青チャートの使い方|レベルと終わらせる時期を塾講師が解説
青チャートは、大学受験の数学で最も使われている参考書のひとつです。しかし「分厚すぎて終わらない」「何周しても成績が上がらない」と悩んでいる人は少なくないでしょう。
この記事では、青チャートのレベルと受験における位置づけ、例題だけを最速で周回する正しい使い方、IA・IIB・IIIの攻略順、そしていつまでに終わらせるべきかのスケジュールを解説します。さらに「何周しても伸びない」原因と、その解決策まで踏み込みました。
読み終えたあとには、青チャートをどう使い、いつまでに何を終わらせ、次に何をやるかが明確になっているはずです。迷いをなくして、今日から手を動かしていきましょう。最後まで読めば、やるべきことが一本の線でつながるはずです。
この記事でわかること
- 青チャートのレベルと受験数学における位置づけ(3ステップカリキュラムとの対応)
- 例題だけを最速で周回する正しい使い方
- IA・IIB・IIIの攻略順と優先度
- いつまでに終わらせるかの開始時期別スケジュール
- 何周しても伸びない原因と「裏の思考回路」による解決策
青チャートのレベルと位置づけ|受験数学の中でどこにあるか

青チャートの難易度は「入試標準レベル」
青チャートは、教科書レベルの基礎がある程度固まった人が、入試標準レベルの問題を一通り解けるようにするための参考書です。偏差値の目安でいえば、50前後から使い始めて65前後まで到達できるレンジにあたります。
チャート式には白・黄・青・赤の4色がありますが、青チャートは上から2番目の難易度です。白チャートが教科書の基本確認、黄チャートが教科書〜入試基礎、青チャートが入試基礎〜入試標準、赤チャートが入試標準〜難関レベルという位置づけになります。
基礎が抜けている状態でいきなり青チャートに手を出すと、解説を読んでも理解できず挫折しやすくなるでしょう。逆に、教科書レベルが固まっていれば十分に取り組める難易度です。自分のレベルに合った色を選ぶことが、チャート式を使いこなす第一歩といえます。
▶ 関連記事:チャート式の色別レベルと選び方|正しい使い方を塾講師が解説
3ステップカリキュラムでの位置づけ
竹内個別では、大学受験の数学を3ステップで考えています。
STEP 1「基礎問題集」 教科書レベルの計算力・公式の理解を固める段階です。黄チャートやFocus Goldの星1〜2が該当します。ここで「なぜこの公式が成り立つのか」を理解しておくことが、STEP 2以降のスピードに直結します。
STEP 2「合格問題集」 入試標準レベルの問題を一通り解けるようにする段階。ここが青チャートの位置づけです。入試で頻出のパターンを網羅し、「見たことがある問題」を増やしていく工程にあたります。
STEP 3「仕上げ問題集」 志望校レベルの実戦力を磨く段階です。「やさしい理系数学」「文系数学の良問プラチカ」「大学への数学 新数学演習272」などが該当します。青チャートで身につけた解法を、初見の問題に応用する力を鍛える段階といえるでしょう。
推奨ルートは黄チャート → 青チャート → 272(または志望校レベルの問題集)。奇を衒ったことをせず、王道のルートを最速で完走することが合否を分けます。
学校で青チャートが配られている人は、そのまま使えば問題ありません。Focus Goldが配られた人はFocus Goldで代替可能。わざわざ買い替える必要はないでしょう。参考書選びに時間をかけるよりも、手元の1冊を完走する方がはるかに重要です。
▶ 関連記事:大学受験 数学参考書ルート|レベル別おすすめと進め方
青チャートの正しい使い方|例題周回メソッド

ステップ1:例題だけを最速で1周する
青チャートの正しい使い方で最も大切なのは、例題だけを最速で1周することです。練習問題やExercisesに手を出してはいけません。
理由は明確で、青チャートは1冊あたり約300題の例題が収録されています。IA・IIB・IIIの3冊で合計約900題。練習問題まで含めると膨大な量になり、完走できずに受験を迎えてしまう人が非常に多いからです。
