ターゲット1900の使い方と覚え方|Part別の進め方を塾講師が解説
ターゲット1900は、大学受験の英単語帳で最もおすすめできる一冊です。
理由はシンプルで、「英語を見て日本語の意味を思い出す」という受験に直結する練習が最もやりやすい構成だから。竹内個別では毎年この単語帳を生徒に推奨しており、Part1を1週間で仕上げた生徒は英文の読みやすさが見違えるように変わっています。
この記事では、ターゲット1900の正しい使い方・覚え方・Part別の進め方・いつまでに仕上げるかを全て解説します。
この記事でわかること
- ターゲット1900を最も推奨する理由とレベル感
- 1日100〜200単語を英→日で高速周回する具体的な覚え方
- Part1/2/3それぞれの進め方と仕上げる時期
- シス単・鉄壁との違いと選び方
- ターゲット1900を終えた後の英語学習ルート
ターゲット1900を最も推奨する3つの理由
英単語帳は種類が多く、どれを選ぶかで迷う受験生がほとんどでしょう。竹内個別でターゲット1900を一貫して推奨しているのには、明確な理由があります。
理由1:「英→日」の一方向に集中しやすい構成
ターゲット1900は「英単語→日本語の意味」というシンプルな一語一訳形式で構成されています。赤シートで日本語を隠し、英語を見て意味を即答する練習がそのままできる設計。
大学受験の英語は「読む力」が問われる試験がほとんど。つまり「英語を見て日本語の意味がわかる」方向の暗記だけで十分戦えます。日→英の暗記や例文暗記は後回しで構いません。この「英→日だけをやる」という割り切りができるのが、ターゲット1900の最大の強みといえます。
理由2:Part1だけで英文の読みやすさが変わる
ターゲット1900はPart1(1〜800語)・Part2(801〜1500語)・Part3(1501〜1900語)の3パートに分かれています。
Part1には大学受験で最頻出の800語が収録されており、ここを即答できるようにするだけで英文の読みやすさは見違えるほど変わります。竹内個別の生徒でも、Part1を仕上げた直後から「長文を読むスピードが上がった」と報告してくれるケースが非常に多いのが特徴。
Part1は集中すれば1週間で覚えられます。初学者にとって、これほど短期間で大きなリターンが得られる学習はなかなかありません。
理由3:余計な情報が少なく、迷わず進められる
ターゲット1900には派生語や語源の解説もありますが、メインの構成は「英単語+意味+例文」と非常にシンプル。情報量が多すぎて「どこまで覚えればいいかわからない」という迷いが生じにくい単語帳です。
英単語の暗記は「理解の必要がない勉強」。文法や長文読解と違い、意味を丸暗記して反射的に出てくる状態にすれば得点に直結します。だからこそ、構成がシンプルなターゲット1900が最適なのです。
ターゲット1900のレベル|どの大学まで対応できるか
ターゲット1900の対応レベルはPart別に分かれています。
- Part1(800語)まで → 共通テスト・日東駒専レベルの英文が読める
- Part2(1,500語)まで → MARCH・関関同立・地方国公立レベルに対応
- Part3(1,900語)まで → 早慶・旧帝大レベルの入試に対応可能
つまり、1冊で共通テストから難関大学まで幅広くカバーできるのがターゲット1900の強み。「途中で単語帳を変える必要がない」という点も、受験生にとって大きなメリットになります。
ターゲット1900の正しい覚え方|1日100〜200単語を英→日で高速周回

ターゲット1900を最短で仕上げるには、1単語に時間をかけるのではなく「思い出す回数」を増やすことが鍵になります。
覚え方の基本:1秒1単語の高速テスト
具体的な方法はとてもシンプル。
- 赤シートで日本語を隠す
- 英単語を見て1秒以内に日本語の意味を思い出す
- 思い出せなかったらすぐに答えを確認して次に進む
- 1日100〜200単語のペースでこれを繰り返す
ここで大切なのは「1単語に時間をかけない」こと。わからなかったら悩まずにすぐ答えを見て、次の単語に移ってください。1単語あたり1秒、100単語なら3〜5分で1周できます。これを1日に何周も繰り返すのがポイント。
なぜ高速周回が効くのか|脳科学的な根拠
脳の中で記憶を司る「海馬」は、インプット(情報を取り込むこと)は得意ですが、アウトプット(思い出すこと)は苦手な器官です。つまり「じっくり覚える」よりも「何度も思い出す」方が記憶に定着しやすい。
高速で何周も繰り返すと「思い出す回数」が増え、海馬が「この情報は重要だ」と判断して長期記憶に移します。1日30分で5周する方が、1日2時間かけて1周するよりも圧倒的に定着率が高くなるのはこのため。
