フォーカスゴールドのレベルと使い方|青チャートとの違いも解説
フォーカスゴールドを学校で配られたけれど、レベルや使い方がよくわからない。青チャートの方がいいのではないか。そんな悩みを持つ高校生は多いでしょう。
結論から言うと、学校で配られたフォーカスゴールドをそのまま使えばOKです。大事なのは「どの参考書を選ぶか」ではなく「正しい順番で完走すること」。この記事では、フォーカスゴールドのレベル・星別の使い方・青チャートとの違い・完走後のルートまで全て解説します。
読み終える頃には、迷いなくフォーカスゴールドに取りかかれるはずです。
フォーカスゴールドのレベルと特徴

対象レベルと到達点
フォーカスゴールド(以下FG)は、啓林館が発行する網羅系の数学参考書です。教科書レベルから難関大入試レベルまで1冊でカバーしており、学校採用が年々増えています。
到達点は共通テスト〜旧帝大・早慶レベル。1冊を完走すれば、入試に必要な解法パターンはほぼ網羅できます。東大・京大・医学部を目指す場合でも、FG完走後に過去問演習へ進む王道ルートで十分に戦えるでしょう。
星レベルの意味
FGの問題には星(★)でレベルが振られています。
| 星レベル | 難易度の目安 | 対応する入試レベル |
|---|---|---|
| ★1 | 教科書の例題〜章末問題 | 共通テスト基礎 |
| ★2 | 教科書章末〜入試基礎 | 共通テスト〜中堅大 |
| ★3 | 入試標準 | 地方国公立〜GMARCH |
| ★4 | 入試発展 | 旧帝大・早慶 |
★1〜2が基礎固め、★3〜4が実戦力の養成という位置づけです。いきなり★4に手を出すのではなく、段階を踏むことが完走のコツになります。
FGの特徴:解説の丁寧さ
FGは解説が丁寧で、途中式の省略が少ない傾向があります。「解説を読んでもどうしてその変形をするのかわからない」という経験がある人にとって、FGの方が独学で進めやすいでしょう。
一方で、問題数が多いため「全部やろうとして途中で挫折する」パターンも目立ちます。後述する星レベル別の使い方を意識してください。
フォーカスゴールド vs 青チャート|比較表付き

「フォーカスゴールドと青チャートどちらがいいか」は、数学の参考書選びで最も多い質問の一つです。
比較表
| 項目 | フォーカスゴールド | 青チャート |
|---|---|---|
| 出版社 | 啓林館 | 数研出版 |
| 問題数(数学IA) | 約900問 | 約1,000問 |
| レベル範囲 | 教科書〜難関大 | 教科書〜難関大 |
| 解説の特徴 | 途中式が丁寧、図解多め | 簡潔で要点重視 |
| 到達点 | 旧帝大・早慶レベル | 旧帝大・早慶レベル |
| 学校採用率 | 増加傾向 | トップシェア |
| 独学のしやすさ | やや進めやすい | 解説が合わないと停滞しやすい |
結論:到達点は同じ。配られた方を使えばいい
表を見ると、レベル範囲も到達点もほぼ同じです。完走後に解ける問題のレベルに差はありません。
「FGの方が解説が丁寧」という違いはありますが、それも好みの範囲。学校で配られた方をそのまま使うのが最も効率的です。わざわざ買い直す必要はありません。
チャート式の色ごとのレベルや選び方を詳しく知りたい場合は、チャート式の色別レベルと選び方も参考にしてください。
大事なのは「どちらを使うか」で悩む時間を減らし、1日でも早く完走に向けて動き出すこと。参考書の種類で合否が決まることはほぼありません。正しい順番で完走したかどうかが全てです。
フォーカスゴールドの正しい使い方|星レベル別2段階完走法

ここからが最も重要なパートです。FGは分厚いため、闇雲にページ1から解き始めると挫折します。星レベルで2段階に分け、計画的に完走しましょう。
第1段階:★1〜★2を完走する
まず★1と★2の問題だけに絞って、数学IA・IIB・IIIの全範囲を通します。目的は基礎の穴を残さないこと。
具体的な進め方は以下のとおりです。
1. 例題を読み、解法の流れを理解する
いきなり自力で解こうとせず、まず解説を読んで「なぜその解き方をするのか」を把握してください。
2. 解説を閉じて、自力で再現する
理解したら解説を閉じ、白紙の状態で解き直します。途中で手が止まったら、止まった箇所だけ確認して再挑戦。「何も見ずに最後まで書ける」状態がゴールです。
3. 間違えた問題に印をつけ、翌日に復習する
1回で解けた問題は飛ばし、間違えた問題だけを翌日に解き直します。2回連続で正解できたらその問題は卒業。
この方法なら、★1〜★2は2〜3か月で完走できます。受験勉強のスケジュールの立て方が不安な人は、勉強計画の立て方の記事も合わせて読んでおくとよいでしょう。
