ

ここで改めて強調しておきたいのが、「たくさん受ければどこかに受かる」という考え方の危うさ。これが成り立つのは、偏差値が上回っている生徒のみ。

偏差値がギリギリの大学をたくさん受けた場合、どの大学の過去問対策も中途半端になり、結果的に全て不合格になるリスクが高まります。数を打って当たるのは、すでに実力が十分にある人だけなのです。

受験校数に迷ったら、まず自分の模試偏差値と各志望校の偏差値の差を確認してみてください。その差が±5以内の大学が多いのであれば、受験校を絞る勇気が合格への近道になるはず。

受験校が決まったら|3ステップカリキュラム

受験校が決まったら:3ステップ

受験校と受験校数が決まったら、いよいよ本格的な対策に入ります。竹内個別では、以下の3ステップで受験対策を進めるカリキュラムを採用しています。

ステップ1:橋渡し問題集

まず取り組むのが「橋渡し問題集」。これは教科書レベルの基礎から入試レベルへと実力を引き上げるための問題集です。

教科書の内容は理解しているけれど、いきなり過去問には太刀打ちできない。そんな状態の受験生が多い中で、橋渡し問題集はちょうどその間のギャップを埋めてくれる存在。基礎と応用の間に入る問題を集中的に解くことで、入試問題に取り組むための土台が完成します。

ステップ2:合格問題集

橋渡し問題集を終えたら、次は「合格問題集」に進みます。これは入試レベルの実戦的な問題を扱う問題集で、志望校の出題傾向に近い問題を多く含んでいるもの。

ここで重要なのは、間違えた問題の解き直しを徹底すること。一度解いて終わりにするのではなく、なぜ間違えたのかを分析し、同じタイプの問題で二度とミスしない状態を作るのが目的です。

ステップ3:過去問演習

最後のステップが過去問演習。受験校が1校から2校に絞れていれば、過去問を何年分も繰り返し解く余裕が生まれます。

過去問演習のポイントは、時間配分と解く順番まで含めた実戦練習をすること。「過去問を解く」だけではなく「本番と同じ条件で解く」ことで、試験当日に実力を発揮できる状態を作り上げていくのです。

受験校を絞ったからこそ、このステップ3に十分な時間を割ける。逆にいえば、受験校が多すぎると過去問演習の時間が確保できず、対策が中途半端に終わるリスクが高まるということ。受験校数の判断と学習計画は、表裏一体の関係にあります。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 大学受験で10校以上受けるのは多すぎますか?

一概に多すぎるとはいえませんが、偏差値が±5以内の大学を10校受けるのは非効率です。過去問対策が分散し、どの大学にも十分な準備ができなくなる可能性が高い。偏差値が5以上上回る安全校を含めて10校なら問題ありませんが、チャレンジ校や実力相応校が大半を占めるなら受験校を絞ることを検討してください。

Q2. 安全校は何校受ければ安心ですか?

安全校は1校から2校で十分でしょう。共通テスト利用入試で確保できるなら、個別試験を受ける必要がないケースもあります。大切なのは、安全校に時間をかけすぎず、実力相応校やチャレンジ校の対策に集中すること。安全校を増やしすぎると、本命校の対策が手薄になります。

Q3. 同じ大学を複数日程で受けるのは有利ですか?

同じ大学を複数日程で受けると、出題傾向に慣れるという点ではメリットがあります。ただし、偏差値が±5以内の大学の場合、3回以上受けるよりも過去問を徹底的に演習する方が効果的です。竹内個別では、同じ大学は多くても2回から3回を上限とし、残りの時間を過去問演習に充てることを推奨しています。

Q4. 受験料の目安はどのくらいですか?

私立大学の受験料は1校あたり約30,000円から35,000円が一般的。7校受けると約21万円から24.5万円、共通テスト利用入試を含めるとさらに加算されます。国公立大学は共通テストの受験料が約18,000円、二次試験が約17,000円。受験校数が増えるほど費用も増加するため、経済面からも受験校は計画的に選びましょう。

Q5. 受験校を絞ると不安です。全落ちしませんか?

受験校を絞ること自体が全落ちのリスクを高めるわけではありません。むしろ、偏差値が拮抗している大学を多数受けて対策が分散する方が全落ちのリスクは高まる。竹内個別の方針では、偏差値差に基づいて安全校・実力相応校・チャレンジ校をバランスよく配分しつつ、各校の過去問対策を十分に行うことで、合格可能性を最大化しています。

Q6. 医学部志望ですが、私立医学部を受けないと不安です。

国公立医学部が第1志望であれば、私立を受けないことで直前期の時間を過去問演習に集中できます。経済的に私立も視野に入るなら1校から2校に絞るのが竹内個別の推奨方針。私立医学部を練習のために受験するよりも、過去問をもう1年分多く解く方が合格率の向上に直結するでしょう。

Q7. 受験校を決めるのは何月頃がベストですか?

最終的な受験校は高3の秋(10月から11月頃)に確定するのが一般的。ただし、志望校リストの大枠は高3の夏までに作成しておくとよいでしょう。秋の模試結果を見て、偏差値差の基準(+5以上か、±5以内か)に照らし合わせて最終調整するのがスムーズな流れです。

まとめ

大学受験で何校受けるかは、「平均が何校だから」ではなく、自分の偏差値と志望校の偏差値差で決めるのが正解。

この記事のポイントを振り返ります。

  • 全体の平均受験校数は5校から7校だが、状況に応じて変わる
  • 私立文系はチャレンジ校1校から2校・実力相応校2校から3校・安全校1校から2校が目安
  • 理系国公立は前期・後期 + 私立2校から3校で合計4校から6校
  • 医学部は基本的に私立は受けず、国公立に集中。受けるなら1校から2校
  • 偏差値差+5以上なら3校以上OK、±5以内なら1校から2校に絞る
  • 受験校が決まったら、橋渡し問題集 → 合格問題集 → 過去問の3ステップで対策を進める

受験校数は多ければよいものでもなく、少なければ不安というものでもありません。偏差値差という客観的な基準を使って判断し、決めた受験校に対して全力で準備を進めていきましょう。

「何校受けるべきか」が決まったら、次は具体的な学習計画。一人で計画を立てるのが難しいと感じたら、無料の参考書ロードマップを活用してみてください。

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著者:尾崎侑絃(岐阜大学医学部卒・医師)
監修:竹内壮志(名古屋大学工学部卒)

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