目標レベル:「反射レベル」まで仕上げる
最終的な目標は、英単語を見た瞬間に日本語の意味が浮かぶ「反射レベル」に到達すること。
これは友達の顔を見て「あ、○○だ」とわかるのと同じ状態です。考えて思い出すのではなく、見た瞬間にわかる。このレベルまで仕上がれば、長文読解のスピードが格段に上がり、試験本番でも時間に余裕が生まれます。
「まだ完全に覚えていないけど、次のPartに進んでいいのか」と迷う必要はありません。反射レベルに到達していなくても、繰り返しの中で自然に到達するからです。
やってはいけない覚え方
逆に、避けるべき覚え方も押さえておきましょう。
- 1単語に5分以上かけてじっくり覚えようとする → 回転数が落ちるため非効率
- 最初から派生語・例文・語法まで全部覚えようとする → 情報過多で挫折しやすい
- ノートに何回も書いて覚えようとする → 時間あたりの周回数が激減する
- 1〜100番を完璧にしてから101番に進む → 完璧主義は進行を止める原因
大切なのは「完璧に覚えてから次に進む」ではなく「不完全でも先に進んで何周もする」という発想の切り替え。この考え方ができるかどうかで、暗記の効率は大きく変わります。
Part1・Part2・Part3の進め方とスケジュール

ターゲット1900は3つのPartに分かれており、それぞれ難易度と重要度が異なります。全部を一気に覚えようとするのではなく、Partごとに期限を決めて進めるのが効率的な方法。
Part1(1〜800語):最優先|1〜2週間で仕上げる
Part1は大学受験の最頻出単語が集まったパート。ここを即答できる状態にするだけで、共通テストレベルの英文はかなり読めるようになります。
スケジュールの目安
- 1日200単語ペース → 4日で1周 → 2週間で5周以上
- 1日100単語ペース → 8日で1周 → 2週間で3〜4周
竹内個別では「Part1は1週間で覚えよう」と生徒に伝えています。1日200単語を高速周回すれば、1週間で4〜5周回せる計算。5周もすれば、大半の単語は反射レベルに近づきます。
Part1を仕上げた段階で英文の読みやすさが劇的に変わるので、ここが最も「投資対効果」の高い期間です。
Part2(801〜1500語):2〜3週間で仕上げる
Part2には入試で差がつく単語が収録されています。Part1ほど高頻出ではないものの、MARCHや地方国公立レベルの入試では確実に出題される単語ばかり。
Part1と同じ方法で1日100〜200単語を高速周回してください。Part1で覚え方のコツをつかんでいるため、Part2はPart1より早く仕上がることが多いでしょう。
Part1とPart2を合わせた1,500語が即答できれば、多くの大学入試で英単語が原因で読めないという状態はほぼなくなります。
Part3(1501〜1900語):2〜3週間で仕上げる
Part3は早慶・旧帝大レベルの難関大で差がつく単語。志望校が中堅レベルまでならPart2までで十分対応可能ですが、難関大を目指すなら必ず仕上げたいパートです。
Part3の400語は難易度が高く、覚えにくい単語も多くなります。1日100単語ずつ進めて、4日で1周。2〜3週間で5周以上を目指しましょう。
全体スケジュールの目安
| パート | 単語数 | 目標期間 | 到達レベル |
|---|---|---|---|
| Part1 | 800語 | 1〜2週間 | 共通テスト・日東駒専レベル |
| Part2 | 700語 | 2〜3週間 | MARCH・地方国公立レベル |
| Part3 | 400語 | 2〜3週間 | 早慶・旧帝大レベル |
| 全体 | 1,900語 | 5〜8週間 | 難関大入試に対応可能 |
「こんなに早く覚えられるのか」と不安に感じるかもしれません。しかし、実際に英語の偏差値36から60まで伸ばしためいさんも、単語帳の高速周回からスタートして成績を大きく伸ばしています。正しい方法で取り組めば、特別な才能は必要ありません。
シス単・鉄壁との比較|なぜターゲット1900を推奨するのか

英単語帳選びで比較対象になるのが「システム英単語(シス単)」と「鉄壁」。それぞれの特徴を表にまとめました。
| 項目 | ターゲット1900 | システム英単語 | 鉄壁 |
|---|---|---|---|
| 収録語数 | 1,900語 | 約2,200語 | 約3,000語 |
| 暗記形式 | 一語一訳(英→日) | ミニマルフレーズ | テーマ別・イラスト付き |