第2段階:★3〜★4を完走する
★1〜★2が終わったら、★3と★4に進みます。ここからが入試レベルの問題です。
進め方は第1段階と同じですが、1つだけ違うポイントがあります。それは「5分考えてわからなければ解説を読む」というルールを守ること。
★3〜★4の問題は、初見で解けなくて当然です。5分考えて方針が浮かばなければ、解説を読んで理解し、翌日に解き直す。このサイクルを繰り返してください。
「解けない自分はダメだ」と落ち込む必要はありません。むしろ、解けなかった問題こそ伸びしろです。
数学IIIは最後まで走りきれ
現役生にとって、数学IIIは最も取りきれない分野です。学校の進度が遅く、入試直前まで未習の範囲が残る生徒が珍しくありません。
だからこそ、数学IIIを完走するだけでライバルに差がつきます。FGの数学IIIは問題数が多くて気が遠くなりますが、ここを逃げずに走りきった人が受験本番で勝っています。
フォーカスゴールドの「次」に何をやるか
FGを完走したら、すぐに過去問に入るわけではありません。竹内個別では3ステップカリキュラムで合格まで導いています。
3ステップカリキュラム
ステップ1:橋渡し問題集(FG完走がここに該当)
FGで基礎〜標準レベルの解法を一通り身につけます。
ステップ2:合格問題集(272など)
FG完走後に取り組む実戦演習。志望校レベルの問題を時間を測って解き、得点力を鍛えます。数学の参考書ルート全体像は大学受験の数学参考書ロードマップで詳しく解説しています。
ステップ3:過去問演習
志望校の過去問を年度ごとに解き、合格点に届く実力を仕上げます。
推奨ルート
志望校別に、FG完走後のルートは次のようになります。
| 志望校レベル | 推奨ルート |
|---|---|
| 地方国公立・GMARCH | FG(★1〜★3)→ 過去問 |
| 旧帝大・早慶 | FG(★1〜★4)→ 272 → 過去問 |
| 東大・京大・医学部 | FG(★1〜★4)→ 272 → 過去問(+分野別強化) |
完走速度が合否を分ける
マラソンに例えるなら、FGは最初の30km地点までの走り込みにあたります。ここでペースを落とすと、残りの区間(272・過去問)に時間が足りなくなる。完走速度を上げることが、そのまま合格率の向上につながります。
気を衒った参考書に浮気せず、王道を愚直に完走するのが最短距離です。偏差値40台から東京学芸大に合格したSくんも、特別な参考書は使っていません。配られたものを正しい順番で完走しただけです。
大学受験全体の勉強法を俯瞰したい場合は、大学受験の勉強法まとめも参考にしてください。
「何周しても伸びない」を解決する裏の思考回路

FGを2周、3周と回しているのに模試の点数が伸びない。こんな悩みを抱える受験生は少なくありません。原因はほぼ1つに絞られます。
伸びない原因:解説の丸暗記
FGの例題と解説を何度も読み、解法パターンを暗記している。確かに同じ問題なら解けるようになったけれど、模試や入試で少し条件が変わると手が止まる。
これは「解き方」は覚えていても、「なぜその解き方を思いついたのか」が身についていない状態です。言い換えれば、解説の「表面」だけを暗記して、「裏側の思考プロセス」を理解していないということ。
裏の思考回路メソッド
竹内個別では、この問題を「裏の思考回路」メソッドで解決しています。
解説の1行目を読む前に、まず「この問題を見た瞬間、なぜその解法を選ぶのか」を言語化する。条件のどこに着目して、どんな判断で解法を決めたのか。その「判断の根拠」まで掘り下げて理解する方法です。
たとえば「この問題に絶対値が出てきたから場合分けする」という表面的な理解ではなく、「絶対値の中身の正負で式の形が変わるから、場合分けで全パターンを網羅する必要がある」と、判断の根拠まで理解する。
この思考回路が身につくと、初見の問題でも「条件からどの解法を選ぶべきか」を自分で判断できるようになります。
実際に伸びた生徒の事例
数学の偏差値42から62まで伸ばして岐阜大学看護学部に合格しためいさんも、最初は「解説を読めばわかるけど自力では解けない」状態でした。裏の思考回路を意識してからは、模試の得点が安定して伸びていきました。
数学が1桁点から大逆転したなのさんも同じです。パターン暗記から思考回路の理解に切り替えたことで、初見問題への対応力が一気に上がりました。
「自分も何周しても伸びない」と感じている人は、解法そのものではなく、解法を選んだ理由に目を向けてみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. フォーカスゴールドと青チャート、買い直した方がいいですか?