具体的な手順は以下のとおりです。
- 例題の問題文を読み、2分以内に方針が浮かばなければ解説を読む
- 解説を読んで理解する(「なぜその解法なのか」を考えながら)
- 解説を閉じて、自力で最後まで解き直す
- 解けた問題には○、解けなかった問題には×の印をつける
- 次の例題に進む
1題あたりの目安は10〜15分。「考え込む」のではなく「わからなければすぐ解説を見る」のがポイントです。1日10題ペースなら、IA(約150題)は15日で1周できます。完璧を目指す必要はなく、まず全範囲を見渡すことが最優先。
ここで陥りがちな失敗が「1題ずつ完璧にしてから次に進む」やり方です。1題に30分以上かけていると、1冊を終えるのに半年以上かかってしまいます。スピード感を持って回すことを常に意識してください。
もうひとつ注意したいのが、ノートの取り方。青チャートの解説をそのまま丁寧に書き写す人がいますが、これは時間の浪費になりやすいもの。解き直しの際は計算用紙に手早く書き、○×の印をつけることに集中しましょう。
ステップ2:×印の問題だけを周回する
1周目が終わったら、×印がついた問題だけを2周目で解き直します。ここでも同じく、2分考えて方針が出なければ解説を確認し、自力で解き直すサイクルを繰り返しましょう。
2周目で解けた問題は○に変更。解けなかった問題は×のまま残して3周目へ進みます。こうすることで、周回ごとに取り組む問題数が減り、苦手な問題に集中できる仕組みになります。
具体的な数字の目安を示すと、1周目で×がつく割合は平均して40〜60%程度。2周目で半分が○に変わり、3周目でさらに半分が○になるイメージです。3周目が終わった時点で×が残っている問題が全体の10%以下になっていれば順調といえるでしょう。
それ以上残っている場合は、基礎に穴がある可能性が高いため、黄チャートに戻ることも検討してください。無理に青チャートを続けるよりも、基礎を固め直した方が結果的に速く進めます。
ステップ3:完走速度が合否を分ける
青チャートの使い方で見落とされがちなのが、完走速度の重要性です。丁寧にゆっくり進めるよりも、多少粗くても速く1周する方が成績は伸びやすいといえます。
その理由は、数学は「全範囲を見渡す → 弱点を潰す → 精度を上げる」の順で伸びる科目だからです。1つの分野を完璧にしてから次に進むやり方では、後半の分野に手が回らないまま入試を迎えてしまうリスクがあります。
特に数学IIIまで必要な理系受験生にとって、このリスクは深刻なもの。IAを完璧にしてからIIBに入り、IIBを完璧にしてからIIIに入る、という進め方をしていると、IIIに着手する頃にはもう秋になっているケースが珍しくありません。
偏差値40台から東京学芸大に合格したSくんも、確認テストの積み重ねで基礎を高速に回し、全範囲を早期に完走したことが合格の鍵でした。「速く回す」ことは手抜きではなく、戦略的な判断です。
IA・IIB・IIIの攻略順と優先度

基本の攻略順:IA → IIB → III
青チャートの攻略順は、原則としてIA → IIB → IIIの順番です。学校の進度と合わせるのが最も効率的でしょう。
ただし、すでに高3や浪人生でIAが終わっている場合は、IIBから着手して構いません。大切なのは「今の自分が最も弱い分野から始める」ことではなく、「入試に間に合うように全範囲を完走する」ことです。
科目別の優先度と注意点
数学IA(最優先) 全ての土台になる分野です。二次関数・場合の数と確率・三角比は、IIBやIIIでも繰り返し使う基礎概念。ここが曖昧だと、IIB以降で必ず詰まります。最優先で固めましょう。
特に二次関数は「関数の扱い方」そのものを学ぶ分野であり、IIBの三角関数・指数対数関数・微分積分のすべてに直結します。「二次関数くらいわかっている」と思っていても、場合分けや最大最小の処理でつまずく人は多いもの。ここを甘く見ないことが重要です。
数学IIB(次に着手) 微分積分・三角関数・ベクトルなど、入試頻出の分野が集中しています。IAに比べて計算量が格段に増えるため、計算スピードの強化も意識してください。