| 覚えやすさ | ✓ シンプルで迷わない | フレーズで覚えるため文脈理解しやすい | イラストで印象に残りやすいが情報量が多い |
| 高速周回のしやすさ | ✓ 最も周回しやすい | フレーズ単位のためやや遅い | 分量が多く周回に時間がかかる |
| 派生語の充実度 | 標準的 | 多義語に強い | 非常に充実 |
| 対応レベル | 共通テスト〜早慶 | 共通テスト〜早慶 | 共通テスト〜東大・医学部 |
| おすすめタイプ | 短期間で仕上げたい人 | フレーズごと覚えたい人 | じっくり深く覚えたい人 |
ターゲット1900を選ぶべき人
ターゲット1900が最適なのは「まず英→日を最速で仕上げたい」人。1語1訳の構成は高速周回との相性が抜群で、1日100〜200単語の周回学習に最も向いています。
シス単が合う人
シス単は「ミニマルフレーズ」という短い文脈の中で単語を覚える形式。フレーズごと覚えたい人には合いますが、高速周回の観点ではターゲット1900の方がスピードが出やすいのが実情です。
鉄壁が合う人
鉄壁はテーマ別にイラスト付きで解説されており、派生語も非常に充実しています。ただし3,000語という分量は初学者にとって重い。ターゲット1900を先に仕上げてから、2冊目として取り組むのが現実的な使い方でしょう。
結論として、「最短で受験に必要な英単語力を身につけたい」ならターゲット1900が第一選択。迷ったらターゲット1900を選んでおけば間違いありません。
ターゲット1900を終えた後の英語学習ルート

ターゲット1900を反射レベルまで仕上げたら、英語学習は次のステップに進みます。英語は「単語→文法→英文解釈→長文読解」の順番で積み上げる科目。この順序を守ることが、最短で成績を伸ばすための絶対条件です。
▶ 関連記事:大学受験英語の勉強法と正しい順番|4ステップ完全ガイド
ステップ1:英文法の基礎を固める
ターゲット1900のPart1〜2と並行して、英文法の参考書に取り組みましょう。単語と文法は英語力の「土台」にあたるもので、この土台が弱い状態で長文に手を出しても伸びません。
▶ 関連記事:英文法参考書おすすめ6選|大学受験で失敗しない選び方
ステップ2:英文解釈で「読み方のルール」を学ぶ
単語と文法が入った状態で、英文解釈の参考書に進みます。英文解釈とは「SVOCの構造を正確に見抜いて、1文ずつ正しく訳す」トレーニングのこと。このステップを飛ばすと、長文で「単語はわかるのに文の意味がわからない」という状態に陥ります。
ステップ3:長文読解の演習
英文解釈まで終わったら、いよいよ長文読解。ここまでの積み上げがあれば、長文はスムーズに読めるようになるはず。
▶ 関連記事:英語の長文が読めない原因5つと読めるようになる勉強法
ここで1つ例え話をさせてください。テレビ番組でおなじみの出川哲朗さんの「出川イングリッシュ」を思い浮かべてみてください。文法はめちゃくちゃでも、単語を知っているだけでコミュニケーションは成立しています。逆に文法が完璧でも、単語を知らなければ何も伝わりません。それくらい単語は英語の根幹であり、ターゲット1900で単語力を固めることが全ての出発点になるのです。
偏差値49から英検2級に合格したHitomiさんも、まさにこの「単語→文法→解釈→長文」の順番を守って学習を進め、英語の成績を大きく伸ばしました。正しい順番で積み上げれば、英語は確実に伸びる科目です。▶ 関連記事:大学受験の勉強法を総まとめ|合格者が実践した科目別・時期別戦略
いつまでにターゲット1900を仕上げるべきか
結論から言えば、高3の夏(7月末)までにターゲット1900を反射レベルまで仕上げるのが理想。
理系の受験生は高3の夏以降、理科や数学の演習量が一気に増えます。英語に使える時間が大幅に減るため、夏までに英単語を完成させておかないと、秋以降に英語が足を引っ張る原因になりかねません。
英語は「先取り学習」に向いている積み上げ型の科目。早く始めれば始めるほど余裕を持って仕上げられます。高1・高2の段階でターゲット1900に着手しておけば、高3では長文演習や過去問対策に集中できるでしょう。
| 学年 | やるべきこと |
|---|---|
| 高1 | Part1を仕上げる(英語の基礎固め開始) |
| 高2 | Part2〜3を仕上げる+文法・解釈を並行 |
| 高3春〜夏 | 全パート反射レベルに仕上げ+長文演習 |
| 高3秋以降 | 忘却防止の定期メンテナンス+過去問演習 |
▶ 関連記事:英単語の覚え方|1秒で思い出せる「反射レベル」に仕上げる暗記法
FAQ
Q1. ターゲット1900は1日何単語ずつ進めればいいですか?
