基礎英文問題精講のレベルと使い方|入門70との違いを塾講師が解説
基礎英文問題精講を買おうか迷っている方、学校で配られたけど使い方がわからない方へ。この記事を読めば、自分に合う参考書かどうかの判断基準と、正しい使い方が明確になります。
結論から言うと、竹内個別では英文解釈は入門英文解釈の技術70で十分と考えています。ただし、学校で配られた場合は買い替える必要はありません。そのまま使えばOKです。
この記事では、基礎英文問題精講のレベル感、入門70との違い、使う場合の正しい勉強法、終えた後のルートまで一気に解説します。
基礎英文問題精講のレベルと特徴|「基礎」だが初心者向けではない
「基礎」という名前を見て初心者向けだと思った方は注意が必要です。基礎英文問題精講は、偏差値55〜65程度の受験生を対象にした参考書で、英語が苦手な人がいきなり取り組むべきものではありません。
共通テストで安定して7割以上取れる力がないと、解説を読んでも理解が追いつかないでしょう。
基礎英文問題精講の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象レベル | 偏差値55〜65(共通テスト7割以上が前提) |
| 構成 | 構文編40問 + 文脈編30問 + 応用問題編20問(例題+練習で約120問) |
| 付属教材 | 別冊SVOC構造解析、音源(無料DL可) |
| 対象志望校 | GMARCH・関関同立・中堅国公立が中心。早慶・旧帝大の基礎構築用にも使える |
| 完成目安 | 2〜3ヶ月 |
名前に「基礎」と入っている参考書が実は難しい、というのは大学受験あるあるです。料理で言えば、「基礎」と書いてあるのにフランス料理のフルコースの作り方が載っているようなもの。まずは目玉焼きから始めましょう、というのがこの記事の趣旨です。
偏差値50未満の方がこの参考書を使うと、解説を読むだけで時間が過ぎていきます。これは竹内個別で「趣味の時間」と呼んでいる状態で、勉強しているのに点数が伸びない典型的なパターンです。
実際に英語偏差値36から60まで伸ばしためいさんも、最初から難しい参考書を使っていたわけではありません。自分のレベルに合った教材を正しい順番で進めたからこそ、偏差値が24も上がったのです。
入門英文解釈の技術70との比較|どちらを選ぶべきか

基礎英文問題精講と入門英文解釈の技術70(以下、入門70)は、どちらも英文解釈の参考書ですが、レベルと目的が異なります。以下の比較表で整理します。
比較表
| 項目 | 入門英文解釈の技術70 | 基礎英文問題精講 |
|---|---|---|
| 対象レベル | 偏差値45〜60 | 偏差値55〜65 |
| 問題数 | 140問 | 約120問(例題+練習) |
| 内容の特徴 | SVOCの基礎を集中的に鍛える | より複雑な構文+文脈理解 |
| 完成までの期間 | 1〜2ヶ月 | 2〜3ヶ月 |
| 難易度 | 標準 | やや高い |
竹内個別の見解:入門70で十分
竹内個別では、英文解釈は入門70で十分という方針を取っています。理由は3つあります。
1. 問題数が絞られていて、高い完成度を作りやすい
入門70は名前の通り70テーマに絞られています。1〜2ヶ月で「完璧にした」と言い切れる状態を作りやすい。一方、基礎英文問題精講は問題数が多く、中途半端な仕上がりになるリスクがあります。
2. 解釈を極めても点数は伸びない
英文解釈はあくまで「サプリメント」です。栄養ドリンクを10本飲んでも、食事をしなければ体は動きません。同じように、解釈の参考書を2冊も3冊もやっても、長文演習をしなければ得点は上がらないのです。
3. 入門70のあとは長文読解に進むのが最短ルート
入門70で基本的なSVOCの振り方を身につけたら、すぐに長文読解に移る方が得点に直結します。基礎英文問題精講まで手を出す必要があるのはごく一部の受験生だけです。
偏差値49から英検2級に合格したHitomiさんも、解釈に長い時間をかけたのではなく、基礎を固めて実践演習に進む流れで結果を出しています。
それでも基礎英文問題精講を使うべき人
以下に当てはまる場合は、基礎英文問題精講を使う価値があります。
- 学校で配られた(わざわざ買い替える必要はない)
- 入門70を完璧に仕上げたうえで、早慶・旧帝大レベルの英文でまだ構文が取れない箇所がある
- 長文演習に入ったが、構文の複雑さが原因で読めない文がある
逆に言えば、上記に当てはまらないなら入門70だけで次のステップに進んでください。
基礎英文問題精講を使う場合の正しい使い方

学校で配られた、あるいは上記の条件に当てはまって使うことにした方向けに、効果を最大化する使い方を解説します。
ステップ1:構文編を最優先にする
基礎英文問題精講は「構文編」「文脈編」「応用問題編」の3部構成ですが、構文編40問に集中してください。文脈編・応用問題編は余力があれば取り組む程度で構いません。
多くの受験生は全部やろうとして中途半端になります。構文編だけを完璧にする方が、はるかに実力がつきます。
ステップ2:例題に集中し、練習問題は飛ばす