いいえ。学校で配られた方をそのまま使ってください。到達点はほぼ同じなので、買い直す時間とお金がもったいないです。FGでも青チャートでも、完走すれば同じ地点に到達できます。
Q2. フォーカスゴールドだけで旧帝大に受かりますか?
FGだけでは少し足りません。FG完走で基礎〜標準レベルはカバーできますが、旧帝大レベルの問題演習(272など)と過去問演習が必要です。FGはあくまでステップ1。そこから272→過去問と進んで、はじめて合格圏に届きます。
Q3. 星4の問題が全く解けません。飛ばしてもいいですか?
志望校が地方国公立やGMARCHなら、★4は後回しでも構いません。まず★1〜★3を確実に完走し、過去問に入ってください。旧帝大以上を目指す場合は、★4にも取り組む必要があります。ただし、★1〜★3が不完全なまま★4に進んでも効果は薄いので、順番は守ってください。
Q4. フォーカスゴールドは何か月で終わりますか?
1日2〜3時間の数学学習時間を確保できる場合、★1〜★2が2〜3か月、★3〜★4がさらに2〜3か月が目安です。合計4〜6か月で完走するイメージ。ただし、数学IIIまで含めるとさらに時間がかかるため、早めに着手することが重要です。数学の勉強法全体を把握しておくと、ペース配分を立てやすくなります。
Q5. フォーカスゴールドと基礎問題精講、どちらを先にやるべきですか?
FGが手元にあるなら、FGの★1〜★2から始めてください。あえて基礎問題精講を推奨はしません。強いて理由があるとすれば、なぜか薄い参考書の方がモチベーションが湧く場合です。この場合は論理ではなく気持ちの問題で基礎問題精講の方が進みがいいです。その場合は終わったら★3からスタートしてください。
Q6. 解説を読んでもわからない問題はどうすればいいですか?
まず、その問題の前提となる★1〜★2の例題に戻ってください。基礎が抜けていると、上位レベルの解説が理解できないのは当然です。それでもわからない場合は、独学の限界かもしれません。先生や塾に質問して「なぜその解法を選ぶのか」まで聞くと、一気に理解が進みます。竹内個別では『裏の思考回路』という数学に特化した指導も実施していますので興味があればぜひ無料体験授業を受けにきてみてください。
Q7. チャレンジ編(巻末の難問)もやるべきですか?
東大・京大・医学部志望でない限り、チャレンジ編は不要です。チャレンジ編に時間を割くよりも、本編の★1〜★4を確実に完走し、272や過去問に進む方が合格に直結します。
まとめ
この記事のポイントを振り返ります。
フォーカスゴールドのレベルと使い方
FGは教科書レベル〜難関大レベルまで1冊でカバーする網羅系参考書。★1〜★4の段階があり、★1〜★2で基礎固め、★3〜★4で実戦力を養います。
青チャートとの違い
到達点はほぼ同じ。FGの方が解説がやや丁寧。学校で配られた方をそのまま使うのが最も効率的です。
完走後のルート
FG完走→272→過去問の3ステップが王道。完走速度が合否を分けるため、迷わず一直線に進んでください。
伸びない場合の対処法
解法パターンの暗記だけでは初見問題に対応できません。「なぜその解き方を選ぶのか」という裏の思考回路まで理解することで、得点力が安定します。
何周しても伸びない、解説を読めばわかるのに自力では解けない。そんな状態が続いている場合は、独学では気づけない「裏の思考回路」を身につける段階に来ているかもしれません。竹内個別の「裏の思考回路」コースでは、解法を選ぶ判断の根拠を徹底的に言語化し、初見問題に強い数学力を育てます。実績者の対談一覧もぜひご覧ください。
著者:尾崎侑絃(岐阜大学医学部卒・医師)/監修:竹内壮志(名古屋大学工学部卒)