1日100〜200単語が目安です。多いように感じるかもしれませんが、1単語あたり1秒のテスト方式なら100単語でも3〜5分で1周できます。「じっくり覚える」のではなく「高速で何周もする」のが効率的な進め方です。
Q2. ターゲット1900だけで大学受験は足りますか?
共通テストからMARCH・地方国公立レベルまでは十分対応できます。早慶・旧帝大レベルでもPart3まで仕上げれば単語力で困ることは少ないでしょう。ただし、東大・京大・医学部志望の場合は、ターゲット1900を仕上げた後に速読英単語上級編や鉄壁で語彙を補強するのが理想的です。
Q3. ターゲット1900とシス単はどちらがおすすめですか?
竹内個別ではターゲット1900を推奨しています。理由は「英→日の高速周回」に最も適した構成だから。シス単はミニマルフレーズで覚える形式のため、1単語あたりの学習時間がやや長くなります。「最速で英→日を仕上げる」ことを重視するならターゲット1900の方が効率的です。
Q4. 2冊目の単語帳は必要ですか?
志望校がMARCHレベルまでなら、ターゲット1900の1冊で十分。早慶・旧帝大以上を目指す場合は、ターゲット1900を完璧にした上で、速読英単語上級編や鉄壁を追加するのが効果的です。ただし、1冊目が反射レベルに達していない段階で2冊目に手を出すのは逆効果になるため注意してください。
Q5. Part1から順番にやるべきですか?Part3から始めてもいいですか?
必ずPart1から順番に進めてください。Part1は最頻出の基礎単語であり、ここが固まっていないとPart2・Part3の単語を覚えても英文が読めるようになりません。基礎から積み上げるのが暗記の鉄則です。
Q6. 例文も覚えた方がいいですか?
最初は見出し語の意味(英→日)だけに集中してください。例文暗記は余裕が出てからで十分です。まずは1,900語の意味を即答できる状態を優先しましょう。例文は長文読解の中で自然と身につく部分も大きいため、無理に暗記する必要はありません。
Q7. ターゲット1900のアプリ「ターゲットの友」は使うべきですか?
電車での移動時間やスキマ時間に使う分には効果的です。ただし、アプリだけに頼るのではなく、紙の単語帳を使った高速周回をメインにしてください。アプリは「復習の補助ツール」として位置づけるのがベストな使い方といえます。
Q8. 覚えてもすぐに忘れてしまいます。どうすればいいですか?
忘れるのは普通のこと。人間の脳は1回で覚えるようにできていません。大切なのは「忘れる前に復習する」のではなく「忘れた後に思い出す」こと。忘れてからもう一度思い出す行為が、海馬に「この情報は大事だ」と認識させる刺激になります。だからこそ、1日に何周も高速で繰り返す方法が有効なのです。「忘れた→思い出した」を何十回も積み重ねてください。
まとめ
ターゲット1900は「英→日の高速周回」に最適な英単語帳です。
覚え方のポイントをもう一度整理すると、以下の3つに集約されます。
- 1日100〜200単語、英→日だけに集中して高速周回する
- Part1を最優先で1〜2週間で仕上げる(ここだけで英文の読みやすさが変わる)
- 「反射レベル」=見た瞬間に意味がわかる状態を目指す
英語は才能ではなく「正しい順序と積み上げ」で伸びる科目。ターゲット1900を反射レベルまで仕上げることが、その最初の一歩になります。
竹内個別の実績者対談では、英語の成績を大きく伸ばした生徒たちのリアルな声を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。ターゲット1900の覚え方はこの記事で解説しましたが、英語全体の学習計画はできていますか?
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著者: 竹内個別戦略室 尾崎侑絃(岐阜大学医学部医学科卒業・医師免許保持)
監修: 竹内個別塾長 竹内壮志(名古屋大学工学部卒業)