IIBは「量」が壁になりやすい科目です。青チャートIIBの例題数はIAより多く、1周するだけでも時間がかかります。だからこそ、例題だけに絞って速く回す戦略が効いてきます。
また、数列とベクトルは文系・理系を問わず入試での配点が大きい分野。苦手意識がある場合は、IAが完走した段階で先にこの2分野だけ手をつけておくのも有効な戦略です。
数学III(理系のみ・最後に着手) 極限・微積分(III)・複素数平面が中心。理系受験生にとって配点が大きい分野ですが、現役生が最も取りきれないのがこの数学IIIです。
学校の授業進度が遅く、高3の秋になってようやくIIIに入る高校も珍しくありません。その結果、青チャートのIIIを1周もできないまま入試を迎える受験生が大量に出ます。高校の進度に任せていると間に合わない可能性があるため、夏休みに先取りで進めるなどの対策が必要になるでしょう。
逆にいえば、浪人生はここを完走するだけで現役生に大きな差をつけられるということ。浪人生にとって数学IIIは最大のアドバンテージになります。
青チャートをいつまでに終わらせるか|開始時期別スケジュール

理想のスケジュール
青チャートの完走時期は、志望校レベルや入試日程によって異なりますが、理想は高3の夏休み終了時点(9月末)までに全範囲を完走すること。
これは、10月以降を過去問演習とSTEP 3の仕上げ問題集に充てるためです。STEP 2の青チャートが9月末に終わっていれば、過去問演習に3〜4か月確保でき、余裕を持って仕上げられるでしょう。
9月末という期限は「間に合えばいい」のではなく、「ここまでに終わっていないと過去問に十分な時間が取れない」というデッドラインです。スケジュールを立てる際は、この期限から逆算して日々のペースを決めてください。
なお、文系で数学IAIIBのみ必要な場合は、8月末を完走目標にするのが理想的。理系よりも1か月早く過去問に入れるため、二次試験対策に余裕が生まれます。
▶ 関連記事:勉強計画の立て方|入試日から逆算する5ステップで合格をつかむ方法
開始時期別の目安スケジュール
高2の春から始める場合(最も理想的)
| 時期 | 取り組む内容 |
|---|---|
| 高2春〜夏 | 青チャートIA 1周目 + ×印の周回 |
| 高2秋〜冬 | 青チャートIIB 1周目 + ×印の周回 |
| 高3春〜夏 | 青チャートIII 1周目 + ×印の周回(理系) |
| 高3・9月末 | 全範囲完走 → STEP 3へ移行 |
高2から始めれば、各冊に4〜5か月をかけられるため、1日5〜8題のペースでも十分に間に合います。部活との両立も現実的なスケジュール。平日は5題、週末にまとめて10題というペース配分でも無理なく進められるでしょう。早期着手の最大のメリットは、高3の時間を過去問演習と弱点補強に集中できること。これだけで合格可能性は大きく変わります。
高3の春から始める場合
| 時期 | 取り組む内容 |
|---|---|
| 4〜5月 | 青チャートIA 1周目(1日10〜15題ペース) |
| 6〜7月 | 青チャートIIB 1周目 |
| 8月(夏休み) | 青チャートIII 1周目(理系)+ IA・IIBの×印周回 |
| 9月 | III周回 + 全体の仕上げ |
高3からだとかなりタイトになります。1日10〜15題のペースが必要で、部活と両立する場合は朝の時間を活用するなどの工夫が求められるでしょう。夏休みの使い方がそのまま合否に直結する、と考えて間違いありません。夏休みは1日8時間以上の勉強時間を確保し、そのうち少なくとも2時間を青チャートに充てるのが目安です。
浪人生の場合
| 時期 | 取り組む内容 |
|---|---|
| 4〜5月 | IA・IIBの弱点分野を集中周回 |
| 6〜7月 | 青チャートIII 完走(現役で手薄だった範囲を重点的に) |
| 8月 | 全範囲の×印を潰し切る |
| 9月〜 | STEP 3 + 過去問演習へ移行 |