例題と練習問題の両方をやろうとすると、時間がかかりすぎます。例題だけに集中しましょう。練習問題は例題と似た構文の確認用なので、例題が理解できていれば不要です。
ステップ3:SVOCを自分で振る
これが最も重要なポイントです。英文を見たら、まず自分でSVOCを振る。別冊のSVOC構造解析と照らし合わせて、合っているかチェックする。この作業が英文解釈の核心です。
やってはいけないのは、いきなり和訳を書くこと。和訳はSVOCが正しく振れていれば自然とできるものです。SVOCの識別だけに集中してください。入門70と全く同じ考え方になります。
ステップ4:のめり込みすぎない
基礎英文問題精講は構文の解説が丁寧で、読み物としても面白い参考書です。しかし、解釈に時間をかけすぎるのは「趣味の時間」になります。
構文編の例題40問を2〜3周して、SVOCが振れるようになったら、すぐに長文読解に進みましょう。完璧主義にならないことが大事です。
基礎英文問題精講を終えた後のルート
基礎英文問題精講(または入門70)を終えたら、次は長文読解の演習に入ります。
英語学習には絶対に守るべき順番があります。
単語 → 文法 → 解釈 → 長文
この順番を飛ばすと、いくら勉強しても点数が伸びません。詳しい順番は大学受験英語の勉強法と正しい順番の記事で解説しています。
解釈を終えた段階は、この4ステップの3番目が完了した状態です。ここから長文演習に入ることで、初めて模試や入試の点数が動き始めます。
長文が読めない原因は、実は解釈力不足だけではありません。語彙力や文法の穴が原因であることも多いです。英語の長文が読めない原因と対策の記事も併せて確認してみてください。
また、解釈の前段階である単語・文法がまだ不安な方は、以下の記事が参考になります。
英語の勉強全体の流れを俯瞰したい方は、大学受験の勉強法まとめをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 基礎英文問題精講は初心者でも使えますか?
使えません。共通テストで安定して7割以上取れる力が前提です。偏差値50未満の方は、まず単語・文法を固めてから入門70に取り組みましょう。いきなり基礎英文問題精講を使うと、解説を読むだけで時間が過ぎる「趣味の時間」になってしまいます。
Q2. 入門70と基礎英文問題精講の両方をやるべきですか?
基本的には不要です。入門70を完璧に仕上げたら長文読解に進む方が得点に直結します。両方やるのは、早慶・旧帝大志望で、入門70を終えてもまだ構文が取れない英文がある場合に限ります。
Q3. 学校で基礎英文問題精講を配られました。入門70に買い替えるべきですか?
買い替える必要はありません。学校で配られたなら、そのまま基礎英文問題精講を使いましょう。この記事で紹介した使い方(構文編の例題に集中、SVOCを振る)を実践すれば、十分に力がつきます。
Q4. 和訳は書いた方がいいですか?
書かなくて大丈夫です。英文解釈の目的はSVOCの識別力を鍛えることであり、和訳の練習ではありません。SVOCを正しく振れていれば、和訳は自然とできるようになります。和訳を書く時間があるなら、その分SVOCの振り直しに使ってください。
Q5. 音源はどう使えばいいですか?
基礎英文問題精講には無料DLできる音源が付いています。構文編の例題を一通り終えた後、復習として音源を聴きながら英文を目で追うのが効果的です。ただし、音源の活用はあくまで補助的なもの。SVOCを振る練習が最優先です。
Q6. 文脈編と応用問題編はやらなくていいのですか?
構文編を完璧に仕上げた上で、まだ時間に余裕がある場合のみ取り組んでください。多くの受験生にとっては、文脈編・応用問題編に時間を使うより、長文読解の演習に進む方が点数に直結します。
Q7. 基礎英文問題精講の次にやるべき参考書は?
基礎英文問題精講の次は、解釈の参考書ではなく長文読解の問題集に進んでください。解釈→解釈→解釈と進むのは遠回りです。英語の力は長文を大量に読むことで初めて得点力に変わります。
まとめ
基礎英文問題精講は「基礎」という名前に反して、偏差値55〜65向けの中上級参考書です。
この記事のポイントを整理します。
- 共通テスト7割以上が前提。初心者がいきなり使うのはNG
- 竹内個別の方針では、英文解釈は入門70で十分。基礎英文問題精講まで必要なのはごく一部
- 学校で配られた場合は買い替え不要。そのまま使えばOK
- 使うなら構文編の例題に集中し、SVOCを自分で振る練習を徹底する
- 解釈を終えたら、すぐに長文読解に進む。のめり込みすぎない
英語の成績を伸ばすには、解釈だけでなく単語→文法→解釈→長文という正しい順番を守ることが欠かせません。英語偏差値36から60まで伸ばしためいさんや偏差値49から英検2級に合格したHitomiさんのように、正しい順番で勉強すれば、確実に結果はついてきます。
竹内個別では、一人ひとりの現状と志望校に合わせて、どの参考書をどの順番で使うかを個別にプランニングしています。実績者との対談も参考にしてみてください。
著者: 尾崎侑絃(岐阜大学医学部卒・医師)|監修: 竹内壮志(名古屋大学工学部卒)