浪人生の強みは、IA・IIBが一度は終わっていること。弱点分野だけを高速で回し、夏までにIIIを完走するのが最短ルート。特に数学IIIは、現役時に十分な演習ができなかった人が多いため、ここを徹底的にやり込むだけで大きなアドバンテージになります。
数学の偏差値42から62まで伸ばして岐阜大学看護学部に合格しためいさんも、計画管理を導入して優先順位を明確にしたことで、限られた時間で一気に成績を上げました。「何を」「いつまでに」「どの順番で」やるかを明確にすることが、青チャートを完走する最大のコツです。
「何周しても伸びない」を解決する裏の思考回路

なぜ何周しても成績が上がらないのか
「青チャートを3周したのに模試で解けない」。これは受験生から最もよく聞く悩みのひとつです。原因は明確で、解説の丸暗記やパターン暗記に陥っているからです。
青チャートの解説を読んで「なるほど」と思い、手順を覚えて次に進む。一見すると勉強しているように見えますが、これは「理解した」のではなく「手順を記憶した」だけの状態。初見の問題で「なぜその解法を使うのか」が判断できないため、模試や入試本番で手が止まってしまいます。
この問題の厄介なところは、本人が気づきにくいことです。周回を重ねるたびに「解ける問題が増えた」と感じるので、実力がついていると錯覚してしまいます。しかし実際には「見たことがある問題を思い出しているだけ」であり、少し条件を変えられると途端に手が動かなくなるのです。
これは、料理のレシピを丸暗記しているのと同じようなもの。レシピ通りに作れても、材料が変わった途端に対応できなくなる状態と似ています。「なぜこの調味料を入れるのか」を理解していなければ、応用は利かないでしょう。
しかもこの問題は、表面化するのが模試や入試本番という手遅れになりやすい場面。「何周もしたのに伸びない」と気づいてからでは、残り時間が足りないケースも少なくありません。
竹内個別の「裏の思考回路」メソッド
この問題に対する解決策が、竹内個別で指導している「裏の思考回路」メソッドです。解説の裏側にある「なぜその解き方を思いついたのか」という思考プロセスを徹底的に掘り下げます。
Step 1:裏の思考回路を知る 「なぜこの公式を使うのか?」「問題文のどの条件がヒントになっているのか?」「ほかの解法ではなくこの方法を選んだ前提条件は?」を、講師と一緒に深掘りしていきます。青チャートの解説には「こう解く」は書いてあっても「なぜこう解くのか」は明記されていないことが多いもの。この裏側を言語化することが第一歩です。
Step 2:自力で解く 理解したら、解説を見ずに自力で解き直します。「理解できた」と「自分で解ける」はまったく別物。このギャップを埋めるのがStep 2の役割です。手が止まったポイントが、まさに自分の弱点になります。
Step 3:人に説明する 最後に、なぜその解法を選んだのかを人に説明します。ラーニングピラミッドの研究では、人に教えることで定着率が約90%に達するとされています。竹内個別では、講師が生徒に「この問題、どうやって解いたか説明して」と問いかけることで、このステップを授業内に組み込んでいます。
「説明できる」ということは「本当に理解している」ということ。逆に説明しようとして詰まるポイントがあれば、そこがまだ理解しきれていない箇所だとわかります。
独学で勉強している人は、友人や家族に説明するのでも効果があります。ただし「なぜその方法を使うのか」を正確にフィードバックしてくれる相手がいるかどうかで、効果に大きな差が出ることは知っておいてください。間違った理解のまま「説明できた」と思い込んでしまうと、逆効果になりかねないからです。
数学で1桁の点数から大逆転したなのさんも、ただ解法を覚えるのではなく、思考プロセスを言語化するトレーニングを繰り返したことで飛躍的に成績が伸びました。
青チャートの前後に何をやるか

青チャートの前にやるべきこと
青チャートに入る前に、教科書レベルの基礎が固まっていることが前提です。具体的には、以下の状態を目安にしてください。
- 教科書の章末問題が8割以上解ける
- 黄チャートの例題が7割以上解ける(取り組み済みの場合)
- 基本的な公式を「なぜそうなるか」まで説明できる
これらが怪しい場合は、青チャートの前に黄チャートで基礎を固めることを推奨します。基礎が抜けた状態で青チャートに取り組むと、1題ごとに解説を読む時間が増え、周回速度が大幅に落ちてしまうからです。
「早く青チャートに入りたい」という気持ちはわかりますが、基礎の穴を放置したまま先に進んでも効率は上がりません。黄チャートを1〜2か月で高速周回してから青チャートに入った方が、トータルの到達点は高くなるでしょう。
青チャートの後にやるべきこと
青チャートを完走したら、STEP 3の仕上げ問題集に移行します。志望校のレベルに応じて、以下のような選択肢があります。
難関国公立・早慶レベル 「大学への数学 新数学演習272」や「やさしい理系数学」で、入試本番レベルの思考力を鍛えます。竹内個別の推奨ルートでは、青チャートの次は272に進むのがベストな流れです。272は問題数が絞られているため、短期間で実戦力を引き上げられるのが特徴。
中堅国公立・MARCHレベル 「文系数学の良問プラチカ」や「理系数学の良問プラチカ」が適しています。青チャートの知識を入試形式に変換する練習として最適です。
共通テスト重視の場合 共通テスト形式の問題集(駿台・河合塾の実戦問題集など)で、時間配分と形式に慣れることが優先。青チャートの知識があれば、共通テスト対策は比較的スムーズに進められるでしょう。
どのルートでも、過去問演習は遅くとも10月には始めたいところ。そのためにも、青チャートの完走時期は9月末が目安になります。
注意してほしいのは、STEP 3に進む際に「青チャートを完璧にしてから」と思わないこと。×印が10%以下になった時点で次に進んで構いません。残った苦手分野はSTEP 3の演習中に並行して潰す方が、実戦的な力がつきやすいからです。
▶ 関連記事:大学受験の勉強法を総まとめ|合格者が実践した科目別・時期別戦略
青チャートが合わない人の判断基準
こんな人は黄チャートに戻るべき
青チャートが合わないと感じたら、無理に続けるよりも黄チャートに戻った方が結果的に近道になるケースがあります。以下のチェックリストに2つ以上当てはまる場合は、レベルを下げることを検討してください。
- 例題の解説を読んでも「何をしているのか」がわからないことが3割以上ある
- 1周目の×印が7割を超えている
- 1題に30分以上かかることが頻繁にある
- IAの二次関数・三角比の基本問題でつまずく
黄チャートに戻ることは後退ではありません。基礎が固まった状態で青チャートに再挑戦すれば、1周目の速度が格段に上がります。結果として、遠回りに見えて近道になることが多いのです。
「周りは青チャートを使っているのに自分だけ黄チャートに戻るのは不安」と感じるかもしれません。しかし受験の結果を決めるのは「何を使ったか」ではなく「どこまで定着させたか」。自分のレベルに合った問題集を完走する方が、合格には確実に近づけます。
数学で1桁の点数から大逆転したなのさんのように、基礎レベルから着実に積み上げて大きく伸びた例は少なくありません。大切なのは「今の自分に合ったレベルから始める」という判断力です。
青チャートの代わりに使える参考書
学校でFocus Gold(FG)が配られている場合は、FGで代替して構いません。青チャートとFocus Goldのカバー範囲はほぼ同じで、到達レベルにも大きな差はないからです。
「基礎問題精講 → 標準問題精講」のルートも選択肢のひとつですが、青チャートやFGに比べると網羅性がやや劣ります。網羅系の問題集を1冊仕上げたい場合は、チャート式かFocus Goldを選ぶのが無難でしょう。
大切なのは「どの参考書を使うか」よりも「1冊を完走できるか」。学校で配られたものをそのまま使うのが、最も効率的な選択です。
ただし、どの参考書を使うにしても「自分に合ったスケジュールで計画を管理する」ことが最終的な成果を左右します。参考書の選定に迷っている時間があるなら、手元の1冊を開いて例題を解き始める方がはるかに生産的でしょう。
FAQ
Q. 青チャートは例題だけでいいですか?
A. 受験対策としては例題だけで十分です。練習問題やExercisesまで手を出すと、量が膨大になり完走できないリスクが高まります。例題を3周して×印を潰し切ることを最優先にしてください。演習量はSTEP 3の仕上げ問題集で補えます。
Q. 青チャートと赤チャートの違いは何ですか?
A. 赤チャートは青チャートより難度が高く、東大・京大・医学部など最難関を目指す人向けです。ほとんどの受験生にとって、青チャートで入試標準レベルは十分にカバーできます。赤チャートに手を出すくらいなら、青チャート完走後に志望校レベルの問題集へ進む方が効率的でしょう。
Q. 青チャートは何周すればいいですか?
A. 目安は3周です。1周目で全例題を解き、2周目で×印の問題だけを解き直し、3周目で残った×印を潰します。3周目終了時点で×が10%以下になっていれば、次のステップに進んで問題ありません。ただし「周回数」よりも「×印を潰し切ったかどうか」の方が重要です。
Q. 青チャートをいつまでに終わらせるべきですか?
A. 理想は高3の9月末までに全範囲を完走すること。10月以降を過去問演習とSTEP 3の仕上げに充てるためです。高2から始めれば1日5〜8題ペースで間に合いますが、高3春からだと1日10〜15題が必要になります。
Q. 青チャートとFocus Gold、どちらを使うべきですか?
A. 学校で配られた方を使えば問題ありません。青チャートとFocus Goldのカバー範囲・到達レベルはほぼ同じです。わざわざ買い替える必要はなく、手元にある1冊を完走することが最も大切です。
Q. 数学IIIの青チャートが終わりません。どうすればいいですか?
A. 現役生が数学IIIを取りきれないのはよくある課題です。学校の進度が遅い場合は、夏休みに先取りで進めてください。全範囲の完走が難しい場合でも、頻出分野(微積分・極限)に絞って優先的に取り組むことで得点力を維持できます。複素数平面は出題頻度が大学によって大きく異なるため、志望校の過去問を確認したうえで優先度を判断してください。
Q. 何周しても模試の点数が上がりません。原因は何ですか?
A. 解説の丸暗記やパターン暗記に陥っている可能性が高いです。「なぜその解法を選ぶのか」という思考プロセスを理解せず、手順だけを覚えている状態では初見の問題に対応できません。1題ごとに「なぜこの方法を使うのか」を言語化するトレーニングを取り入れてください。独学で限界を感じたら、思考プロセスを指導してくれる講師に相談することも検討しましょう。
まとめ
青チャートは、大学受験の数学において「入試標準レベルを完成させる」ための王道の参考書です。
正しい使い方のポイントを振り返りましょう。
- 例題だけを最速で1周し、×印の問題を周回で潰していく
- 攻略順はIA → IIB → IIIの順。数学IIIは現役生が最も取りきれない分野
- 完走目標は高3の9月末まで。そこから過去問演習に移行する
- 推奨ルートは黄チャート → 青チャート → 272。王道を最速で走り切ることが合否を分ける
青チャートが合わないと感じたら、黄チャートに戻ることも選択肢のひとつ。基礎を固め直した方が、結果的に近道になることは多いものです。
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ここまでの内容を実践すれば、青チャートの使い方で迷うことはなくなるはずです。
でも、もしあなたが「何周してもなぜか伸びない」「パターンは覚えたのに模試になると解けない」と感じているなら、それは独学では気づきにくい落とし穴にはまっている可能性があります。
青チャートの解説には「答え」は書いてあっても、「なぜその解き方を思いつくのか」は書かれていません。この裏の思考回路を身につけない限り、何周しても入試本番で同じ壁にぶつかり続けるでしょう。
竹内個別の「裏の思考回路」コースでは、解法の裏側にある思考プロセスを徹底的に指導し、「理解した」を「自分で解ける」に変えていきます。オーダーメイドのカリキュラムで、あなたの弱点に合わせた最短ルートを設計します。
著者: 竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修: 竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)

